金沢地区の「地震時の津波避難」について考える
2025.10.28
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津波避難拠点として民間マンションのあり方
国際教養学部都市学系では、3年生の夏休みに「地域課題実習」として、住民や関係者と地域課題について議論し、改善への提案をする実習を展開しています。今年は4つのコースが実施され、同学部 石川永子准教授のコースでは、大学の地元・ 横浜市金沢区にある、金沢地区にて「地震時の津波避難」をテーマに取り組みました。
発表会の様子
具体的には、地域の公共施設に加えて、民間マンションを津波避難拠点として、その有効性と課題を検討しました。金沢地区防災まちづくり協議会の方々やマンション住民の方々、横浜市都市整備局防災まちづくり推進課の職員の方々から聞き取りを行いました。また、津波避難ビル化の先進事例として、市をあげて取り組み成果をあげている平塚市の市長室 災害対策課 災害対策担当の職員の方々にも聞き取りを行い、さらに実際にマンション内を見学して、共用部分の活用方法や運用について提案をまとめました。
地域課題実習のまとめとして9月16日に開催した発表会には、多くの住民の方々にご参加いただきました。発表会では、モデル地区として協力いただいた2つの町内会にある民間マンションの視察や居住者への聞き取り調査をもとにまとめたプレゼンテーションスライドと、 町内会が書き込み式で完成することができる「(仮)津波避難マンション向けガイドブック」の提案・説明を行いました。加えて、町内会役員の方と相談して避難スペースが利用できる可能性のあるマンションを試算のためにリストアップし、その面積をもとに避難可能人数の概算を算定し、ハザードマップで避難が必要なエリアに居住する人数とのバランスなどについて試算した結果を発表しました。
発表後の参加者とのディスカッションでは、参加した地域の方々から、「避難が必要な人数と必要な津波避難施設の数の概算がわかったことで地域としても今後の議論を行う上でのイメージがわいた」「津波避難のために備えるべき備蓄品などが具体的に知れたし、要援護者の方の階段での介助の仕方などを実際にみることができて良かった」といった感想をいただきました。また、行政の方からは「津波避難マンションの試算などは、今までやっていなかったが、地道な作業で大変だけれど誰かがやって共有することが大切な情報で参考になった」という意見がありました。
学生にとって、自分たちの調査をもとにした提案が実際の地域課題の解決に向けて議論されるという経験となり、充実した実習になりました。
地域課題実習のまとめとして9月16日に開催した発表会には、多くの住民の方々にご参加いただきました。発表会では、モデル地区として協力いただいた2つの町内会にある民間マンションの視察や居住者への聞き取り調査をもとにまとめたプレゼンテーションスライドと、 町内会が書き込み式で完成することができる「(仮)津波避難マンション向けガイドブック」の提案・説明を行いました。加えて、町内会役員の方と相談して避難スペースが利用できる可能性のあるマンションを試算のためにリストアップし、その面積をもとに避難可能人数の概算を算定し、ハザードマップで避難が必要なエリアに居住する人数とのバランスなどについて試算した結果を発表しました。
発表後の参加者とのディスカッションでは、参加した地域の方々から、「避難が必要な人数と必要な津波避難施設の数の概算がわかったことで地域としても今後の議論を行う上でのイメージがわいた」「津波避難のために備えるべき備蓄品などが具体的に知れたし、要援護者の方の階段での介助の仕方などを実際にみることができて良かった」といった感想をいただきました。また、行政の方からは「津波避難マンションの試算などは、今までやっていなかったが、地道な作業で大変だけれど誰かがやって共有することが大切な情報で参考になった」という意見がありました。
学生にとって、自分たちの調査をもとにした提案が実際の地域課題の解決に向けて議論されるという経験となり、充実した実習になりました。
発表の様子
町内会向けに開催した発表会では、要配慮者の避難方法などについても提案しました




