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医療の芽を育てる体験の場「ブラックジャックセミナー」を開催しました

2025.09.12
  • TOPICS
  • 医療
  • 講座・セミナー
  • 医学部医学科

小学生が医学生へ!セミナーOBの学生がサポートで参加!

2025年7月26日(土)、福浦キャンパス シュミレーションセンターにて、小中学生を対象とした体験型医療セミナー「ブラックジャックセミナー」(担当講師 秋山 浩利  消化器外科准教授)を開催しました。
このセミナーは、医療に関心のある小中学生に、実際の医療現場に近い体験を通して、命の大切さや医療の責任を学んでもらうことを目的としています。
当日は、本学医学部の学生もサポートスタッフとして参加。なかには、小学生のときに本セミナーを参加したことがきっかけで医師を志し、現在は医学部生として運営に関わる学生もおり、”思い”が未来へと受け継がれる一日となりました。
 超音波メスによる手術体験の様子
ガウンテクニックを学ぶ様子
参加した小学生にインタビュー
〇一番印象に残った体験は何でしたか? また、それはどうしてですか?
「超音波メスを使った手術体験が楽しかったです。超音波メスを鶏肉にあてたら、力を入れなくてもざっくり切れてびっくりしました。あと、縫合糸がそのままでも自然に溶けると聞いてすごいなと思いました。」

〇将来、医療の仕事に就きたいと思いましたか?
「縫合体験がとても楽しかったので、外科のお医者さんに興味がわきました。」



セミナーをサポートした医学部生コメント
救命救急体験をサポートした学生の皆さん
(左から武井さん、岩見さん、野村さん)
右から秋山先生、髙石さん、野村さん
髙石 龍史たかいし りゅうじさん(医学部6年)
私は小学4年生の時に、横浜市立大学で開催されたブラックジャックセミナーに参加しました。手術体験や医療の現場を垣間見る貴重な機会を通して、「自分も将来は外科医になりたい」という強い思いが芽生えたことを今でも鮮明に覚えています。あれから十数年が経ち、今回スタッフとして再びブラックジャックセミナーに関わらせていただけたことは、私にとって非常に感慨深くうれしい出来事でした。
当日は縫合の指導を担当しました。参加した小中学生は皆、初めて触れる器具や手技に戸惑いながらも、真剣なまなざしで一生懸命に取り組んでいました。その姿はかつての自分を思い起こさせ、「あの頃の自分もこんな風に夢中に向き合っていたのだろう」と少し懐かしさを覚えました。同時に、「もっと技術や知識を高め、患者さんにより質の高い医療を届けられる医師になろう」という新たなモチベーションにもつながりました。
私が参加した当時、優しく丁寧に指導してくださった先輩方や先生方に直接恩返しをすることは難しいかもしれません。しかし今回のように今度は私が後輩世代に経験を還元し、少しでも医療の魅力ややりがいを伝えられるのであれば、それは確かに次の世代へと受け継がれていくバトンになると信じています。今後も医師としてだけでなく、一人の先輩として後輩の成長を支えていける存在でありたいと感じました。

岩見 隆弘いわみ たかひろさん(医学部5年)
今回、私は初めてブラックジャックセミナーのサポートとして参加しましたが、参加している小学生・中学生の元気のよさに感銘を受けました。新しいことを知ることへの関心が素晴らしかったです。
特に、私が担当した救命救急体験では、初めは緊張していたものの、体験を重ねるうちに好奇心が勝り、目が輝いている様子が印象的でした。
もし医学や医師という道に興味を持っているのであれば、その好奇心を大切にしながら学びを深めていってほしいと思います。

野村 健太のむら けんたさん(医学部5年)
私自身も小学校4年の時に、ブラックジャックセミナーに参加し、初めて本格的な医療を体験しました。それが医学に興味を持つきっかけとなったことをよく覚えています。今回はスタッフとして、再びブラックジャックセミナーに関わることができ、とても嬉しく思います。小中学生との交流を通して、自分自身の医学への興味・関心を再確認できた、非常に貴重な時間でした。

左から加瀬さん、小栗さん
加瀬 晴香かせ はるかさん(医学部1年)
私は生まれ育った神奈川県で、医師になることが夢でした。小学生の頃から本学で開催されていたブラックジャックセミナーなどの体験型講座に参加し、そこで出会った先生方や学びの数々が、私の夢をより確かなものにしてくださいました。現在、ずっと憧れていた横浜市立大学の医学部で学ぶことができていることは、本当に幸せで、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからは、ブラックジャックセミナーのサポートスタッフなどの活動を通じて、次の世代の方々の夢や挑戦を応援できる存在になりたいと考えております。

小栗 有咲おぐり ありささん(医学部1年)
私自身、中学1年生の時に本学のブラックジャックセミナーに参加し、それを機に「横浜市立大学医学部医学科に進学したい」という思いがより明確なものとなりました。本セミナーではさまざまな手技に触れることができ、当時とても有意義な時間だったことを鮮明に覚えています。ありがたいことにご縁をいただき、こうしてセミナーOGとして携わることができたことに感謝するとともに、秋山先生をはじめとするセミナー関係者の皆さまに少しでも恩返しができるよう、日々精進してまいる所存です。
秋山先生
認定証授与の様子
まとめ
セミナーでは、救命救急の基本を学ぶ体験から、縫合、超音波メスや腹腔鏡を使った手術体験、さらには医療現場での基本となるガウンテクニックまで、医療の最前線に触れる充実したプログラムが展開されました。
参加した子どもたちは、真剣なまなざしでメスを握り、緊張感の中にも高い集中力で手術体験に臨んでいました。ガウンを着用し、医師のような姿に身を包んだ子どもたちは一層引き締まった表情を見せ、まるで本物の医療従事者のように頼もしく感じられました。
すべてのプログラムを終えた後には、「ブラックジャックセミナー認定証」が一人ひとりに手渡され、達成感に満ちた笑顔が会場に広がりました。この体験が、医療の道を志すきっかけとなるかもしれません。
本セミナーを通じて、未来の医療を支える若い世代が育っていくことが期待されるとともに、参加者にとって医療の大切さを学ぶ貴重な機会となることを願っています。
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