診療科・部門案内

炎症性腸疾患(IBD)センター

当科のご紹介

内科・外科がひとつのチームとなり、成人から小児、難治・重症の患者さんも含めて、幅広い対象の炎症性腸疾患診療に対応しています。

炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)は、腸の粘膜に炎症を生じる原因不明の疾患です。内科・外科がひとつのチームとなり、成人から小児(おもに高学年以上)、難治、重症、化学療法、内視鏡的手術、外科手術、妊娠など、幅広い炎症性腸疾患診療に対応しています。さらに病棟・外来看護士や専任薬剤師、栄養士、検査技師など、医療関係者が密に連携して、患者さんのQOL向上のために協力して診療にあたっています。一人ひとりの患者さんに最も良いと思われる治療を真剣に考え、ご提供できるように、日々の診療に努めております。

患者さんへ

当診療科は、紹介診療制です。

当センターは紹介診療制です。受診に当たっては、医療機関から予約をしていただき(内科のみご本人ご家族でも可)、紹介状をご持参の上、診療日の午前中に初診外来を受診ください。

<対象疾患>潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管ベーチェット病、非特異的多発小腸潰瘍症、クロンクハイト・カナダ症候群 など

<対象年齢>小児(原則として高学年以上※)から高齢者まで、全ての年代の患者さん
(注:ただし当科は小児IBD専門施設ではないため、当科での診療が難しいと判断される場合は、小児IBD専門施設にお願いしておりますのでご了解ください。)

セカンドオピニオン外来も行っています。

主な対応疾患

<内科>
治療入院(中等症以上)
食事摂取困難、大量下血がある場合などは入院して治療を行います。
(入院日数平均約20日)

<外科>
開腹外科手術
肛門機能温存と根治性のバランスを考慮した回腸嚢肛門管吻合術、難治例に対する一時的人工肛門を作成しない1期的手術、大腸癌合併例に対する経肛門的内視鏡を用いた粘膜抜去と回腸嚢肛門吻合術を行います。
(入院日数平均約2~3週間)

<内科>
クローン病・狭窄に対する内視鏡的拡術
原則として入院で行いますが、可能な場合は外来で日帰り手術を行うこともあります。
(入院日数4日)

<外科>
開腹外科手術
病態に対する適切な術式(切除範囲、吻合法)の選択、腸管温存の工夫(狭窄形成術)、複雑痔瘻に対する、肛門機能を温存するseton(シートン)法などを行います。
(入院日数平均約2~3週間)

対応疾患・診療内容の詳細

診療実績

  • 定期通院患者数:約2100人(潰瘍性大腸炎:約1200例、クローン病:約800例、腸管ベーチェット病/単純性潰瘍:約60例)
  • 新患患者数:年間約300人
  • 入院患者数:年間約400人
  • 生物学的製剤投与件数:月約140人(在宅での自己注射製剤を除く)
  • 下部内視鏡検査(小腸内視鏡以外):年間約500件
  • 小腸内視鏡検査:年間約200件
  • 内視鏡的狭窄拡張術:年間約100件
  • 腸管エコー検査:年間約600件
  • 炎症性腸疾患(IBD)合併妊娠:2000年以降、計約400人 
  • 外科治療(手術):年間80~100件 

潰瘍性大腸炎(初回手術) 23
潰瘍性大腸炎(再建手術) 12
クローン病 29
潰瘍性大腸炎(初回手術) 24
潰瘍性大腸炎(再建手術) 19
クローン病 25
潰瘍性大腸炎(初回手術) 28
潰瘍性大腸炎(再建手術) 13
クローン病 29
潰瘍性大腸炎(初回手術) 31
潰瘍性大腸炎(再建手術) 18
クローン病 26
潰瘍性大腸炎(初回手術) 37
潰瘍性大腸炎(再建手術) 21
クローン病 42