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和田淳一郎 国際商学部長が「日本選挙学会賞」を受賞!

2024.05.27
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2023年度日本選挙学会賞 優秀論文に選定

国際商学部長である和田淳一郎教授が日本選挙学会賞を受賞しました。今回の受賞は、学会機関紙『選挙研究』第39巻第1号に掲載された論文「定数配分と基準人口」に対するものです。
和田教授に喜びのコメントをいただきました。
今回の論文は、横浜国立大学の鎌原勇太先生(本学・非常勤講師)との“一票の不平等”に関わる共同研究からの派生論文です。人口分布と定数分布の間の擬距離(α-divergence)を最小化する整数値から、アダムズ方式、アメリカ下院方式、ヨーロッパの比例代表制に使われるサンラグ方式、ドント方式などの定数配分方法を、様々なパラメータから一括導出し、ウエーバー・フェフィナー法則にも適い、ナッシュ社会的厚生関数に対応するカルバック・ライブラー・ダイバージェンスの最小化が望ましいことを主張したり、一般化エントロピーの分割可能性を使って、得票と議席の間の非比例性を、いわゆる一票の不平等と、選挙区における死票と、各政党の得票と議席の地域的不一致に分ける恒等式を作成して、日本の選挙制度改革を評価したりと、数学的な研究が続いていたのですが、この論文は、そもそも定数配分の基準人口はいかにあるべきかを追究したものです。次回の選挙から、「日本国民の人口」という細田博之氏の主導で導入された、難のある基準人口が使われますが、ほとんど新聞などで報道もされなかったその導入過程を追い、日本におけるそもそもの基準人口に関する詰めの甘さを指摘した論文となっております。盲点を突いたことが評価された論文かもしれません。
和田淳一郎教授略歴

国際商学部長
専門: 公共選択論、公共経済学、公共政策

1992年 横浜市立大学商学部経済学科専任講師
1993年 同 商学部経済学科助教授
2004年 同 商学部経済学科教授(現在は国際商学部国際商学科教授)
2024年 同 国際商学部長
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