看護学科長挨拶

本学医学部看護学科は、1898年に創設された横浜市立十全看護婦養成所を源流として、看護婦養成所、看護学校、短期大学部を経て、2005年現在の看護学科に発展しました。また、社会的ニーズから看護系大学や大学院が増加する中、本学も2010年にさらに大学院医学研究科に看護学専攻博士前期課程を、2018年に博士後期課程を設置しました。

本学医学部の使命は地域社会や国内外で活躍できる、医学・看護を担う人材育成と、創造的研究により、社会の発展と人類の福祉に寄与することです。
そして看護学科の教育理念としては、多角的に物事を考える力を養う教養と豊かな人間性、生命と個人の尊厳を尊ぶ高い倫理観と国際的視野を備え、看護専門職として高い知識と技術を有し、科学的思考に基づいて看護実践を遂行し、地域社会の人々の健康と福祉に貢献できる人材を養成することを目指しています。

2020年保健師看護師助産師学校養成所指定規則の一部改正により　、看護学科はキャリアを自由に創造する主体性と探求心を伸ばす新しい教育カリキュラムを作成し、2021年度から実施しています。具体的には臨床判断能力強化のため、エビデンスに基づく基礎科目の充実、教養英語から看護専門科目への縦断的・継続的なグローバル教育、人々の多様性や複雑性に対応するための看護学の横断型学習、学生自身のキャリア志向に応じ、教養・実習・留学・研究が自由に選択できるキャリア形成教育が本学の新しい看護学教育の特徴です。また、近年社会で活用されているデータから生み出される課題については、本学では情報科学の専門家であるデータサイエンス学部との共通科目をもち、医療、保健、福祉に関わるデータを読み解き、データ思考と医療における社会的価値を創造していかれるようにしております。学生さんのデータ思考と自由な発想から、本学の多くの研究科との協働や、横浜をフィールドとして、研究や活動に思う存分取り組んでいただいて、看護学の未来を楽しんで創っていただけたら嬉しく思います。

高度先進医療を担う2附属病院と共に、地域住民・世界の健康への架け橋となるべく、本学学生には、豊かな人間力と共にScientificな思考を持ち、横浜から世界へ、様々な分野で活躍するリーダーとして羽ばたいてほしいと心から願っています。