動物園の認知度向上で、地域を盛り上げる! 「金沢動物園フォトコンテスト #金沢動物園 」を実施
2024.07.01
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- 国際商学部
テーマは「あなたの金沢動物園の推し動物・推しポイントを教えてください!」
国際商学部 藤﨑晴彦准教授(管理会計・原価計算)のゼミの学生が、横浜市立金沢動物園と協力して、2月から3月にかけて「金沢動物園フォトコンテスト #金沢動物園 」を実施しました。この企画は、藤﨑ゼミの学生グループが企画したものです。なぜ、フォトコンテストを実施することになったのでしょうか? 今回の企画から実施までを自分たちでやり遂げたzoomals(ずーまるず)のメンバーが、この活動を通して感じたことや学んだことを報告してくれました。
はじめまして、藤﨑ゼミのzoomalsです。zoomalsというグループ名は、金沢動物園と協力して活動を行うことから、動物園にちなんでつけました。
私たちは、大学生に対する動物園の認知度向上のために「金沢動物園フォトコンテスト #金沢動物園 」を実施しました。応募してくださった皆様への感謝の気持ちを込めて、この活動について報告したいと思います。
私たちは、大学生に対する動物園の認知度向上のために「金沢動物園フォトコンテスト #金沢動物園 」を実施しました。応募してくださった皆様への感謝の気持ちを込めて、この活動について報告したいと思います。
活動のきっかけ
動物園は、子どもの頃には一度は訪れる場所であっても、大学生くらいになると徐々に足が遠のいてしまう場所ではありませんか? zoomalsのメンバーはそのことに着目し、大学生が動物園を訪れる機会を増やしたいと思い、この企画のターゲットを大学生に定めました。大学生をターゲットにしたもう一つの理由は、金沢動物園の広報担当の方にヒアリングを行った際に高校生から大学生の来園者層の割合が低いという状況を聞き、もっと若者に動物園への興味を持ってもらいたいと思ったからです。
金沢動物園の来園者の実態を調査
zoomalsのメンバーは、この企画について2023年6月から話し合いを進めました。話し合いを進める中で横浜市立大学の近くには金沢動物園があることに気が付きました。そこで金沢動物園を訪問し、金沢動物園の来園者数の現状や課題、飼育している動物や動物園の役割など、金沢動物園の実態について調査を進めました。
動物園の来園者は親子や学校団体が多く、その他は一定の動物園ファンなどで来園者層は固定されてしまっています。近くに大学があるにもかかわらず、来園者層には大学生が少ないので、もっと多くの大学生に来園してほしいと思っているという話を聞きました。そこで横浜市立大学だけでなく、他大学の大学生に対して、余暇の過ごし方や、どのSNSから情報を得ているのかなど、金沢動物園の企画にアプローチできるようなアンケート調査を行ったところ、残念ながら金沢動物園の認知度はあまり高くありませんでした。
動物園は、子どもの頃には一度は訪れる場所であっても、大学生くらいになると徐々に足が遠のいてしまう場所ではありませんか? zoomalsのメンバーはそのことに着目し、大学生が動物園を訪れる機会を増やしたいと思い、この企画のターゲットを大学生に定めました。大学生をターゲットにしたもう一つの理由は、金沢動物園の広報担当の方にヒアリングを行った際に高校生から大学生の来園者層の割合が低いという状況を聞き、もっと若者に動物園への興味を持ってもらいたいと思ったからです。
金沢動物園の来園者の実態を調査
zoomalsのメンバーは、この企画について2023年6月から話し合いを進めました。話し合いを進める中で横浜市立大学の近くには金沢動物園があることに気が付きました。そこで金沢動物園を訪問し、金沢動物園の来園者数の現状や課題、飼育している動物や動物園の役割など、金沢動物園の実態について調査を進めました。
動物園の来園者は親子や学校団体が多く、その他は一定の動物園ファンなどで来園者層は固定されてしまっています。近くに大学があるにもかかわらず、来園者層には大学生が少ないので、もっと多くの大学生に来園してほしいと思っているという話を聞きました。そこで横浜市立大学だけでなく、他大学の大学生に対して、余暇の過ごし方や、どのSNSから情報を得ているのかなど、金沢動物園の企画にアプローチできるようなアンケート調査を行ったところ、残念ながら金沢動物園の認知度はあまり高くありませんでした。
大学生を集客するための企画を提案
アンケート調査の結果をもとに、特に大学生がよく利用するSNSに焦点を当てて広報することで、大学生の金沢動物園の認知度を高められるのではないか、そしてより多くの大学生が金沢動物園に訪れるようになるのではないかと考えました。
そこで、「あなたの金沢動物園の推し動物・推しポイント」というテーマで、Instagramによるフォトコンテストを企画し、これを金沢動物園に提案しました。金沢動物園からもぜひやってみましょう、と賛同してもらい、「金沢動物園フォトコンテスト#金沢動物園」を実施することになりました。フォトコンテストの実施期間は、2024年2月12日(月)から3月24日(日)まで。Instagramのポストに「#金沢動物園の推し」というハッシュタグをつけて写真を投稿してもらい、その中から最優秀賞・優秀賞・どうぶつえん賞を決めるというものです。この企画の効果として期待されることの1つ目は、来園者参加型の企画で新しい動物園の楽しみ方を提供すること、2つ目はSNSの投稿を増やすことで動物園の認知度向上と若者へのアピールです。
アンケート調査の結果をもとに、特に大学生がよく利用するSNSに焦点を当てて広報することで、大学生の金沢動物園の認知度を高められるのではないか、そしてより多くの大学生が金沢動物園に訪れるようになるのではないかと考えました。
そこで、「あなたの金沢動物園の推し動物・推しポイント」というテーマで、Instagramによるフォトコンテストを企画し、これを金沢動物園に提案しました。金沢動物園からもぜひやってみましょう、と賛同してもらい、「金沢動物園フォトコンテスト#金沢動物園」を実施することになりました。フォトコンテストの実施期間は、2024年2月12日(月)から3月24日(日)まで。Instagramのポストに「#金沢動物園の推し」というハッシュタグをつけて写真を投稿してもらい、その中から最優秀賞・優秀賞・どうぶつえん賞を決めるというものです。この企画の効果として期待されることの1つ目は、来園者参加型の企画で新しい動物園の楽しみ方を提供すること、2つ目はSNSの投稿を増やすことで動物園の認知度向上と若者へのアピールです。
まず最初にこの企画を進めるために、私たちはInstagramのzoomalsオリジナルアカウントを開設しました。Instagramを選定した理由は、大学生がよく使っているSNSであること、そして横浜市内の3つの動物園合同のInstagramはあるものの金沢動物園独自のものがないことでした。そこで、私たちがオリジナルアカウントを開設して金沢動物園にフォーカスした活動をすることにしました。また、SNSの中でも、メインのツールが写真であるInstagramを選び、フォトコンテストというフォロワー参加型企画や大学生目線からでも親しみやすさを焦点に当てたアカウント運営を目指しました。
zoomalsのInstagramは、2月17日(土)の初投稿から3月31日(日)まで期間を限定して運営しました。このアカウントを通じて、私たちzoomalsメンバーの一人ひとりが動物の推しポイントをテーマにリール動画の作成と投稿をしました。動画編集の作業は私たちにとっても新たな経験になりました。
zoomalsのInstagramは、2月17日(土)の初投稿から3月31日(日)まで期間を限定して運営しました。このアカウントを通じて、私たちzoomalsメンバーの一人ひとりが動物の推しポイントをテーマにリール動画の作成と投稿をしました。動画編集の作業は私たちにとっても新たな経験になりました。
結果と効果
zoomalsは2023年7月から約9ヶ月間、金沢動物園の現状分析、ヒアリング、課題の発見、企画の提案と実施までを行いました。この企画は、横浜市立大学の公式SNSや金沢区・磯子区版のタウンニュースでも周知してもらったおかげで、zoomalsのInstagramは72人のフォロワーという多くのリーチを獲得することができました。投稿を見たアカウント数は798にのぼります。このうち、フォロワー外からのリーチが91%を占めることから、金沢動物園の認知度向上に貢献したのではないかと考えられます。
zoomalsは2023年7月から約9ヶ月間、金沢動物園の現状分析、ヒアリング、課題の発見、企画の提案と実施までを行いました。この企画は、横浜市立大学の公式SNSや金沢区・磯子区版のタウンニュースでも周知してもらったおかげで、zoomalsのInstagramは72人のフォロワーという多くのリーチを獲得することができました。投稿を見たアカウント数は798にのぼります。このうち、フォロワー外からのリーチが91%を占めることから、金沢動物園の認知度向上に貢献したのではないかと考えられます。
まとめ
「金沢動物園フォトコンテスト#金沢動物園 」には、8名の方より21点の作品を応募していただきました。フォトコンテストの参加者からは「久しぶりに金沢動物園を訪れることができた」「これを機に、度々訪れたい」といった声が上がりました。
一方で、多くのリーチ数を獲得することができたもの、私たちの当初の目的である大学生に向けての金沢動物園の認知向上が十分に図れなかったのではないかという課題が残りました。しかし、インスタグラムを通して大学生がこの企画を目にしたことで、結果的には一般の方にもたくさん見てもらうことにつながった点は良かったと思います。
「金沢動物園フォトコンテスト#金沢動物園 」には、8名の方より21点の作品を応募していただきました。フォトコンテストの参加者からは「久しぶりに金沢動物園を訪れることができた」「これを機に、度々訪れたい」といった声が上がりました。
一方で、多くのリーチ数を獲得することができたもの、私たちの当初の目的である大学生に向けての金沢動物園の認知向上が十分に図れなかったのではないかという課題が残りました。しかし、インスタグラムを通して大学生がこの企画を目にしたことで、結果的には一般の方にもたくさん見てもらうことにつながった点は良かったと思います。
入賞作品
piyokoさん
rin_to_daifukuさん
takayaichinoseさん
今回の活動は、金沢動物園の職員の方々に全面的にご協力いただいて行ったものです。また、金沢動物園の活性化については、国際商学部のデータ・デザイン・プログラムの講師でもある古江奈々美先生(一橋大学経営管理研究科講師)から、金沢動物園主催の研究交流会(2024年1月29日開催)や最終成果報告会(2024年4月24日開催)を通じて多くのご示唆をいただきました。このほかにも、多くの皆様にご協力いただき、本当にありがとうございました。今後も、この活動での経験を糧にさらなる学びに活かしていきます。重ねてお礼申し上げます。
金沢動物園の方にコメントをいただきました
横浜市緑の協会 経営企画課 川口芳矢さん(横浜市立金沢動物園 広報担当※当時)
「動物園へは人生で3度訪れる」という言葉があります。「自分が子どもの頃」「自分の子どもを連れて」「孫と一緒に」全て「子ども」に起因するきっかけです。
遠足などで来園する機会の多い小学校を卒業後、親子で動物園を訪れるまでの間、10代後半~20代半ばの“子ども”を卒業した頃の世代は、動物園と距離ができる傾向にあります。
一方で、動物園には「種の保存・保全」「教育・環境教育」「調査・研究」「レクリエーション」の役割があり、金沢動物園を含む横浜市立の3つの動物園では『豊かな地球を未来へ引き継ぐために、動物園から社会を変えていく』というビジョンを掲げています。自然環境や社会情勢が変化する昨今、豊かな地球を未来へつなぐために持続可能な社会を構築していくことが、今を生きる私たち一人ひとりに委ねられています。
そのため、「次世代を担う若い世代にも動物園を利用してもらいたい」というのが動物園の中の人の願いでした。そんな時、zoomalsの皆さんからお声かけをいただきました。zoomalsの皆さんから提案をいただいた「大学生の視点で動物園の魅力を発信する」という取組は、動物園自身からの発信ではなかなか届かない「動物園からやや遠い世代」へアプローチする興味深いものでした。
実際に調査や企画を進める中で、「大学生の75%は『動物園に行ってみたい』と肯定的である」というデータや、大学生のSNSの使用方法や投稿内容に関する生の声を聴けたことは、動物園の広報担当として有益でした。実施した「Instagram企画 #金沢動物園の推し」でも皆さんが頑張る姿に刺激を受け、気付くとアカウントを覗いていました。
今回の取組をきっかけに、今後も横浜市立大学と金沢動物園が様々な分野で連携していけることを願っています。
zoomalsのメンバーより
今回の活動により、金沢動物園が大学生の認知度が低いといった金沢区の持つ地域の課題解決のきっかけとなったことを大変嬉しく思います。私たちにとって良い経験となったとともに、SNS運営上の注意点やまたその効果の及ぶ範囲など多くの学びを得ることができました。今後は、もっと大学生にターゲットを絞って企画をすることで、大学生の私たちだからこそできる活動を展開して、大学生の集客につなげていきたいです。
藤﨑晴彦准教授からのメッセージ
藤﨑ゼミでは、管理会計論/原価計算論の理論探究をおこなう一方で、2年次よりゼミ生がキャンパスを飛び出し、みずからの足で地域課題を発見、解決し実践するプロジェクト研究を各関係者様との協力の下で進めています。これらの研究は、ゼミ生のチームマネジメントやプロジェクトマネジメントの能力向上にも貢献しています。
今回、金沢動物園との9ヶ月にわたる共同研究では、「zoomals」(2年生7名)が広報担当(当時)の川口さんからレクチャーや園内見学の機会をいただき、その過程からメンバー内で様々なアイデアをブレーンストーミングしたうえで出てきたアイデアの実現可能性について、川口さんにアドバイスをいただきながら実施する企画を定めていくというプロセスが取られました。
その結果、大学生をはじめとしたSNS活用世代に金沢動物園を認知・来園してもらう目的のもと、Instagramによるフォトコンテストの企画を、金沢動物園や本学のSNS、タウンニュース金沢区・磯子区版などでの告知協力を得ながら完遂できたことは、本プロジェクトに関わったゼミ生にとっても大変価値のある経験となりました。メンバーには、この経験を生かし、残りの学生生活でさらに課題解決能力に磨きを掛けてもらいたいと思います。
最後に、ゼミ生と金沢動物園との共同研究は、新たなグループ「はまっこどうぶつ」(2年生5名)で本年度も継続します。どのようなアイデアが出てくるのか、大いに期待されます。
藤﨑ゼミの活動は、下記の記事からもご覧いただけます。
www.yokohama-cu.ac.jp/news/2024/20240403fujisaki.html
横浜市緑の協会 経営企画課 川口芳矢さん(横浜市立金沢動物園 広報担当※当時)
「動物園へは人生で3度訪れる」という言葉があります。「自分が子どもの頃」「自分の子どもを連れて」「孫と一緒に」全て「子ども」に起因するきっかけです。
遠足などで来園する機会の多い小学校を卒業後、親子で動物園を訪れるまでの間、10代後半~20代半ばの“子ども”を卒業した頃の世代は、動物園と距離ができる傾向にあります。
一方で、動物園には「種の保存・保全」「教育・環境教育」「調査・研究」「レクリエーション」の役割があり、金沢動物園を含む横浜市立の3つの動物園では『豊かな地球を未来へ引き継ぐために、動物園から社会を変えていく』というビジョンを掲げています。自然環境や社会情勢が変化する昨今、豊かな地球を未来へつなぐために持続可能な社会を構築していくことが、今を生きる私たち一人ひとりに委ねられています。
そのため、「次世代を担う若い世代にも動物園を利用してもらいたい」というのが動物園の中の人の願いでした。そんな時、zoomalsの皆さんからお声かけをいただきました。zoomalsの皆さんから提案をいただいた「大学生の視点で動物園の魅力を発信する」という取組は、動物園自身からの発信ではなかなか届かない「動物園からやや遠い世代」へアプローチする興味深いものでした。
実際に調査や企画を進める中で、「大学生の75%は『動物園に行ってみたい』と肯定的である」というデータや、大学生のSNSの使用方法や投稿内容に関する生の声を聴けたことは、動物園の広報担当として有益でした。実施した「Instagram企画 #金沢動物園の推し」でも皆さんが頑張る姿に刺激を受け、気付くとアカウントを覗いていました。
今回の取組をきっかけに、今後も横浜市立大学と金沢動物園が様々な分野で連携していけることを願っています。
zoomalsのメンバーより
今回の活動により、金沢動物園が大学生の認知度が低いといった金沢区の持つ地域の課題解決のきっかけとなったことを大変嬉しく思います。私たちにとって良い経験となったとともに、SNS運営上の注意点やまたその効果の及ぶ範囲など多くの学びを得ることができました。今後は、もっと大学生にターゲットを絞って企画をすることで、大学生の私たちだからこそできる活動を展開して、大学生の集客につなげていきたいです。
藤﨑晴彦准教授からのメッセージ
藤﨑ゼミでは、管理会計論/原価計算論の理論探究をおこなう一方で、2年次よりゼミ生がキャンパスを飛び出し、みずからの足で地域課題を発見、解決し実践するプロジェクト研究を各関係者様との協力の下で進めています。これらの研究は、ゼミ生のチームマネジメントやプロジェクトマネジメントの能力向上にも貢献しています。
今回、金沢動物園との9ヶ月にわたる共同研究では、「zoomals」(2年生7名)が広報担当(当時)の川口さんからレクチャーや園内見学の機会をいただき、その過程からメンバー内で様々なアイデアをブレーンストーミングしたうえで出てきたアイデアの実現可能性について、川口さんにアドバイスをいただきながら実施する企画を定めていくというプロセスが取られました。
その結果、大学生をはじめとしたSNS活用世代に金沢動物園を認知・来園してもらう目的のもと、Instagramによるフォトコンテストの企画を、金沢動物園や本学のSNS、タウンニュース金沢区・磯子区版などでの告知協力を得ながら完遂できたことは、本プロジェクトに関わったゼミ生にとっても大変価値のある経験となりました。メンバーには、この経験を生かし、残りの学生生活でさらに課題解決能力に磨きを掛けてもらいたいと思います。
最後に、ゼミ生と金沢動物園との共同研究は、新たなグループ「はまっこどうぶつ」(2年生5名)で本年度も継続します。どのようなアイデアが出てくるのか、大いに期待されます。
藤﨑ゼミの活動は、下記の記事からもご覧いただけます。
www.yokohama-cu.ac.jp/news/2024/20240403fujisaki.html