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HOME > 教員からのメッセージ − At the Heart of YCU > 会計はビジネス世界の共通ルール。だからこそ世界で活躍できるのです - 張櫻馨准教授

会計はビジネス世界の共通ルール。だからこそ世界で活躍できるのです - 張櫻馨准教授

体系的に会計学を学ぶには、まずその基礎となる簿記から

私の専攻である会計学は、「数学が得意でないと無理」と思っている学生が多いようですが、そんなことはありません。

家計簿も簿記ですし、実生活に密着している身近な学問です。同時に、やる気さえあれば世界で通用する専門性の高い知識を習得することができます。

企業の具体的な取引を帳簿に記帳するための手続きが「簿記」で、会計学はその手続きを支えている理論になります。会計学の知識は企業経営にも投資を行う上でも欠かすことができませんが、はじめから理論を勉強するとわかりにくいので、一般的にはまずより具体的な簿記を勉強し、会計のベースとなる仕組みを理解してから、会計学を学んでいくことになります。

張櫻馨(チャン・インシン CHANG, YING-HSIN)
国際総合科学群 准教授
(学部)国際総合科学部経営科学系会計学コース
(大学院)国際マネジメント研究科
企業が開示する業績予想等の会計情報の質と有用性を研究。台湾・中原大学で2年間、教鞭をとった経験もある。
研究者情報   授業シラバス  

簿記の授業

簿記も会計もビジネス世界の共通ルールです。英語に例えるなら、会計は文法、簿記は語彙にあたります。全世界のあらゆる企業は、会計という文法に従って、簿記を使って、日々行われている経営活動を記録します。

その記録をまとめた報告書が、新聞の経済欄やニュースでおなじみの財務諸表です。企業は財務諸表を開示する義務があり、Web等でも公開していますが、記帳手続である簿記や、その理論である会計が分からないと、その報告書に記された情報を正しく読み取ることはできません。
(写真は、「株式会社簿記 I 」の授業。簿記の基礎を学ぶ。)

私が研究している業績予想は、経営者が目標としている利益数値のことです。その目標に向かって、経営者は経営戦略を立てたうえで経営活動を行い、その結果が企業の業績になります。

たとえば、経営者が開示している業績予想の信頼性が高ければ、投資家は安心してその情報に基づいて証券に投資できますが、逆に信頼性が低い場合は、投資家は不信感から証券投資から離れ、企業は必要な資金を調達できなくなります。私は、企業が立てた業績予想や、その業績予想と実際の業績との誤差の原因を確認し、企業と投資家との関係を解明する研究は、健全な証券市場に貢献できると考えています。

英語の財務諸表で会計知識も英語も学ぶことで、TOEICの得点もアップ

ゼミのようす

会計学を学んでいると、学生は就職先を選ぶ際に、企業の財務諸表を分析することができ、経営成績を確認して就職先を見極めることができます。

また簿記も会計学も世界共通ですから、そのルールや知識をきちんと身につければ、世界で通用する人材になれるところも大きな魅力です。私自身も横浜市立大学の卒業生で、博士学位を取得してから台湾の大学でも教鞭をとりました。

私のゼミでは、アメリカの大学で会計を専攻している学生が使っている教科書を輪読するので、英語の財務諸表も読めるようになります。英語の財務諸表を読むには、会計知識も語学力も必要ですので、学生は大変ですが、必ずや結果に結びつきます。TOEICの成績が上がるというメリットもあります。実際にゼミ生のプラクティカルイングリッシュ(*1)合格率は非常に高いです。
(写真は、3年生のゼミのようす。毎週担当の学生は、発表を行い、全員で内容を確認していく。)

さらに、卒業するまでに簿記2級の試験に合格することが、私のゼミ生への課題です。ほとんどの学生は、3年生までに簿記2級の資格を持っているため、就職活動を有利に展開することができます。一般企業の経理担当はもちろん、金融業から公務員まで、起業して社長になった学生もいるし、公認会計士試験に合格した学生もいますね。

また、ゼミ生に国際観を身につけてもらうために、海外フィールドワークという制度を利用して、ゼミ生を台湾に連れていきました。学生たちは、街の風景が日本とさほど変わらないことにとても驚いていました。今、日本企業のパートナーも、欧米中心から東南アジアの企業にシフトしつつあります。このようにこれからますます勢いを増すアジア経済を念頭におけば、世界中の企業に通ずる会計学を学ぶことは、世界に羽ばたくチャンスになると思います。

先生との距離が近く、学生同士、切磋琢磨し学びあえる

私の学生時代もゼミ生活は楽しかったです。学生をしっかり鍛えてくれるので、厳しいですが充実感にあふれ、学べば学ぶほど、その先に何があるのかという探究心を刺激してくれて、さまざまな知識を吸収することができました。

多くの友人もでき、同期とは未だに連絡とっています。年に1回は、一期生から現役までが揃うOB会もあり、毎年とても楽しみにしています。四季を感じられるキャンパスも素晴らしく、特に銀杏が金色に染まる秋が好きですね。

横浜市立大学は、10人前後の少人数教育を実践している数少ない大学です。アットホームな雰囲気の中で、最先端の研究をしている先生に、専門知識から人生観まで気軽に聞けるところは、横浜市立大学の最大の魅力と思います。

*1 プラクティカルイングリッシュ 横浜市立大学で全学生が必修の共通教養科目。実践的な英語を学ぶ授業で、TOEFL-ITP500点相当以上を取得することが合格の条件。国際総合科学部では、3年次への進級要件でもある。

(2012.7.20更新)

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