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令和7年度 横浜市立大学入学式  学長式辞

2025.04.17
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令和7年度 横浜市立大学入学式 学長式辞

御入学おめでとうございます。

新入生の皆さん、ご入学、誠におめでとうございます。
これまで皆さんを支えてこられたご家族の皆様にも、横浜市立大学を代表して、心よりお祝い申し上げます。 春爛漫の桜のもと、横浜市立大学の新たな仲間として皆さんをお迎えできることを、大変嬉しく思います。

本日はご多用のなか、山中 竹春 横浜市長をはじめ、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、横浜市立大学の歴史は古く、本学の前身である横浜市立横浜商業専門学校の創設から、今年で97周年を迎えます。また、横浜市立大学附属病院の起源は、今から154年前に開設された横浜仮病院に遡ります。そして、新入生の皆さんが4年生になられる2028年には、創立100周年という大きな節目を迎えることになります。
本学はその長い歴史の中で、常に時代の変化に応じて学部や研究科を新設・再編し、教育・研究・医療の各分野で、国際都市・横浜とともに発展してまいりました。

本学は、「国際都市横浜と共に歩み、教育・研究・医療の分野で社会に貢献し、市民の誇りとなる大学を目指す」 というYCUミッションを掲げています。
教育においては、幅広い教養と国際的視野、そして専門性を備えた人材の育成に力を注いでおり、研究では、先端的な知見を生かしたイノベーション創出を通じ、より良い社会の実現を目指しています。  
とりわけ本年度からは、全国約800大学の中から選ばれた25校の一つとして、国から「地域中核・特色ある研究大学」 に指定され、日本の学術研究をリードする大学のひとつとなりました。

さて、ここで皆さんに、これからの学びに向けて、本学と関係の深い、先人の言葉を紹介したいと思います。
 「人間の生活は、まず先人に育てられ、教育、訓練され、ついで後人を育てることの無限の連続である。」 
この言葉は、本学でかつて商学部長として教鞭をとり、六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズで知られた森ビルや、ホテル・リゾート事業で有名な森トラストを創業した森泰吉郎先生の言葉です。
教育を受け、受け継いだものを更に進化させ、次世代に伝えていく。 この継続こそが、社会の進歩と永続を支えるものだと説いています。皆さんも、本学で学び得た知識や経験を、いずれ次の世代に還元するという使命感を持って、大学生活を送ってください。

この思想は、多くの経済人にも引き継がれています。
イトーヨーカ堂を、日本を代表する企業へと育て、セブン&アイグループの創業者でもある、伊藤雅俊氏は、こう述べています。
 「人を育てなければ、企業は育たない。」
どれほど優れた仕組みや商品があっても、それを活かすのは“人”です。教育とは費用ではなく、未来への投資であり、人を育てる文化を持つ組織こそが、変化に強く、持続的に成長できるのです。これは大学という場にも通じる普遍的な考え方です。
これを残された伊藤雅俊氏は、皆さんの大先輩にあたる本学の卒業生です。今もなお、ご寄附による「伊藤雅俊奨学金」として、皆さんの就学を支援していただいております。

新入生の皆さん、今日から始まる大学生活は、知識を深めるだけでなく、自分自身と社会の未来を考える旅の始まりでもあります。皆さん一人ひとりが、能動的に学び、対話し、失敗を恐れずに挑戦しながら、自らの限界を超えて成長されることを願って
やみません。
本学は、その旅路を全力で支え、皆さんが国際的な視野と社会的な責任を持って、未来を切り拓く人材となるよう、惜しみないサポートをお約束いたします。
どうか、横浜市立大学での学びを通じて、新たな可能性を発見し、世界をより良くする力を育んでください。

皆さんの大学生活が、実り多きものとなることを心より祈念し、私の式辞といたします。
令和7年4月7日
横浜市立大学
学長 石川 義弘
 
 

令和7年度 横浜市立大学入学式を挙行しました。

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