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国際総合科学部4年菊池さん、行動経済学会第12回大会でポスター報告奨励賞受賞!

国際総合科学部 国際総合科学科 経営科学系経済学コース 4年の菊池淳一さんが平成30年12月8日、9日に開催された行動経済学会第12回大会においてポスター報告奨励賞(学生部門)を受賞しました。菊池さんは、人々が持つ「期待」について研究しており、学会では購買データとアンケート調査を活用してインフレ期待の形成について分析し発表。経済がどのように人々の生活に影響を与えているか菊池さんにその研究内容を聞くとともに、今後の進路について伺いました。


報告論文
The Formation of Inflation Expectations: Micro-data Evidence from Japan

菊池淳一さん

菊池きくち   淳一じゅんいち さん
国際総合科学部 国際総合科学科 経営科学系経済学コース 4年
出身校:茨城県立緑岡高等学校
※学生の所属は、現行の学部・学系・コースとなっています。

人々の「期待」に関する研究の意義とは?

菊池:私は人々の「期待」について研究をしています。現在は日本銀行が非伝統的な金融政策を実施していますが、その鍵となっているのが「期待」、つまり人々の予想です。人々の将来に対する予想に働きかけることで、現在の消費行動を促し、金融政策を成功させようとしています。しかし人々の期待は目には見えないため、その実態や特徴がいまだに明らかになっていません。そのため期待についてその特徴や性質に関する研究が必要とされています。

身近な商品の値段が人々に与える影響を分析!識者からの評価が自信になる!

学会参加者に研究内容を説明する菊池さん

菊池:今回の学会では、物価の変動と期待の関係性の分析結果について報告をしました。具体的には、人々の期待は日頃買い物をする際によく購入する物の価格の変化に影響を受けるという内容の報告をしました。5万人に対する約3年間にわたるアンケート調査のデータを用いて、人々の期待と物価の変動、今回はガソリン価格と食料品価格との関係性について統計ソフトを用いて分析しました。

ポスター報告奨励賞という形で評価をいただいたことは、素直に嬉しかったです。とても自信がつきました。テーマがとてもホットであり、研究の重要性・将来性を評価していただいたのではないかと感じています。また分析したデータも非常に大きく貴重なものであったため、分析の正確性も評価していただいたと考えています。

経済学の研究者を目指し、大学院へ進学。新たな研究テーマのために多くの経済学分野に触れる時間を持ちたい!

菊池:私は、この春に本学大学院国際マネジメント研究科博士前期課程に進学します。博士前期課程を終えた後は、さらに博士後期課程に進学しようと考えています。また、海外の大学でPh.D.を取得することも検討しています。学部3年次には就職も考えていましたが、自分自身の時間を存分に使って研究に打ち込みたいという思いが強く、進学を決意しました。

将来は叶う事なら大学の教員、もしくは研究機関で関心のある分野の研究を続けていきたいと思っています。現在は期待に関する研究を主に行っていますが、今後数多く存在する経済学の研究分野に触れて、新たな研究テーマを自身で探していこうと考えています。それらの研究を発展させ、海外の学術誌に投稿していきたいです。

YCUを目指す受験生へのメッセージ

金沢八景キャンパス

横浜市立大学の一番の魅力は生徒と教員の距離の近さだと私は思います。距離が近く、いつでも質問・相談にのってくれる先生がいてくれるので学びを深めることができます。私が今回このような評価をしていただけたのは、指導教員である中園善行先生のおかげです。
大学で学びを深め、将来も学び続けていきたいという人には横浜市立大学をお勧めしたいです。

指導教員の中園善行准教授からのコメント

人々の「期待」が経済を動かす——期待をめぐる経済学の最重要命題に魅せられた私たちは、目には見えない人々の「期待」を観察するために5万人の家計にアンケート調査を続けてきました。いったい人々の期待はどのように形成されているのか? その核心に迫るのが菊池さんの研究です。

長期休暇や週末にも研究に没頭してきた菊池さんの研究成果が学会において正当に評価され、大変喜んでいるところです。顕彰を受ける派手さに比べ、私たちの日々の研究はたいへん地味です。派手さを伴う成果の裏には、気の遠くなるような地味な作業の積み重ねがあるものです。今回、受賞の報を受けた私の喜びは、人知れずコツコツと泥臭く積み上げてきた菊池さんの努力が、多くの人の知るところとなったところにあります。

日々の歩みはわずかでも積み重ねると大きな研究成果となって結実することを知った菊池さん。研究の楽しさを知った菊池さんがこれからどのような研究成果を生み出すのか、大学院進学後の彼の活躍に大いに期待しているところです。

ヨコ知り!1問1答

素晴らしい研究成果をあげた菊池さんも数年前は受験生。受験生時代のことを1問1答でお聞きしました。

1.YCUをいつ知った?
センター試験終了後

2.なぜYCUを選んだ?
国際都市横浜でグローバルに学びたかったから

3.試験前日の過ごし方は?
ホテルでお笑いを見ていました

4.センター試験の結果はどうだった?
満足のいく結果ではありませんでした

5.試験当日のマストアイテムは?
英語の参考書の「英文法・語法Vintage」(いいずな書店)

6.おすすめ参考書
「ポレポレ英文読解プロセス50」(代々木ライブラリー)

7.1番勉強した場所・時間帯
朝の予備校の自習室

8.試験当日の失敗談
少しだけ寝坊をしました(笑)

9.受験勉強中のリラックス方法は?
漫才やコントの動画を見る

10.受験勉強中、よく聴いた曲は?
曲というよりラジオをよく聴いていました

(2019/03/20)

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