部門長・委員長挨拶

教養教育部門長 高橋秀尚
科学技術の発展や情報化が急速に進み、医学を専門とするものにとっても、現実の社会で課題を発見し、それを解決するうえで必要とされる知識や能力を身につけることの重要性は以前にも増して高まっています。そのために教養教育部門では、学生が自らの力で問題を解決する能力を養成し、社会への貢献や未来の医学の発展に寄与できるような力を育むよう支援しています。
「共通教養科目」では、自然科学や人文科学に関する知識を身につけ、その理解を深める以外にも、コミュニケーションスキル、論理的思考力、問題解決力といった能力の育成に力を入れています。また、「医学基礎教育科目」における学習は、2年次からの「専門教育科目」の準備だけでなく、新たな統合領域の創造につながる内容も含んでいます。また、知識や知性だけでなく、教養や倫理、道徳観を醸成し、利他的態度、連帯感、協調性といった医師、医学者に不可欠な徳性を磨くことも医学科では重視しています。1年生の教養教育はその第一歩となります。

基礎医学部門長 船越健悟

臨床・病棟部門長 日比潔
本学の病棟実習はクリニカル・クラークシップ(診療参加型臨床実習)を原則としています。これは医学生が、将来、医師となるために必要な倫理観や考え方、態度、知識、技能を身につけるために、指導医の指導のもとで医療チームの一員として従事することにより臨床能力を養うものです。さらに医療面接、身体所見、プレゼンテーションに重点を置いて実習を行い、正しい知識を身につけるだけでなく、医療従事者としての責任・義務およびマナーを理解し、患者やスタッフとの良好なコミュニケーションを構築できることを行動目標としています。
本部門は、各診療科選出の委員と病棟実習ユニット教員から構成されます。担当する役割として、5年生の実習開始前にオリエンテーションを行うこと、毎月の部門会議で実習内容の相互紹介、学生からの要望への対応、感染症発生時の対応策の周知、カリキュラムの改善案の検討などを行い、より良いプログラム作りを目指しています。附属市民総合医療センターからも教員が委員として参加し、緊密に連携しています。

グローバル推進部門長 齋藤綾
国際都市「横浜」の「アジアおよび世界」におけるプレゼンスを確立する上で、大学初期教育の段階から国際感覚を体得できるプログラム拡充を目指し「自然なグローバル意識」を培うことが出来る教育機会の提供を目指します。
これまでに確立された海外ネットワーク(海外協定大学、研究機関)の維持と拡大に基づき、海外研究実習(リサーチ・クラークシップ)や海外臨床実習(クリニカル・クラークシップ)への学生派遣をより一層定着させることを目標とします。また、帰朝報告会を設け先輩と後輩の情報共有の場として活用していただき、学生相互のグローバル意識向上への起爆剤としていきたいと考えます。一方で海外協定大学からの留学生受け入れ体制について多くの研究室・診療科に参加協力の依頼を進め、医学部生のみならず大学職員全体のグローバル意識向上の一助となるよう調整を図りたいと考えます。
恵まれた地の利を生かし「世界に開かれた横浜」を目指し、当部門を通じて大学に貢献できるよう努めていきます。

医学教育推進部門長 稲森正彦
また、教育内容や方法に関して国際的視野で考え、医学教育の国際的な標準化への対応も果たさなければなりません。これからも横浜市立大学の医学教育をより向上させる必要があり、その中で医学教育推進部門は活動を続けてまいります。