基礎研究医養成活性化プログラム
実践力と研究力を備えた法医学者育成事業
(平成29年度文部科学省補助金採択事業)
◆令和2年度の活動実績

◆令和3年2月 法医学・病理学 高校生セミナー 「法医学ってどんな仕事? 法医学者に聞いてみよう!」
このセミナーは、文部科学省の補助事業による福島関東病理法医連携プログラム「つなぐ」の一環として実施され、今回は福島医科大学の病理学講座 橋本優子教授とともに病理学と法医学について分かりやすく紹介しました。
臨床医学だけでなく、法医学や病理学などの基礎医学にも興味を持って医学部に進学する学生が増えることは、医学分野全体に大変有意義なことであると考えます。本企画を通して、ひとりでも多くの高校生が法医学について理解を深め、自身の選択肢のひとつとしてくれたら嬉しく思います。
◆令和3年1月 第2回法医学者のための法医病理基礎講義「病理組織の見かた、マクロ、ミクロ、診断方法について」
病理専門医である三戸先生から、病理組織の見かたについて講義していただきました。
系統だって教育を受けていないために、病理組織を漠然と見ていることが多かったのですが、マクロからミクロに向けて、臓器ごとにルールを作って検索していくなどの基礎的事項の確認ができました。
また、実際の症例からどのような診断をつけ、病態を推測するかなどについてもトレーニングできました。
講義後には、Web参加していた琉球大学から実際の症例についてのコンサルトなどもあり、今後はWeb環境で病理学的な診断を依頼できる可能性について期待できると感じました。

◆令和2年12月 第4回ワークショップを開催しました!
◆令和2年11月 第1回法医学者のための法医病理基礎講義「心臓の刺激伝導系の切り出し」
法医解剖でも必要に応じて病理組織を検査しますが、法医学者が病理診断について系統的に学ぶ機会は少ないことから、法医学者に必要な病理学的な基礎的知識を習得するための講義をシリーズで企画しました。
法医学者としての経験も有する医療法人社団誠馨会病理センター松戸ラボの三戸聖也先生に、法医学者に必要とされる病理学的知識について、ポイントを押さえた効率的な講義をしていただきました。
また、琉球大学とはWeb回線を使って生中継をして、双方向性の講義を行いました。初めての試みでしたが十分な成果が得られました。
◆令和2年9月 第3回日本法医病理学会 学術全国集会(Web開催)
各分野の第一人者からの貴重な講演を聞くことができました。
また、複数回の聴講も可能であり、理解を深めるためには有効な手法のひとつであると感じました。
なお、一般演題については、次年度の長崎での学会に順延されました。
◆令和2年9月 第104次日本法医学会 学術全国集会(ハイブリッド開催)
今年のテーマは「法医学でのキャリア形成 ~私と法医学と未来にむけて~」として、年代や職位、家庭環境も異なる3名の男性法医学者をシンポジストとして開催されました。


◆令和2年4月 新規プログラム受講生受け入れ
本プログラムの3人目の受講生を受け入れました。
國中さんは群馬大学を卒業後、横浜市立大学附属病院で臨床初期研修を行った後、本学大学院の博士課程に入学しました。将来の法医学者を目指して、研究的な知識や技術を習得するとともに解剖実務についても経験を積んでほしいと考えています。
新型コロナウイルス感染拡大によって、各種実習も一部制限が生じますが、その範囲内で十分な成果をあげることを期待しています。
受講生の声
新型コロナウイルス感染拡大のため、当初想定していたようなプログラム受講生としてのスタートではありませんでしたが、解剖実務に合わせて、Onlineの学会や勉強会、ワークショップに積極的に参加し、研鑽を積んでいます。
事務担当:横浜市立大学医学国際化担当
045-352-7968