YCU目指す人材像『キャリア0.』

「キャリア」（career）とは、単なる「職業経験」のみならず、社会で働くことにおける「継続的なプロセス」であり、同時に個人の「生き方」そのものを指すといわれています。

 　横浜市立大学医学部看護学科では、在学中のキャリアを「看護学の学修をベースに社会へ貢献できる人材」に至る前の段階として位置づけています。看護のプロフェッショナルとしてのキャリア形成において、卒直後のスタート地点を「1」段階と仮定した場合、そこに向かう今現在は「1未満ではあるものの0ではない」という考え方です。この考えをもとに、「0」の後に「.（ドット）」をつけて「キャリアゼロドット」と名付けました。

　『キャリア0.』には、学生時代に修得したい6つの基本的能力と具体的な能力（19項目）が示されています。学生一人ひとりが「自分がなりたい将来像」をイメージし、それを実現するために必要となる能力を考える上での手引きとなるものです。
 

　2022年度から、 全学年で共通の、『キャリア0.』を活用した「キャリアポートフォリオ」を導入しました。学生生活における目標（行動計画）の設定やその評価を学生主体で行い、担任面談や進路相談等でも共有しています。「キャリアポートフォリオ」には、1年次から4年次までの成長のプロセスが刻まれており、キャリア選択のための重要な資料としても活用されています。
 

　現在、 『キャリア0.』を活用して4年間の学生生活における取り組みの成果を可視化する検討が進められています。具体例としては、学内（科目履修、サークル等）と学外（アルバイト、ボランティア、留学等）における活動実績を『キャリア0.』の能力と関連づけ、学年毎に能力が獲得されていく様子を図で示すことを計画しています。