理学部4年の今西 咲綺さんが、第53回結晶成長国内会議で学生ポスター賞を受賞!
2025.03.03
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理学部理学科4年の今西 咲綺さんが、2024年11月18日~20日に工学院大学新宿キャンパスで開催された「第53回結晶成長国内会議(JCCG-53)」において、「デジタルX線トポグラフィによるベンジル結晶の精密評価」について発表し、学生ポスター賞を受賞しました。

受賞者
理学部 理学科4年
今西 咲綺さん
指導教員
理学部/生命ナノシステム科学研究科
橘 勝 教授 (物質システム科学)
受賞内容
日本結晶成長学会
第53回結晶成長国内会議
学生ポスター賞
発表題目
デジタルX線トポグラフィによるベンジル結晶の精密評価
理学部 理学科4年
今西 咲綺さん
指導教員
理学部/生命ナノシステム科学研究科
橘 勝 教授 (物質システム科学)
受賞内容
日本結晶成長学会
第53回結晶成長国内会議
学生ポスター賞
発表題目
デジタルX線トポグラフィによるベンジル結晶の精密評価
今回の発表内容について今西さんに解説していただきました。
結晶は、原子や分子が規則正しく配列することで構成されています。しかし、実際には世の中のほとんどの結晶において、転位(配列のずれ)などの欠陥が含まれています。これまでに私たちの研究室では、転位などの欠陥が無い非常に高品質なタンパク質結晶であっても、結晶全体にわたって微小にねじれていることを発見しました。 この結晶のねじれは、球形に近い対称性の高いタンパク質分子から構成される結晶では見られない一方で、対称性の低いタンパク質分子から構成される結晶は確認されています。これは結晶を構成する分子の非対称性がねじれの起源である可能性を示しています。そこで本研究では、このねじれがタンパク質結晶に限らず、結晶本来の普遍的な現象であることを実証するため、タンパク質よりも構造が単純で非対称な低分子有機分子であるベンジルに着目しました。デジタルX線トポグラフィ測定*1 の結果、作製したベンジル結晶がねじれていることを発見しました。また、結晶サイズが大きいほど、結晶のねじれが小さくなることも観察されました。今後は、より詳細なねじれの評価を行い、結晶のねじれの起源解明を目指します。
今西 咲綺さんのコメント
初めての学会発表という場で学生ポスター賞を受賞することができ、非常に嬉しく思います。同じ分野の研究者が大勢集まる中での発表は緊張しましたが、さまざまな視点から研究内容へのアドバイスをいただくことができて、自分自身の成長につながる機会になったと強く感じます。また、今回受賞することができたのは、普段から熱心に研究活動を支えてくださっている橘先生、鈴木凌 先生をはじめとした研究室の方々のおかげだと感じています。今回の受賞を励みに、今後の研究活動にもいそしんでまいりたいと思います。
指導教員 橘 勝教授のコメント
学生ポスター賞、おめでとうございます。大学院生の発表が多い中での、学部4年生での受賞は大変素晴らしいと思います。今西さんは理数マスター育成プログラムで学部1年生から私の研究室で実験を行っており、その努力が実を結んで本当に良かったと思います。初めての学会発表で不安もあったと思いますが、持ち前の積極性やひた向きさが先生方に高く評価されたのだと思います。大学院でのより一層の活躍を期待しています。
結晶は、原子や分子が規則正しく配列することで構成されています。しかし、実際には世の中のほとんどの結晶において、転位(配列のずれ)などの欠陥が含まれています。これまでに私たちの研究室では、転位などの欠陥が無い非常に高品質なタンパク質結晶であっても、結晶全体にわたって微小にねじれていることを発見しました。 この結晶のねじれは、球形に近い対称性の高いタンパク質分子から構成される結晶では見られない一方で、対称性の低いタンパク質分子から構成される結晶は確認されています。これは結晶を構成する分子の非対称性がねじれの起源である可能性を示しています。そこで本研究では、このねじれがタンパク質結晶に限らず、結晶本来の普遍的な現象であることを実証するため、タンパク質よりも構造が単純で非対称な低分子有機分子であるベンジルに着目しました。デジタルX線トポグラフィ測定*1 の結果、作製したベンジル結晶がねじれていることを発見しました。また、結晶サイズが大きいほど、結晶のねじれが小さくなることも観察されました。今後は、より詳細なねじれの評価を行い、結晶のねじれの起源解明を目指します。
今西 咲綺さんのコメント
初めての学会発表という場で学生ポスター賞を受賞することができ、非常に嬉しく思います。同じ分野の研究者が大勢集まる中での発表は緊張しましたが、さまざまな視点から研究内容へのアドバイスをいただくことができて、自分自身の成長につながる機会になったと強く感じます。また、今回受賞することができたのは、普段から熱心に研究活動を支えてくださっている橘先生、鈴木凌 先生をはじめとした研究室の方々のおかげだと感じています。今回の受賞を励みに、今後の研究活動にもいそしんでまいりたいと思います。
指導教員 橘 勝教授のコメント
学生ポスター賞、おめでとうございます。大学院生の発表が多い中での、学部4年生での受賞は大変素晴らしいと思います。今西さんは理数マスター育成プログラムで学部1年生から私の研究室で実験を行っており、その努力が実を結んで本当に良かったと思います。初めての学会発表で不安もあったと思いますが、持ち前の積極性やひた向きさが先生方に高く評価されたのだと思います。大学院でのより一層の活躍を期待しています。
用語説明
*1 デジタルX線トポグラフィ測定:X線トポグラフィは、回折X線の強度の変化をX線フィルムに写すことで、結晶内の結晶欠陥を非破壊で観察する手法。デジタルX線トポグラフィでは、X線フィルムの代わりにX線のデジタル検出器を使用することで、従来のX線トポグラフィでは困難な角度や時間の情報など、多角的なイメージングが可能となる。
*1 デジタルX線トポグラフィ測定:X線トポグラフィは、回折X線の強度の変化をX線フィルムに写すことで、結晶内の結晶欠陥を非破壊で観察する手法。デジタルX線トポグラフィでは、X線フィルムの代わりにX線のデジタル検出器を使用することで、従来のX線トポグラフィでは困難な角度や時間の情報など、多角的なイメージングが可能となる。