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「地理学入門:YCUで学べる地理学の魅力」 ~地図を超えた視点で社会を探求し、学びの世界を広げよう!~

横浜市立大学(YCU)では、「自ら問題を発見し、解決する力を習得する」ための共通教養科目として、基礎科学講義を開講しています。基礎科学講義には、専門科目に至る前のステップとしてさまざまな入門科目を提供していますが、今回はその中の「地理学入門」に注目しました。

YCUで地理学が学べるの?! と思った皆さんのために、YCUの地理学者にその魅力を語ってもらい、学生たちの声も聞いてみました。

YCUの共通教養科目「地理学入門」とは

共通教養科目の「地理学入門」は、専門科目へつながる入門科目として位置づけられており、2年次以降の専門科目を学ぶにつれて発見していく課題を解決するための基礎知識を提供する科目です。 講義では、自然環境や文化、およびその関係性を学びながら、地域の特性や都市の構造などを理解していきます。その地理学的な視点は、グローバルな視野で他者の意見を理解し、議論するためにも大きく役立ちます。

YCUの地理学者が語る地理学の魅力とは?!
小野寺 淳教授

小野寺 淳教授 (国際教養学部 国際教養学科 都市社会文化研究科 都市社会文化専攻)
小野寺教授は、人文地理学を専門としており、主にアジア地域の都市問題や民族問題などに関わる研究をしています。大学での地理学では「フィールドワーク」を通じて実際の現象を観察し、議論していくことが頻繁にあります。地理学の面白さは、そのような議論や地図の描写によって地域の特徴を理解し、他の地域との関係性を考えることで、社会に役立つ知識を得ることにもあるのです。また、逆にそのような経験が地理学の学問的見解を深めることにもつながります。横浜市立大学で地理学を学ぶことで、目の前の現象に疑問を持ち、それを解決する思考力を養うことができ、かつ地理学の学術界にも貢献できるのです。

吉田 栄一教授

吉田 栄一教授 (国際教養学部 国際教養学科 都市社会文化研究科 都市社会文化専攻)
吉田教授は、経済地理学や国際開発を専門とし、低開発地域の現状を、データを通じて分析しています。地理学は単なる地図や場所を記録するものにとどまらず、空間的な意味合いを追求するものです。そのため、農村や都市貧困地区などにおける調査を通じて地域の社会問題や経済的背景を理解する、といった現場を知ることも重要となります。地理学の面白さは、地図やデータを使って、現地の社会の実態を明らかにし、地域の特性を探求することにあります。そして地域は歴史や文化と密接に結びついており、様々な視点から問題を考える力を養うことができる学問なのです。

後藤 寛准教授

後藤 寛准教授 (国際教養学部 国際教養学科 都市社会文化研究科 都市社会文化専攻)
後藤准教授は、都市地理学や社会学、GIS(地理情報システム)を専門としており、都市と社会の関係を探求しています。実際の街や社会のデータを使って、都市の空間構造に関する分析を行っています。地理学の面白さは、地域の違いや社会の構造を数量的に捉え、地図に表現し、理解を深められることです。例えば、地域のアイデンティティを考えるとすれば、その土地の歴史や文化、住民の意識などがどのように形成され、どのように地域の特徴として表れるかを数量的に分析することも可能です。また、それは、人口減少や高齢化、都市化による交通問題、環境問題など、さまざまな現代的課題を空間的に、そして地理学的に解明することにもつながります。これにより、実際の生活に貢献するための都市の政策や計画に役立つ知識を得られます。地理学を学ぶことで、現実の課題に対して具体的な解決策を見出す力が身につくのです。

有馬 貴之准教授

有馬 貴之准教授(国際教養学部 国際教養学科 都市社会文化研究科 都市社会文化専攻)
有馬准教授は、観光地理学を専門としており、旅行や観光を通じた地域振興に関する研究をしています。特に、GISを用いた人流データの分析により、観光客の行動を地図上に可視化し、観光地域の魅力や課題を具体的に発見できるような取り組みをしています。また、データ分析に基づくマーケティングも研究に取り入れており、観光地や観光産業が今後求められる方向性を提示することにも挑戦しています。その研究には、地理学的な視点で地域の特性や魅力をより深く理解できる能力が生きています。地理学の面白さは、地形や気候、文化や経済などの諸現象の相互作用を探求し、さまざまな空間スケールを自由に操ることで、地域の真の魅力を理解できることにもあります。旅行も含め,現場を通じて得た経験を基にしながら地域の特性や魅力を理解し、地域の活性化や発展に貢献できるのも地理学の面白さです。

学生たちの反応は?!
地理学入門の講義の様子

地理学入門の講義を受けた学生たちからは、「地理学に対するイメージが大きく変わった!」という声が多く聞かれました。

「『大学での学び』と『高校までの学び』の違いを明確に感じました」

「最初は地理学が地図や暗記に偏った学問だと思っていましたが、実際には観光や地域文化、気候など多様な視点から学べることに気づきました」

「データ分析だけでなく、数量的なデータがなくても研究できることを知り、地理学が身近に感じられるようになりました」

「先生方の連携や授業の進行も楽しく、ゼミ選択においても安心感を持てました」

「地理学に対するイメージが変わり、地理学を学ぶことで自分の興味を深めていく意欲が高まりました」
などなど、横浜市立大学で地理学を学んでいく意欲をかきられたようでした。

有馬准教授から受験生にメッセージ

大学は「学問の府」であると言われます。世界には多くの学問分野があり,皆さんが学びたいと思い描く「学び」は多岐の学問分野にわたるのだと思います。そのような中、学問の府の一つである横浜市立大学八景キャンパスは、1・2年生を対象とする共通教養科目として、さまざまな基礎学問の入門科目を用意しています。それらは地理学だけでなく、社会学、心理学、哲学、経済学、経営学などの入門科目も含め、全てがその後の「学び」につながる、大学生としては押さえておきたい科目群です。 地理学は、その一角を担う、多様な日本や世界の地域を学ぶための基礎学問です。自らが旅をする時にも、他国の、他地域の友人を理解する時にも、今後の地域の方針を定める時にも、地理学的な知識と考え方は活躍します。 一人の人間としての「自分」を豊かにするためには、知識を蓄えることではなく、さまざまな視点を理解し、身につけることが必要です。高校までの学びは、正解があるような、暗記を中心したものが主流であったかもしれません。しかし、大学で学ぶ学問には唯一の答えとなるような正解はありません。我々大学教員が学生の皆さんにお伝えできるのは「正解」ではなく、各教員の専門学問分野に依拠した視点、つまり「考え方」なのです。 横浜市立大学国際教養学部には、上記に紹介した地理学に依拠した「考え方」を持つ教員が複数在籍しています。地理学入門を学び終えた学生達は、各教員のゼミやフィールドワークにおいて自ら行動し、現実の課題と向き合い、正解のない問いに対する探求心を養っています。世界のこと、日本のこと、あの場所のこと、あの場所で生じていることを、もっと理解してみたい。本学での地理学の学びは、そのための「考え方」の一つを会得する機会となります。ぜひ一緒に横浜市立大学で地理学を学びましょう。お待ちしています!

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