【開催概要】市民講座「シナプス可塑性:基礎から臨床へ」
2020.02.06
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シナプス可塑性:基礎から臨床へ
令和2年2月6日(木)開催概要
講師:高橋 琢哉(横浜市立大学 医学群 生理学 教授)
今回は、「シナプス可塑性;基礎から臨床へ」と題して、横浜市立大学 医学群 生理学高橋琢哉 教授が講演を行いました。
外部からの刺激に応答した脳の変化(脳の可塑性) が起る時、神経細胞の情報伝達を担うシナプスでは、 神経伝達物質に対する応答が強められたり、弱められたりするといった変化が見られ、神経伝達物質受容体の1つであるAMPA受容体がシナプスへ移行することが多くの研究で明らかになっています。
講演では、AMPA受容体のシナプスへの移行を促進する化合物とリハビリテーションを併用することにより、脳出血後のカニクイザルが指の精緻な運動機能を回復した事例を紹介したほか、ヒトの生体脳内でAMPA受容体を可視化する陽電子断層撮像(Positron Emission Tomography: PET)用の化合物を世界で初めて開発したこと、てんかん病巣でAMPA受容体の量が増加していることなどを紹介しました。AMPA受容体をヒトの生体脳で可視化できたことにより、精神・神経疾患の生物学的な基盤を分析し、その発症原因を説明することが可能になり、今後、科学的根拠に基づいた革新的な診断・治療法の開発が進むことが期待されることを述べ、講演を締めくくりました。
外部からの刺激に応答した脳の変化(脳の可塑性) が起る時、神経細胞の情報伝達を担うシナプスでは、 神経伝達物質に対する応答が強められたり、弱められたりするといった変化が見られ、神経伝達物質受容体の1つであるAMPA受容体がシナプスへ移行することが多くの研究で明らかになっています。
講演では、AMPA受容体のシナプスへの移行を促進する化合物とリハビリテーションを併用することにより、脳出血後のカニクイザルが指の精緻な運動機能を回復した事例を紹介したほか、ヒトの生体脳内でAMPA受容体を可視化する陽電子断層撮像(Positron Emission Tomography: PET)用の化合物を世界で初めて開発したこと、てんかん病巣でAMPA受容体の量が増加していることなどを紹介しました。AMPA受容体をヒトの生体脳で可視化できたことにより、精神・神経疾患の生物学的な基盤を分析し、その発症原因を説明することが可能になり、今後、科学的根拠に基づいた革新的な診断・治療法の開発が進むことが期待されることを述べ、講演を締めくくりました。
今後も当センターの研究成果情報を講座やWEBサイト、広報物等を通じて皆さまに公表していきますので
何卒よろしくお願いいたします。
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