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HER2陽性大腸がんに対する抗HER2抗体併用療法の有効性を確認

2021.11.22
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  • 研究

HER2陽性大腸がんに対する抗HER2抗体併用療法の有効性を確認

横浜市立大学大学院医学研究科 分子病理学 藤井誠志教授、国立がん研究センター東病院 吉野孝之 消化管内科長、同院 消化管内科・トランスレーショナルリサーチ支援室 医員中村能章ら共同研究グループは、HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発大腸がんに対して、ペルツズマブとトラスツズマブの抗HER2抗体併用療法の有効性・安全性を評価する医師主導治験(TRIUMPH試験)の実施により、抗HER2抗体併用療法を受けた患者さんのうち、全体の約30%でがんの縮小が得られ、あらかじめ設定した有効性の基準を上回る結果を確認しました。ペルツズマブ、トラスツズマは、乳がんや胃がん(胃がんはトラスツズマブのみ)で既に承認されているHER2を標的とした抗体薬です。大腸がんの希少なサブタイプであるHER2陽性大腸がんに対して、有効性を示した初めての研究成果を基に、HER2陽性大腸がん患者さんに対する新たな治療法の誕生に繋がることが期待されます。

本研究成果は米国科学雑誌「Nature Medicine」オンラインに日本時間2021年11月12日付けで掲載されました。


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