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第76回日本公衆衛生学会総会にてポスター賞を受賞しました

医学科4年の山村啓眞さんが、第76回日本公衆衛生学会総会にてポスター賞を受賞しました。今回の受賞について山村さんにお話を伺いました。

日本公衆衛生学会総会会場にて
精神医学の領域に関心。教員の精神疾患による休職をテーマに発表

今回の学会総会では、学校教員の精神疾患による休職をテーマに発表しました。学校で働く教員は非常に多忙で、その負担からうつ病などの精神疾患で休職する人の数は、20年前から2.5倍に増加し、この数年も高止まりしています。私は以前から精神医学の領域に関心があり、また身近にいる現役の学校教員から現場の大変な話を聞いていました。そこで、公立学校教員の精神疾患による休職率にはどういった傾向があるのか、またその休職率に関係する要因はどのようなものがあるのかに焦点を当てました。官公庁が発表する2015年度のデータをもとに、傾向は地域別(都道府県や政令指定都市)、学校種別(小・中・高・特別支援)そして性別について調べ、関連する要因は学校や学級あたりの児童・生徒数、不登校の児童生徒数そしてテストの成績などについて調べ結果を分析しました。当日は研究した内容を1枚のポスターにまとめ、5分間のプレゼンテーションを行いました。

総会を主催した日本公衆衛生学会は、1947年に設立された会員数8000名を超える大きな学会で、個人ではなく集団に着目することで健康について考える分野である、公衆衛生に携わる学会としては主要な学会の1つです。1年に1度総会があり、今年は鹿児島で3日間にわたって行われました。

研究の楽しみを忘れず、どのような研究が求められているのか医療の現場から考えていきたい

研究の結果や考察で、不十分なところが多いまま発表を迎えてしまった印象が強かったので、受賞のお知らせをいただいたときは驚きました。今回、研究結果がひとつ形となって認められたことは喜ばしく、ご支援いただいた健康社会医学ユニットの先生や事務の皆さんなど、多くの方々に感謝しています。今後は病院での実習が学生生活の中心となりますが、今回その一端に触れた研究の楽しみを忘れず、今どのような研究が世の中から求められているのかということを医療の現場から翻って考えて行きたいと思っています。

他分野の友人と継続的に関わり、興味関心の視野を広げられることがYCUの魅力

私は英語部に所属していたこともあり、医学とは異なる勉強や社会活動をしている友人と継続的に関わることで興味関心の視野が広げることが出来ています。この点は、単科医大にはないYCUの大きな魅力だと感じます。医学科の学生は勉強熱心で、全国的にも成績が良く見習うところが多いです。また今回の受賞につながった研究は、毎年4年生の前期に提供されるリサーチ・クラークシップ(研究実習)の期間で行ったもので、この制度は学生からの人気が高くとても優れています。医学、医療、そして人や社会に関心がある方はぜひYCUへお越しください。自分の頭で考え身体を動かせば、自分のやりたいことを実現できる環境が整っている大学だと思います。

指導教員 菅谷先生からのコメント

山村さんはリサーチ・クラークシップで健康社会医学ユニットに配属されて4か月間を過ごしました。その間、大学で日々熱心に研究に取り組みながら、関心のある学会には積極的に足を運び、大学で研究を終えた後は留学に備えて英会話教室に通う、その行動力は今回の研究に対する姿勢にも表れていました。精緻で論理的な思考に優れていることも合わさり、限られた時間と資源の中で高い問題意識を持って取り組んだ成果がポスター賞という形で評価されたことを私も嬉しく思っております。今後も持ち前の行動力と人柄の良さで人に恵まれながら生き生きと道を切り開いてくれることを願っております。


(2017/12/22)

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