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医学群 神田講師が日本公衆衛生学会の奨励賞を受賞!

2013.10.31
  • プレスリリース
  • 研究

概要

学術院医学群神田秀幸講師が、「社会における健康リスクと関連要因に関する研究」という課題で平成25年度(第23回)日本公衆衛生学会奨励賞を受賞しました。
日本公衆衛生学は1947年に設立され、8,600人を超える会員数を持ち、時代と社会とに直結した、私達の健康・福祉と生活の質(QOL)に直結する諸課題を扱っている学会です。
10月23日から25日に三重県で開催された第72回日本公衆衛生学会総会にて、同24日に授賞式が行われました。

研究概要

神田講師は「社会における健康リスクと関連要因に関する研究」と題し、これまで取り組んできた中高生の喫煙行動に関する全国調査研究と、前任地の福島県立医科大学で遭遇した東日本大震災とそれに続く原子力災害に関する調査研究に関する結果を報告しました。
中高生の喫煙行動に関する調査は、1996年より4年に一度、中高生計10万人規模の全国調査研究が行われています。この調査から、わが国の中高生の喫煙率が明らかにされ、健康日本21および同第二次計画の目標値などとして用いられています。神田講師は、喫煙率をモニタリングするとともに、未成年者の喫煙開始行動要因として、テレビドラマでの喫煙シーンや未成年による自動販売機でのたばこ購入防止を目的として導入されたTaspoの影響を検討しました。この研究から、未成年者の喫煙行動の関連要因を明らかにし、効果的な喫煙対策を策定するにあたって重要な情報を提供することにつながりました。
また、東日本大震災およびそれに続く原子力災害において、原子力災害被災地の環境中の放射線線量率のモニタリング測定を行うとともに、原子力災害に対する市民の予防行動に関連する要因の研究にも取り組みました。この結果は、原子力災害時の予防行動や情報提供のあり方について示唆を与え、原子力防災に活用されることが期待されました。
今後も、神田講師は、健康リスクのモニタリングを中心とした検討を進め、公衆衛生の向上に貢献していきたいと考えていると抱負を述べました。
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