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【開催報告】「YCU 都市課題共通教育プログラム(SUDP)2015」の実施

【開催報告】「YCU 都市課題共通教育プログラム(SUDP)2015」の実施

横浜市立大学は、都市課題の解決に貢献できるグローバル人材の養成を目指し、集中講義「都市課題共通教育プログラム(SUDP:Sustainable Urban Development Program)」を2012年より、毎年開講しています。本年度は、2015年9月8日(火)より4日間の日程で、プログラムを実施しました。今回は、本学学生に加え、同時期に開催された「アカデミックコンソーシアム2015横浜大会」の参加メンバーでもあるアジアの各大学からも学生が9名参加し、合計14名、異なる文化的背景を持った参加者同士が議論を重ね、共に学び、グローバル人材に必要な異文化理解力や発信力を養う大きなきっかけをつかむことができました。

プログラム内容

【9月8日(火)[1日目]】(横浜市立大学 八景キャンパス いちょうの館)

午前中は、井村 秀文 グローバル都市協力研究センター特任教授による、持続可能な都市および、現代都市が抱える諸問題についての講義を受講しました。マレーシア科学大学と市大が共同で編纂したSUDPの為の共通テキスト(英文)が数日前に届き、受講生たちには、出来立てのテキストが配られました。テキストは、都市課題について、より体系的な視点を持って学ぶことができるよう全35課より構成されています。午後は、マレーシア科学大学より招聘したNgai Weng Chan教授より、都市と水資源に焦点を当てた講義を受けました。2日目のフィールドワークでは、横浜市内にある水資源に関連した施設の訪問を予定しているので、受講生達の関心も高まります。

参加者の出身国は7カ国と多国籍です。

井村教授、Chan教授の講義を受けました。

【9月9日(水)[2日目]】(フィールドワーク:横浜市内)

フィールドワークは、横浜市内の施設を視察し、現場で、都市にとっての水資源とその活用について様々な角度から学ぶことを目的とします。午前中は鶴見川流域センターを訪問し、鶴見川の治水について学びました。センターでは、国土交通省関東地方整備局による鶴見川の河川・流域整備の取り組みについてのプレゼンテーションに続き、NPO法人鶴見川流域ネットワーキング(TRネット)代表理事 岸 由二教授より、鶴見川流域の治水や環境整備へのTRネットの取り組みについての講義を受講しました。受講生からは、特に、NPOとしてどのように市民や民間部門へ活動の参画を呼びかけているか、という点に関心が集まりました。午後は、横浜市の神奈川水再生センターを訪問し、下水処理、水再生の取組みを視察しました。河川の治水から、都市の水再生処理まで、都市問題と水循環を関連づけて学ぶことのできた一日でした。

流域の航空写真の説明を受けています。

対策官、岸教授とともに全員で。

フィールドワークは貸切バスでの移動です。

奈川水再生センターでは、高度な水処理を視察します。

【9月10日(木)[3日目]】(横浜市立大学 八景キャンパス いちょうの館)

前日までの学習を踏まえ、このプログラムの中で深めたい分野を話し合い、「Water Management」、「Urban Sustainability」、「Climate Change & Global Warming」、「Food Security」の4つのテーマを設定しました。それぞれが選択したテーマのグループに分かれ、SUDPのテキストを手がかりに、議論を重ね、どのような内容を成果として発表するか決めていきます。Webや書物を調べ、発表内容を構築していきます。

グループワークの説明をうける参加者達。

自分が興味のあるテーマのグループに別れます。

【9月11日(金)[4日目]】(横浜市開講記念館 講堂)

当日は「アカデミックコンソーシアム2015横浜大会」の国際学生フォーラム【こちらをクリック】が開催され、午後の部で、このSUDPの成果を発表する機会が与えられました。4つのグループが、それぞれ自分たちが研究した成果を発表し、フォーラムに参加している他の学生や研究者からの鋭い質問に真剣に答えました。発表の終了後、井村教授、Chan教授から受講生全員に修了証が授与され、4日間のプログラムを終えました。

国際学生フォーラムで研究成果を発表します。

会場には多くの研究者、学生が参加しています。

発表を終えて。交流イベントの為、浴衣に着替えています。