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県内の自営業者の方々が開発したリハビリ用ロボット「パワーアシストハンド」を実演~病気でまひした手の動きをサポート~

2015.05.10
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県内の自営業者の方々が開発したリハビリ用ロボット「パワーアシストハンド」を実演~病気でまひした手の動きをサポート~

平成26年5月9日
経営企画課
 
横浜市立大学(YCU)は、介護用ロボットの研究・開発を進めている「有限責任事業組合 LLPアトムプロジェクト」(所在地:神奈川県厚木市妻田西1-19-22 北村 正敏 代表)の方々を大学に招いて、脳卒中などの病気でまひした手の動作の回復をサポートするロボット「パワーアシストハンド」の実演会を、平成26年5月8日に開催しました。
神奈川県のさがみ縦貫道路沿線地域の「さがみロボット産業特区」では、暮らしを支えるロボットの開発が進んでいます。YCUは県内で唯一医学部を有する公立大学として、特区内の企業や団体、神奈川県などと連携しながら、医療や介護をサポートするロボットの開発など“医工連携”の取組を一層進めていく方針です。

1.開発者の方々

「工場が集積している県央の特性を生かして、新たな産業の芽を地域に根付かせたい」「病気で手が不自由な方々のリハビリに少しでも役立ちたい」との思いから、厚木市、海老名市在住の6人の自営業者の方々が、本業の傍ら「LLPアトムプロジェクト」を組織し、遊技具メーカーと連携して手の関節を動かすリハビリ用ロボット「パワーアシストハンド」の開発を進め、実用化につなげました。
神奈川県のさがみ縦貫道路沿線地域は昨年、国の「さがみロボット産業特区」に指定され、今回の開発も神奈川県が支援しています。

2.パワーアシストハンドの概要

脳卒中や脳損傷による指関節のまひ対策などに役立つリハビリ補助装置。指に沿わせる形で装着した細長い管に空気を送り、手を開閉させるため、安全性が高く、手にもよくフィットする扱いやすい特徴があります。
8日の実演会では、開発者の方々が装置の説明をした後、参加者が手に装置を装着して実際に指を動かし、感触を確かめました。参加者は、開発段階での苦労話や実用化にかける思い等、興味深い話題に熱心に聞き入っていました。参加者の一人で、整形外科学が専門の齋藤知行医学部長は、「見た目が優しいうえに材質が柔らかく、抵抗感なく装着できる。手の拘縮した人の伸展運動には、他動的に動かすので痙性にならず、頭への刺激のトレーニングになる」とコメントしました。

3.YCUの医工連携の今後

YCUは26年1月に神奈川県と包括連携協定を締結し、横浜市域にとどまらず広く神奈川県域を視野に教育、研究、医療活動に取り組んでいますが、今回のパワーアシストハンド実演会を契機に、県内に集積しているものづくり技術を積極的に活用し、医療機器等の実用化を支援し、市民、県民の医療の質の向上につなげていきます。
お問い合わせ先
横浜市立大学経営企画課長   原 巧 Tel.045-787-2018

実演会の写真が必要な方は、までご連絡ください。
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