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市大生が青年海外協力隊の柔道ボランティアで国際社会に貢献

2016.10.13
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  • 学生の活躍

市大生が青年海外協力隊の柔道ボランティアで国際社会に貢献

国際総合科学部・経営科学系の3年生、天野康治さんは今年の3月初旬から4月下旬にかけて、青年海外協力隊の一員としてマラウイ共和国で柔道指導のボランティアに参加しました。「柔道」の枠で現役学生が派遣されることは珍しく、YCUの学生としては初めてのケースです。
天野さんがどのような目標と想いを抱いて国際貢献に挑戦したか、インタビューしました。
集合写真

今回の活動に参加しようと思ったきっかけは?

「中学から始めた柔道で何かを成し遂げたい」という想いを以前から持っていました。大学生活で柔道部の活動を行いながら、YCUで伸ばした英語力を用いて新しい挑戦をしたいと考えていたところ、柔道部と懇意にさせていただいている先生の紹介で青年海外協力隊の柔道指導ボランティアの存在を知りました。
選考を受ける条件として、TOEIC約440点以上・柔道3段という基準が設けられており、TOEICスコアは元々クリアしていましたが、今年1月に柔道3段も合格し、選考を受験。晴れて選考を通過しマラウイへの短期派遣が決定しました。
マラウイでの活動は、首都リロングウェに派遣され、軍人、小学生、高校生を主な対象として柔道指導を行うという内容でした。

マラウイに行く前のイメージと、実際に行ってみて感じたことは?

マラウイに行くまでは、アフリカのどの辺りに位置しているのか知らず、広い草原の中にある国を想像していました。空港に到着すると、周辺には草原がありましたが、首都リロングウェの街中は海外資本のスーパーなどを除くとレンガづくりの家が並び、のどかな「村」という雰囲気でした。
また、貧富の差が大きく、柔道に興味を持つだけの経済的基盤があるのか、どのような人々が柔道をするのかというイメージが湧きませんでしたが、今回指導した方々は全体的に生活水準が高く、コミュニケーションもとりやすく柔道にも興味と尊敬を持って取り組んでくれました。
柔道場の風景

大変だったことはありましたか?

公用語は英語ですが、教育水準の問題もあり英語の文法が正確でない方も多く、政府勤務の現地コーチ2名と連携しながらコミュニケーションを行う場面もありました。
また、文化や生活水準の違いから、派遣当初は会話のネタに苦労しました。

やりがいを感じたことや感動したことは?

文化や習慣が異なるからこそ、お互いの文化を紹介し合い、共有することの面白さを実感しました。
マラウイではサッカー以外のスポーツはあまり興味を持たれていませんでしたが、講道館での活動風景をスマートフォンで紹介したところ、目を輝かせながら話を聞いてくれました。
食文化についても、日本の味噌汁を紹介すると「大豆が原料って、おいしくなさそう!」という意見が多く出たり、現地の「シマ」というトウモロコシが原料の蒸しパンのような食べ物をこちらが「おいしい!!」と伝えると皆で喜んでくれたり、直接文化交流することで国を超えて信頼を築けたことに喜びを感じました。
天野康治さん

今後の学生生活や卒業後にどのようにつなげたいか?

1ヵ月半という短期間ではありますが、言葉も生活環境も異なる外国での柔道指導を通じ、心身ともに鍛えられ、海外で生きていく自信がつきました。更に力をつけたいとの想いから、6月初旬から7月中旬にかけてはフィリピンに赴き語学留学の合間に柔道指導を行いました。また、9月中旬からは青年海外協力隊の活動で再びマラウイに柔道指導隊員として派遣され、約1ヵ月活動してきました。

10年以上続けてきた柔道と海外での経験を通じ、「辛いことから逃げずに敢えて飛び込む、その中で試行錯誤しながら自分の力に変えていく」大切さを学びました。今回関わったマラウイをはじめとした新興国の多くは、炭水化物の摂取が多く肥満率や糖尿病罹患者の増加が課題となっています。卒業後は食品関連企業に就職し、食や健康面のサポートをすることで国際社会の課題解決に貢献したいと考えています。
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