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国際総合科学部経営科学系(現、国際商学部)4年加納さん、行動経済学会第15回大会ポスター報告奨励賞受賞!

国際総合科学部経営科学系経済学コース 4年の加納 怜さんが令和3年12月11-12日に開催された行動経済学会第15回大会において、ポスター報告奨励賞(学生部門)を受賞しました。
加納さんが取り組む、「企業のリスク回避度が期待形成に与える影響」を明らかにする研究について詳しくお話しを聞くとともに、今後の進路について伺いました。



加納 怜 さん
Risk Premium in Foreign Exchange Rates: Evidence from Firm Surveyについて発表!
ポスター報告奨励賞受賞!

加納かのう  怜  れい さん 
国際総合科学部 国際総合科学科 経営科学系経済学コース4年(中園善行ゼミ)
出身校:長崎県立佐世保北高等学校
※学部名は改組前のものとなります。

「企業のリスク回避度が期待形成に与える影響」を明らかにする研究 とは?

加納さん:企業の予測が経済変数に与える影響については数多くの研究がなされていますが、企業の予測それ自体がどのように決定されるのかについては明らかになっていません。そこで、本研究では、企業の予測それ自体の規定要因を特定したうえで、リスク回避度を規定する企業固有のリスクプレミアム(※)の大きさが企業の意思決定に与える影響について、日本の上場企業に関するデータを用いて検証しました。
※危険を回避したいと望む度合いを定量化したもの

大規模アンケート調査結果の統計分析からリスク回避度を推定!
周りの支えがあったからこその受賞。
ゼミの仲間と

加納さん:具体的には、個別の企業に対するアンケート調査の結果を統計分析することで、各企業のリスク回避度を推定しました。家計や専門家に対する調査は少なくありませんが、日本の企業に対する大規模アンケート調査を活用して実施された研究は非常に希だと思います。この貴重なデータを活用し、個別企業がリスクに対してどの程度の許容度があるのかを特定したこと、そしてリスクに対する許容度が実際の企業の意思決定を説明できることを発見した点が評価されました。その他にも、プレゼンテーションやプレゼンスライドの構成も高く評価いただきました。
今回の受賞は、ご指導くださった中園善行先生とゼミの先輩方の支えがあったからこそだと感じています。

研究への興味関心のほか、先輩への憧れから進学を決意!
将来は研究で培った知識・技術を活かした仕事をしたい。
研究室の様子

加納さん:令和4年4月からは、本学国際マネジメント研究科への進学が決まっています。きっかけは、経済学を勉強するにつれ、景気循環や経済成長を扱うマクロ経済学に関心を持つようになったのと、コロナ禍で就職活動の環境が大きく変化しているということから、研究に打ち込んでみようと思いました。またゼミの先輩方が研究で成果をあげているのを見て、私もそうなりたい憧れを抱いたことも大きな要因で、3年次には進学を決意しました。進学後は、現在取り組んでいる家計消費に関するパネルデータなどを用いて金融政策ショックが家計の消費に与える影響について研究を進めていきたいと思います。
将来は、今後研究で培う技術や考え方を活かせる仕事をしたいと考えています。今後も現状に満足せず研究活動を行っていきたいと思います。

最後に、受験生の皆さんにメッセージをお願いします。

加納さん:私が考えるYCUの魅力は3つあります。1つ目は大学の立地が程よい場所に位置していること、2つ目は幅広い分野の授業が開講されていること、そして3つ目は2年次からゼミに配属されることです。
1つ目の「立地の良さ」については、いわゆる都会というイメージとは異なり、落ち着いた自然豊かな場所にあるにもかかわらず都会まで電車一本で行くことができますから、「ちょうどよい」、この言葉につきます。2つ目の「幅広い分野の学び」については、入学前の私は経営学に関心があり経済学には全く関心がありませんでしたが、1年次に経営学や経済学、会計学など幅広く履修できたことが、私がマクロ経済学に出会うきっかけとなったためです。最後に「2年次からのゼミ配属」ですが、YCU最大の魅力はここにあると思います。他大学はおおむね3年次からの配属ですが、YCUは2年次から卒業までの3年間、自ら選んだゼミで主体的に学習を進めることができます。私は中園ゼミに所属しており、マクロ経済学を専攻しています。ゼミでは通常の授業に加え、東京証券取引所や日本銀行の見学の機会を与えていただき大変貴重な時間を過ごすことができました。指導教員である中園先生と3年間ともに学んだゼミの同期、そして現在お世話になっているゼミの先輩方と出会えたことがこの上ない喜びです。
最後になりましたが、受験生の皆さん、魅力あふれるYCUへぜひ思い切って飛び込んできてください。

指導教員 中園善行 客員准教授からのコメント

加納さん、受賞おめでとうございます。加納さんの着実な努力が結果につながったことを嬉しく思います。
加納さんは研究を進めるにあたり、「遠回り」する道を選びました。3年次の秋には進学を決めていた加納さんは、学部時代の成績が優秀だったため「飛び級制度」を活用することも可能でした。しかし加納さんは、大学院で2年間腰を据えて研究する道を選びました。加納さんの研究には、マクロ経済学のみならず、行動経済学や国際金融論などの幅広い知見が必要でした。難しい研究でしたが、「近道」より「回り道」を選び、じっくり時間をかけて研究に打ち込んだことが奏功したのだと思います。「急がば回れ」を体現した加納さんの研究が評価されたことをとても嬉しく思います。
加納さんが成果を挙げられたもう一つの理由は、加納さんの周囲を惹き付ける人間的な魅力にあります。加納さんは、研究に打ち込む傍ら、不登校で学校に通えない生徒を支援する学習塾で教育活動に従事してきました。加納さんの研究は、ゼミの先輩たちに支えられたものでもありました。先輩が加納さんの研究を支えようと思うのも、加納さんが弱い立場の人に寄り添える優しさを持っているからだと思います。
加納さんは現在新しい研究に着手しています。これからも共同研究者として加納さんと一緒に研究できることを楽しみにしています。
コロナ禍という大変難しい状況の中、研究というフィールドにチャレンジしさらに受賞という結果を残した加納さん。指導教員である中園先生のコメントにもある通り、本人の努力もさることながら、その周りを惹き付ける魅力にますます磨きをかけ、これからもチャレンジしてもらいたいと思います。


ヨコ知リ!1問1答!
加納さんも少し前までは高校生。加納さんに受験生時代のことをお聞きしました。

①YCUをいつ知った?
出願締め切り直前です

②なぜYCUを選んだ?
横浜に憧れがあったからです

③試験前日の過ごし方は?
当時ハマっていたゲームをしていました

④センター試験の結果はどうだった?
総合的に満足のいくものではありませんでした

⑤試験当日のマストアイテムは?
マークシート用シャーペンです

⑥おすすめ参考書
「単語王」と「日本の論点」です

⑦1番勉強した場所・時間帯
放課後の予備校です

⑧試験当日の失敗談
合格祈願のKITKAT(キットカット)がカイロの熱で溶けました

⑨受験勉強中のリラックス方法は?
毎週金曜日大好きなデザートを食べていました

⑩受験勉強中、よく聴いた曲は?
ヒップホップをよく聴いていました

(2022/1/7)

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