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舟守勇斗さんが第45回炭素材料学会年会でポスター賞!

2019.02.12
  • TOPICS
  • 研究
  • 教育

ナノテク材料であるC60ナノウィスカーの新たな結晶育成に成功

舟守勇斗さん
大学院生命ナノシステム科学研究科物質システム科学専攻博士前期課程1年の舟守勇斗さん(指導教員:橘勝教授)は、平成30年12月5日~7日に名古屋工業大学(名古屋市昭和区御器所町)で開催された第45回炭素材料学会年会にてポスター賞を受賞しました。

発表題目
「C60ナノウィスカーの育成と力学的性質」

舟守さんは、フラーレンC60結晶の一つであるC60ナノウィスカーの育成と、その力学特性に関する研究報告をしました。C60ナノウィスカーの基礎物性の面白さ、C60ナノウィスカーを元とする様々な物性の測定が可能となることを示唆したことが評価され、今回のポスター賞の受賞につながりました。
 
受賞した舟守さんに、研究内容や受賞の感想、そして今後について伺いました。

C60ナノウィスカーの知られざる物性に着目した研究

                    
         C60フラーレン               C60ナノウィスカー
        炭素60個からなる分子          「猫のひげ」のような形状が特徴

フラーレンC60は今や中学、高校の理科の教科書にも載っており、鉛筆の芯に使われている黒鉛や、宝石として最も有名なダイヤモンドと全く同じ、炭素のみでできている分子として有名です。フラーレンC60の特性を解明することで、太陽電池や有機ELのような半導体材料や医薬品等、様々な分野への応用が期待されています。しかしその一方で、フラーレンC60の製造が困難なことや、脆く壊れやすいといったような取り扱いの困難さから、フラーレンC60の研究例は少なくなってきています。
発表タイトルにある「C60ナノウィスカー」とは、フラーレンC60を規則正しく並べた「結晶」のひとつであり、「猫のひげ」のような形状の結晶です。私は本研究で通常のフラーレンC60結晶を大きく上回る弾性的な振る舞いを示すC60ナノウィスカーの育成に成功しました。これはつまり、これまでの脆く壊れやすいフラーレンC60結晶よりも大きな変形に耐えられ、取り扱いが容易である結晶を育成できたということです。発表では、そのような大きな変形に耐えられる要因についても考察しており、C60ナノウィスカーの基礎物性の面白さと、このC60ナノウィスカーを用いることで、今まで測定に至れなかったような様々な物性の測定が可能となりうる、ということをアピールしました。

初の学会発表でポスター賞受賞。新たな研究意欲。

私の研究室では、これまでにも諸先輩方が、学会賞も含めて多くの素晴らしい成果を残されています。私が今回の学会発表のために意識したのは、そのような先輩方を超えるような学会発表を行うことでした。そのために、研究分野の異なる方でもわかりやすいレイアウトでポスターを作成することや、発表中の言葉遣いをとても強く意識しました。
当日は、私が一方的に発表をするだけではなく、多くの指摘や意見をいただき、大変有意義な発表となりました。
今回の学会が私自身の初めての学会発表であり、そのような場でポスター賞受賞、という形で研究成果が高く評価されたことはとても喜ばしく、先輩方に近づくことができたのではないかと感じています。また、今後はより一層努力をし、より高い研究成果を上げようというモチベーションにもつながりました。

指導教員の橘勝教授からのコメント

舟守君、ポスター賞、おめでとうございます。
日頃の努力がこのような形で実を結んで本当に良かったと思います。これまでも毎年のように研究室の学生が国内外の学会で学生賞を受賞していますが、今回の炭素材料学会での受賞は研究室としてもはじめての受賞になり大変嬉しく思っています。炭素材料学会はダイヤモンド、グラファイトから新物質のフラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェンまで炭素材料全般の科学技術を扱った権威ある学会で、このような伝統ある学会での受賞は素晴らしいことと思います。これを励みにさらに一層の活躍を期待しています。
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