遺伝性平滑筋腫腎細胞癌症候群(HLRCC)
FHという遺伝子に生まれつき病的バリアントがあります。
- 乳頭状腎細胞癌
- 皮膚平滑筋腫
- 子宮平滑筋腫
を来しやすいです。ここ数年で認知度が高まり、徐々に報告が増えてきていますが、まだまだ相当数の罹患者が潜在していると考えています。
子宮平滑筋腫は一般集団においても頻度の高い疾患であり、腎腫瘍と合併したからといっても必ずしもHLRCCとは言えません。ただ、HLRCCのそれは通常と比べ若年発症で症状が重い傾向があります。HLRCCでは3~18%に単発あるいは両側多発性の腎細胞癌がみられます。これは悪性度が高く、小径のうちからリンパ節転移を伴うことがあります。
子宮平滑筋腫は一般集団においても頻度の高い疾患であり、腎腫瘍と合併したからといっても必ずしもHLRCCとは言えません。ただ、HLRCCのそれは通常と比べ若年発症で症状が重い傾向があります。HLRCCでは3~18%に単発あるいは両側多発性の腎細胞癌がみられます。これは悪性度が高く、小径のうちからリンパ節転移を伴うことがあります。
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右腎に生じたHLRCC関連腎細胞癌(赤矢印)
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子宮平滑筋腫(赤矢印)、腎細胞癌の骨転移(黄矢印)
治療戦略はVHL病やBHD症候群とは異なり、事前にHLRCCであるとわかっている場合は開腹腎摘除術を行います。がん細胞が散らばると局所再発をきたしやすいので、特別な対策をとりながら手術を行います。進行例に対しては免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬を使用します。
当院は豊富なHLRCCの治療経験がありますので、HLRCCと診断されたもしくは可能性があると言われた方は、お気軽にご相談ください。
当院は豊富なHLRCCの治療経験がありますので、HLRCCと診断されたもしくは可能性があると言われた方は、お気軽にご相談ください。
ご紹介先
〒236-0004 横浜市金沢区福浦3-9 横浜市立大学附属病院 泌尿器科 遺伝性腎腫瘍外来
原則、月曜日と金曜日の午前中ですが、学会などで担当医師が不在にしていることがありますので、お電話でご確認の上、来院されてください(病院代表番号の045-787-2800から泌尿器科外来までお問合せください)。
まずは遺伝性腎腫瘍である可能性の有無について診察させていただきますので、お気軽にいらっしゃってください。
ご相談先
メールアドレス:iJingan★yokohama-cu.ac.jp(★マークを@に変更して下さい)(担当:入部、青盛、軸屋、川浦、野口、蓮見)
こちらでは、当院への来院を考えていらっしゃる患者さんや、遺伝性腎腫瘍であるかの判断が難しく当院へのご紹介を迷われている主治医の先生方からのご相談を受け付けております。
遺伝性腎腫瘍に関する情報だけをご希望の場合も、お気軽にご連絡ください。
患者さんご自身でご相談される場合は、①お名前、②お電話番号、③メールアドレス、④これまでの簡単な経過、をお教えください。数日経ってもこちらからの返信がない場合は、TEL: 045-787-2800(病院代表)から泌尿器科外来にご連絡ください。