YCU 横浜市立大学
search

国際マネジメント研究科 長尾 遼也さんが、行動経済学会 第15回大会でポスター報告奨励賞を受賞!

2022.01.06
  • TOPICS
  • 大学
  • 学生の活躍

パンデミックが支出に与える影響を研究。「COVID-19伝染の恐怖」について発表!


国際マネジメント研究科 博士前期課程1年生(早期履修2年目)の長尾遼也さんが、2021年12月11日(土)~12月12日(日)に開催された、「行動経済学会第15回大会」で、COVID-19パンデミックが消費支出に与える影響について発表を行い、ポスター報告奨励賞(一般部門)を受賞しました。 なお、長尾さんは、同研究科の博士後期課程2年生の菊池淳一さんと共同研究を行い、今回の受賞に至りました。大学院生ながら、研究者間で協力し共同研究を行うことで、より良い成果につながりました。

*早期履修:一定の条件をクリアすれば、学部4年生の段階から大学院科目を履修することができ、大学院博士前期課程を1年で修了可能となる制度。


受賞者
国際マネジメント研究科 博士前期課程1年生(中園善行研究室)
長尾 遼也さん

共同研究者
国際マネジメント研究科 博士後期課程2年生(太田塁研究室)
菊池淳一さん

講演題目
「Fear of COVID-19 Contagion: The Idiosyncratic Effects of an Aggregate Pandemic」(COVID-19伝染の恐怖:パンデミックが消費支出に与える影響)

発表内容
 —今回の受賞に至った研究内容について長尾さんに解説していただきました。

私たちは、コロナ禍における人々の消費行動について分析を行いました。新型コロナウイルスは高齢者ほど重症化しやすいという特徴があります。その中で、従来の経済学の消費理論では説明できない、新たな経路として「感染への恐怖」が消費に与えた影響を検証しました。具体的には、5万人の家計の購買データとコロナ禍における生活様式に関する調査を接続させることで、感染への恐怖が消費行動に与える影響を分析しました。分析の結果、新型コロナウイルスの新規感染者数が増加すると高齢者は若者よりも消費を最大1割以上減少させていたことを発見しました。また高齢者は、新型コロナウイルスの新規感染者数が増加すると買い物のための外出を若者より減らしていたことも示しました。これらの結果は、コロナ禍で人々の行動を規定する要因として、「感染への恐怖」が重要であることを示唆しています。

長尾 遼也さんのコメント

この度は、このような名誉ある賞を受賞することができ大変光栄です。コロナ禍の人々の消費行動について研究を発表しました。今回の受賞は、共同研究者の菊池さん、中園先生、日々を共にしてきた研究室の仲間のお力添えの結果です。恵まれた環境の下で様々な学びと研究ができているということを実感しております。改めて、共同研究者の菊池さん、中園先生、研究室の仲間に心から感謝申し上げます。

指導教員 中園 善行 客員准教授のコメント

今回の研究は、コロナ禍では「恐怖」が人々の行動を規定することを実証した研究です。この研究は長尾さんが既存研究を読み込む過程で着想を得た研究です。実際の分析は、共同研究者の菊池さんにお願いしましたが、長尾さんが立てた問いがなければ実現できなかった研究です。長尾さんの努力が学会賞として結実したことを嬉しく思います。
長尾さんは大学院終了後に民間のシンクタンクで研究員として研究を続けられる予定です。今後も社会が要請する重要な課題に対して、質の高い分析で貢献してくれるはずです。長尾さんのこれからの活躍を大いに期待しています。

問い合わせ先

横浜市立大学 広報課
E-mail:koho@yokohama-cu.ac.jp


 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加