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授業を通じて学生がイベント運営や情報発信~国際商学部「企画立案型実習」

2022.01.06
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YCU国際商学部の特色ある授業、「企画立案型実習」を紹介します。
この授業では、学生がビジネスにおける様々な企画を立案、プレゼンテーションし、その実践的な活動の中で知見や経験を獲得していきます。今回は、この授業を契機に実際に商業施設でのイベントを実現した取り組みと、SNSを活用して商業施設の広告宣伝に取り組んだ学生の活動をご紹介します!

1DAY School Fes! を三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドで開催!

 2021年11月28日、雲ひとつない晴天の中、「1DAY School Fes in YOKOHAMA BAYSIDE」が三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド内「くじらの大屋根広場」において行われました。このイベントは本学学生が中心となって企画立案を行いました。YCUから4つのサークルや団体が、それぞれのパフォーマンスや歌、演奏を披露しました。
横浜市立大学の学生授業を通じて企画立案したイベントが実現!
本イベントは、横浜市立大学 国際商学部の企画立案型実習B(担当教員:国際商学部 芦澤美智子 准教授)の中で学生たちが提案したものが、三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドを管理・運営する三井不動産商業マネジメント株式会社のご協力により実現しました。学生たちは、授業の中での提案をさらにブラッシュアップさせ、企業側との調整や、本学のサークルに参加を呼びかけるなど、多くの人が来場する商業施設の中でお客さんを楽しませるイベントとするため、準備し実現にこじつけました。開催当日は、長引くコロナ禍がやや落ち着きを見せ、人々がイベントに触れる久しぶりの機会となったこともあり、お客さんも興味津々。学生たちの熱演に拍手喝采をいただくシーンが多々見られ、成功のうちに終了することができました。

<開催の概要>

開催日:2021年11月28日(日)
開催時間:13:30〜17:00(休憩を挟む)
開催場所:三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド
Cブロック1F くじらの大屋根広場
開催内容:本学の4つのサークルによる演目の披露

<当日のプログラム>

13:30〜14:10
ジャグリングサークル「しゃかりきパンダ」
コマ、スティック、ボックス、ボール、バルーンから工事現場で見かける大きなカラーコーンまで、様々なアイテムを自在に操るジャグリングサークルがイベントのトップバッターとなりました。横浜を中心に様々な場所でパフォーマンスを行なってきた実績あるメンバーたちの妙技に、子供たちはもちろん大人も歓声を上げていました。
14:50〜15:30
アカペラシンガーズ「voxbox」
開演前の練習の時から美しい歌声が響き、周りの皆さんを惹きつけていたアカペラシンガーズ「voxbox」が2番手で登場。メンバーを入れ替えながら丁寧に奏でるアカペラの音の空間に、集まった人たちもうっとり。あっという間のひとときでした。
16:00〜16:10
「ギター部」
週1回アコースティックギターの練習を行っている「ギター部」が登場。今回は4人のメンバーが、アコースティックならではの繊細でナチュラルな音を奏で、観衆を惹きつけていました。
16:30〜17:00
「混声合唱団うた部」
イベントのトリを務めたのは、個性豊かな25名のメンバーからなる「混声合唱団うた部」のメンバー。指揮者の振る指揮棒に合わせ、美しくも重厚感のあるハーモニーで迫力あるステージを展開。一人一人が真剣に歌う姿がとても印象的でした。

このイベントを企画した学生に話を聞きました。

このイベントの企画立案にあたって中心的役割を果たした、国際商学部3年生の田中 僚一(タナカ リョウイチ)さんにお話を聞きました。

このイベントを行うことになった経緯をお聞かせください。

今年(2021年9月)に参加した授業で、企業の方からヒヤリングを行い、そこでお聞きした課題を解決する企画を考え、コンペ形式で発表をする、という企画・立案型の実習が行われました。その時に対象として先生から示されたのが三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドだったんです。このアウトレットパークの管理・運営を行なっている三井不動産商業マネジメントの担当の方から、最近の来場者の傾向や、今抱えている課題をお聞きして、自分たちは、学生有志によるライブイベントを提供するリアルなエンターテイメントと、インスタグラムを中心としたSNSでの関連情報発信で話題作りと集客を行う、といった内容を企画しました。授業では別のグループも含め、5つの企画案が出されましたが、自分たちの案が企業の方々からも評価され、それなら実際にやってみようか、となったのが始まりです。

活動は田中さんが中心となったのですか?

企画づくりは3人のメンバーを中心に作り上げていきました。その中で自分は、企業の担当者と打ち合わせなどの連絡周りを主に担当し、チームメイトには出演団体の検討と交渉を手伝ってもらいました。全体的なスケジューリングや交渉などで自分が動くことも多かったとは思いますが、自分が中心というよりチームで進めました。また企業の方々のサポートも大きかったと思います。

自分たちの企画が実際にイベント化されると聞いたとき、どのように思いましたか?

自分は浜大祭(※横浜市立大学の学園祭)でも実行委員の副委員長となっていたのですが、コロナ禍で中止となってしまい思うような活動ができず、今回の決定には驚きと嬉しさを感じました。特に、不特定多数のお客様が対象で、しかも企業のスタッフ、音響や照明など、プロのスタッフの方々との共同作業ということだったので、ワクワクすると共に失敗ができないという緊張感はありました。

関係者との打ち合わせはどのように行なったのですか?

落ち着きを見せ始めたとはいっても、コロナ禍の最中だったので、ほとんど全ての打ち合わせはオンラインミーティングとメールのやりとりで行いました。そこで気づいたことは、企業の方々のメールの文面が学生同士のものとは全く違い、相手との関係をとても重要に考える体裁となっていたことです。当たり前のことなんでしょうが、社会人の言葉のやりとりというものはこういうものなのかと思いました。学生である私たちも同じレベルで捉えてくれていることがよくわかり、ちょっとしたインターンシップのような側面があることも感じていました。

一番苦労されたことはなんですか?

それはもう間違いなく、出演者交渉です。はじめはサークルのみなさんに声をかければ簡単に参加者を集められるだろうと思っていたのですが、実際は正反対で、声がけをしたサークルのほとんどから、お断りの返事をもらう状態でした。実際のところ、コロナ禍のため会場側や大学側からも、合唱などで大勢が声を出したり複数での激しい動きをしたりはNGではないかという見解がありました。一方で誘われたサークル側もすでにスケジュールが埋まっていたり練習時間が制限されていたり準備不足のなか、不特定多数の観客を前に演技をするのは無理、という意識があったようです。ようやく、コロナ禍も落ち着きが見られたことで、出演するサークルの基準に関しても緩和してもらうことができ、交渉できるサークルの幅が広がったことは助かりました。こればかりは企業側に頼れることではないので、出演が許される状況にあること、相手の事情を理解した上で活動の趣旨や経緯を丁寧に説明することで、なんとか4団体を確保できました。この時が一番苦労しましたが、学ぶことも多かったと思います。

イベントを開催できたことで得られたことは?

やはり時節柄、いろいろなイベントが中止になるなかで、イベント運営に興味のある自分がようやく活動の場を得られたということ、とにかく開催に漕ぎ着けられたという達成感を得られたことです。そして、今回は何より不特定多数の一般の方を対象とするため、高い質を求められる中で企業の方との連携や、プロの方々のサポートを受けながら開催することができ、サポートしていただいた全ての皆さんに感謝の気持ちが持てたことです。また、開催まではあまり意識していなかったのですが、これが授業から派生したものであることに想いが至り、横浜市立大学の授業のユニークな試みと、横浜という地域の素晴らしさを再確認できたように思います。

ヨコイチのインフルエンサーがInstagramで魅力を発信!

「企画立案型実習」の授業で学生が取り組んだもう一つの企画がこちら。「海よこアウトレットのトリセツ」です。これは、本学の学生インフルエンサーがそれぞれの視点からInstagramで三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドの魅力を発信するという企画です。各インフルエンサーのアカウント内では、同施設内でご飯を食べたり、ショッピングをしたり、それぞれの過ごし方を発信することで魅力を紹介しています。
(画像引用:三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドHP)
こちらの企画で中心的役割を果たした、国際商学部3年生の横道 あゆり(ヨコミチ アユリ)さんに、苦労や得られたこと、Instagramを見てくださる方へのメッセージを聞きました。

一番苦労されたことはなんですか?

コロナ禍だったため、オンラインでの打ち合わせがほとんどだったことです。今回の企画チーム内においても、全てのミーティングをオンラインで進めました。メンバーとほとんど対面で会うことが出来ず、三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドの方々とも定期的にミーティングをオンラインで行っていました。そのため、メンバー内でのスケジュール管理や、企業の方々との限られたオンラインミーティングでの意思疎通をいかに効率的に出来るかという点に苦労しました。ミーティング資料を事前に作ったり、会議に参加できなかったメンバーにも議事録を残したり意見交換を徹底することにより、メンバー全員で企画を終えることが出来たので、苦労はありましたが、無事企画を遂行することができて大変嬉しく思います。

今回の企画を実施して得られたことは?

企業の方と協働して企画を進められたこと、そして実際に企画が形となって世に発信されたという、とても貴重な経験を得られたことです。芦澤先生の企画立案型実習Bを受講し、三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドにて講義を受け、企業の方に企画をプレゼンしてフィードバックをいただくことができました。まさか実現できるとは思っていなかったので、今回の企画をリーダーとして進められたことが大変嬉しく思います。企画のコンセプトや、動画のストーリー性を考案し、それらを企業の方々へ共有することと同時に、インフルエンサーのキャスティングを行い、自分たちで直接交渉をしました。今回の企画は、三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドの方々には様々なサポートをしていただきましたが、全てを学生主体で行わせていただくことができたため、非常にやりがいを感じることができました。
協力してもらった本学の学生インフルエンサー(画像引用:三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドHP)

企画(Instagram)を見てくださる人にメッセージをお願いします。

今回ご協力いただいた3人のインフルエンサーの方々は私の部活の先輩でもあります。日頃からSNSで素敵な発信をされている方々です。今回の動画内でも、個性あふれた、それぞれに違った魅力のある動画を撮影することができました。それぞれの魅力を活かした三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドの魅力を紹介しているので、より多くの方々に見ていただき、少しでも「行ってみたい!」と思う方が増えれば大変幸せに思います。ぜひご覧ください!!
今回の企画は、いずれも企画立案型実習Bという授業から生まれたものです。授業の中で、三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドが持っている現状の課題や強みを事前に学んでいるからこそ、学生が考えた企画が実現まで出来たのではないでしょうか。企画立案した学生たちは実践的で貴重な体験ができたと共に、企画に協力してくれたサークルや情報発信したインフルエンサーの学生たちも、一般の方々に見ていただける貴重な経験となりました。
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