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大学院生の中澤英利子さんが、ブラジル連邦共和国 マリリア市の名誉訪問者として表彰!

2023.11.14
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大学院生の中澤英利子さんが、ブラジル連邦共和国 マリリア市の名誉訪問者として表彰!

都市社会文化研究科の博士後期課程の中澤英利子さんが、ブラジル連邦共和国 マリリア市の名誉訪問者として表彰されました。
マリリア市は、ブラジル連邦共和国のサンパウロ州にある自治体で、中澤さんは、何度もフィールドワークのために訪問し、市役所の日系人に関する資料を有効利用し、マリリア市の広報に貢献したことが評価され、この度「名誉訪問者」として表彰されました。
真ん中:中澤さん(市長室にて表彰状を授与)
受賞者
都市社会文化研究科
博士後期課程

中澤 英利子なかざわ えりこさん


指導教員:坪谷 美欧子教授
国際教養学部 / 都市社会文化研究科

—今回の名誉訪問者を受賞するきっかけになった研究内容について中澤さんに解説していただきました。

私は、ブラジル連邦共和国の日系社会での日本語教育について研究を続けており、特に日系日本語学校と日系コミュニティの関係性に着目して調査を進めてきました。今回、表彰を受けたマリリア市は、サンパウロ市から北西に600キロ内陸に入った人口24万人の中都市です。ここは1920年代から日本人移民の入植が始まった地域で、マリリア日本語学校も1930年に日本人によって創設された由緒ある日系日本語学校です。現在の日系コミュニティのメンバーはすでに3世・4世の時代になり、日本語使用環境は非常に限定的になっていますが、そういう状況のなかで日本語教育を実践しているマリリア日本語学校に関心を持って長年調査を実施しています。日系日本語学校の指導では、社会的文化環境である日系コミュニティの存在が有効に作用すると考えられています。そのため、学校だけではなくコミュニティの実態についても明らかにする必要性を見出し、マリリア日系コミュニティの活動にこれまで積極的に参加してきました。研究成果については、日本だけではなく、ブラジル連邦共和国でも発表を行っています。
今回はその実績を評価いただいたものと深く感謝しております。
日系コミュニティでのイベントにて
マリリア日本語学校のみんなと

受賞者のコメント

2023年は7月から9月までブラジル連邦共和国に滞在し、各地の日系コミュニティを訪問して調査を行いました。滞伯中の8月4日、サンパウロ州のマリリア市役所市長室にて、マリリア市の「名誉訪問者」として表彰されました。これもひとえに調査活動に協力してくださるマリリア日系コミュニティの皆様のおかげと感謝しております。今後もブラジル連邦共和国の日系社会に貢献できるよう努力していきたいと思います。また、いつも私の研究活動を支えてくださる坪谷先生にも深く感謝申し上げます。
マリリア市役所が作成してくれた記事。 上記の和訳:名誉訪問者の称号を授与 JICAの研究員なかざわえりこ先生へ

指導教員:坪谷 美欧子教授のコメント

中澤さん このたびは、ブラジル連邦共和国マリリア市より名誉訪問者として表彰されたとのこと、誠におめでとうございます。コロナ禍で予定していたブラジルへの現地調査が長期間叶いませんでしたが、それでもモティベーションを維持し、既存のデータを見直したり国内調査を進めたりするなど、妥協しない真摯な姿勢とご努力が実を結んだものと思います。コロナ終息後には、博論調査やJICAの研究プロジェクトとしてすでに3度にわたるブラジル調査を遂行され、その成果を優れた論文として発表するという姿勢が評価されてのことと拝察します。
今後も、現在取り組んでいる博士論文の執筆に邁進され、ますますの飛躍を遂げられますよう期待しています。

参考情報

中澤さんの研究成果が静岡新聞にも取り上げられ、Yahoo!にも掲載されていました。
マリリア市から100キロほど離れたカフェランディア市の「平野移住地」というところも、フィールドワークとして訪問を続けており、この「平野移住地」からも、日本との交流を願う手紙を託されま、11月2日に静岡県掛川市に届けることができたという内容です。

Yahoo!ニュース「掛川とブラジル「交流再び」訴え サンパウロ州在住日系人から移民の父・平野運平の出身地の掛川市に手紙」
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