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当科のご紹介

  • 白血病や悪性リンパ腫をはじめとする血液造血器腫瘍を主に、造血細胞移植や強力化学療法を中心とした集学的治療を行っています。
  • 横浜市立大学附属病院の血液・リウマチ・感染症内科、神奈川県立がんセンターの血液腫瘍内科などとの提携のみならず、全国の多くの大学病院やがんセンターと連携し、最先端の医療を担っています。
  • 当科においては医師・病棟看護師・薬剤師・検査技師など各部署スタッフとのカンファランスにより、患者さんを中心としたチーム医療を実践し、患者さんと家族の方が安心して治療に参加できるよう、きめ細かな心配り、開かれた医療サービスを提供しています。

患者さんへ

  • 当科への受診に際して、紹介状の持参をお願い致します。できれば現在および過去の血液検査データをお持ちいただきますと、その後の診療をスムーズに行うことができます。緊急時・検査データが極めて異常値の場合には、緊急入院が必要な場合もありますので、入院ベッドの有無および確保のために、あらかじめ紹介元の先生より電話連絡を頂けると適切に対応することができます。ご理解・ご協力のほどお願い致します。
  • 10年以上前より造血細胞移植後フォローアップ(Long Term Follow Up : LTFU)外来を行っております。LTFU外来とは、当院において造血幹細胞移植を受けられた患者さんを対象として、看護師による移植後の定期検診や健康・日常生活における相談を行っております。移植後の健康状態の把握や、医師には話しづらいことなどについて相談に応じております。
  • 特に造血器悪性腫瘍を中心とした血液疾患全般のセカンドオピニオンは主に藤澤が担当しております。

主な対応疾患と診療内容

当科における各種血液疾患の治療法は、エビデンスを重視した各種ガイドラインに準拠した治療を行っております。

  •  白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液造血器腫瘍:一般社団法人 日本血液学会による造血器腫瘍診療ガイドライン
  • 再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、自己免疫性溶血性貧血などの特発性造血障害:特発性造血障害に関する調査研究班による診療の参照ガイド
  • 造血細胞移植療法:一般社団法人 日本造血・免疫細胞療法学会による造血細胞移植に関する各種ガイドライン

再発または難治性大細胞型B細胞性リンパ腫に対するCAR-T細胞治療について

※ また、特定非営利活動法人 成人白血病治療共同研究機構(JALSG : Japan Adult Leukemia Study Group)や関東造血幹細胞移植共同研究グループ(KSGCT:Kanto Study Group for Cell Therapy)等の一員として、新規治療法の開発研究や各種臨床研究を行っております。下記に2020-2024年度の5年間における当科初診受診の上位8疾患の例数を示します。

疾患 症例数
悪性リンパ腫  491例
  • 非ホジキンリンパ腫:464例
  • ホジキンリンパ腫:27例
急性白血病  130例
  • 急性骨髄性白血病:113例
  • 急性リンパ性白血病:27例
骨髄異形成症候群  129例
免疫性血小板減少性紫斑病  94例
慢性白血病  90例
  • 慢性骨髄性白血病:67例
  • 慢性リンパ性白血病:20例
  • そのほか:3例
多発性骨髄腫  85例
本態性血小板血症候  69例
再生不良性貧血  37例

主な検査・設備機器

造血幹細胞移植や急性白血病などの化学療法では、長期間にわたり白血球数が極めて低値となり、通常の病室では致命的な感染症を罹患するリスクが高まります。そのため当院においては、感染症のリスクを限りなく低減させるべく無菌治療室においてこれらの治療を行います。クラス100の無菌病棟を4床、クラス10000の無菌個室を4床、およびクラス10000の無菌4床部屋を12床、合計20床の無菌治療病床を備えております。

上記の無菌治療室で化学療法を行うほどでは無いにせよ、血液造血器疾患の治療では免疫抑制状態による易感染性であります。簡易無菌装置をベッド上に設置することで、一般病室においても御自身のベッド上をクラス10000の無菌室状態と同様の環境を維持することが可能になります。当科においてはこの簡易無菌装置を12台保有しており、悪性リンパ腫や多発性骨髄腫などの治療の際に使用しております。

関連情報

施設認定

診療実績

当科におけるこれまでの年度別入院患者数を図1に示します。2020-2021年度はコロナ禍の影響もありましたが、概ね年間の延べ入院数は10,000~12,000名です。一日入院患者数はほぼ30名強で推移し、在院日数は20日弱です。

次に外来受診患者数について図2に示します。初診患者数および外来延べ患者数のどちらも年度ごとに増加傾向にあり、最近の一日外来患者数は60名前後です。

図3-1,2,3に、年度別の造血細胞移植件数を示します。年度により増減はありますが、概ね年間で自家移植は7-10件、同種移植は15-20件を施行し、2024年度末までの累計で自家移植は191件、同種移植は428件(血縁者間骨髄:68件、血縁者間末梢血:78件、非血縁者間骨髄:172件、非血縁者間末梢血:4件、非血縁者間臍帯血:106件)、双方合わせて619件の造血細胞移植を施行しております。

図1 年度別入院患者数

年度別入院患者数年度別入院患者数

図2 年度別外来患者数

外来受診患者数外来受診患者数

図3-1 年度別同種移植件数

年度別同種移植件数年度別同種移植件数

図3-2 年度別自家移植件数

年度別自家移植件数年度別自家移植件数

図3-3 年度別造血細胞移植件数

年度別造血細胞移植件数年度別造血細胞移植件数