令和6年度 横浜市立大学入学式 学長式辞
2024.04.17
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令和6年度 横浜市立大学入学式 学長式辞
御入学おめでとうございます。
新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。
これまで新入生を支えてこられた御家族の皆様にも、横浜市立大学を代表して心からお祝い申し上げます。
遅咲きの満開の桜のもとで、本学の入学式を開催できましたことを大変嬉しく思います。
また、山中 竹春 横浜市長をはじめ、多数の御来賓におかれましては、御多忙にもかかわらず御臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。
新入生の皆さんは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックから日常を取り戻しつつある現在まで、社会の状況が大きく変わる中、勉学に励まれたことと思います。
これらの変化を乗り越え、本学に入学された皆さんの門出を御来賓の方々が共に祝福してくださいますことは、これからの学生生活を送るうえでの、大きな励みとなることと存じます。
横浜市立大学の歴史は古く、今年は横浜市立横浜商業専門学校創設から数えて創立96周年を迎え、2028年には創立100周年を迎えます。
創立後は、時代の要請に応えながら学部・研究科の新設・再編を進め、国際都市・横浜と共に発展してきました。
また、横浜市立大学病院は、その始まりである横浜仮病院開設から数えて今年で153年となります。
本学には「国際都市・横浜と共に歩み、教育・研究・医療分野をリードする役割を果たすことをその使命とし、社会の発展に寄与する市民の誇りとなる大学を目指す。」というYCUミッションがあります。
このミッションのもと、教育では豊かな教養とグローバルな視野、そして高い専門性を身につけることにより、社会の発展に貢献できる人材の育成を目指しています。
また、研究では先端的な研究を通じてイノベーションを創出し、より良い社会の実現に貢献することを目指しています。
さて、先日、九州の学会で開かれた市民公開講座でのお話をします。
古生物学で恐竜の専門家の先生から 「恐竜は巨大な隕石がぶつかって氷河期が来て絶滅した」 とのお話がありました。
「仮に隕石がぶつかっていなかったらどうなるか?」 とお聞きしました。答えは、「今でも恐竜は地球を闊歩していた」 だそうです。そして、人類などの哺乳類は、恐竜の陰に隠れて細々と暮らしていたそうです。
哺乳類は大きな環境の変化に耐え、柔軟に対応することができたから、進化して生存することができた、という内容でした。
学生の皆さんも恐竜のままではなく、時代の流れに機敏に対応できる人材に進化してください。
ここで少し、私の個人的な経験をお話しします。私は今から45年前に、皆さんと同じように横浜市立大学に入学しました。
入学後に、あこがれていたアメリカ留学をしてみたいと思いました。
今では多くの学生が留学を経験されていますが、当時は制度はもちろんのこと、インターネットも何もない時代です。
運よく奨学金をいただくことができたのですが、留学を許された大学への登校初日に、学部長に呼ばれました。
「日本人の留学生を迎えるのは君が初めてだ。君の成績が良ければ、これからも日本人を受け入れよう。悪ければ二度と日本人は受け入れない。」
びっくりしつつもそれなりに頑張りました。しかし初めての成績は、見るも無残なものでした。初めての大失敗でとても落ち込みました。
しかし、これでは後に続く後輩達に迷惑をかけてしまうと、アメリカ人の友達からアドバイスをもらいました。
勉強方法を日本流からアメリカ流に大変換しました。「郷に入れば郷に従え」ですね。
その結果、成績は躍進、後輩達に迷惑をかけることなく済みました。失敗から環境に適応できるように、自分が進化できたのだと思います。
チャレンジする過程では、失敗することの方が多いかもしれません。
しかし、努力した上での失敗体験は、皆さんのその後の人生に、きっと多くのものを与えてくれます。
それは、将来、皆さんが社会に出た時に、皆さんを助ける大きな力となり、成功に向けた後押しとなってくれるでしょう。
本日は、新入生の皆さんが、新たな人生の旅を踏み出す記念すべき日です。
大学生活では能動的に学ぶ機会が多くなります。
皆さん一人ひとりが、自らの学びを社会に生かし、ポジティブな変化を起こすための知識とスキル、そして何よりも強い意志をここで培っていただきたいと思います。
この大学での経験は、皆さんにとって単なる学問の追求にとどまらず、自分自身と世界の未来をより良くするための旅の第一歩となるはずです。
横浜市立大学は、その旅の出発点として、皆さんが国際的な視野を持ち、社会に強く貢献できる人材になっていただけるよう、全面的に支援いたします。
最後に、皆さんが横浜市立大学での学びを通じて、自分自身の限界を超え、新たな可能性を発見し、そして世界をより良い場所に変えていく力を持った卒業生になることを心から願います。
皆さんにとって、横浜市立大学での人生の新しいステージが始まります。
この素晴らしい旅において最高のスタートを切ることができますよう、皆さんの大学生活の成功を心から祈念して、私の式辞といたします。
令和6年4月5日
これまで新入生を支えてこられた御家族の皆様にも、横浜市立大学を代表して心からお祝い申し上げます。
遅咲きの満開の桜のもとで、本学の入学式を開催できましたことを大変嬉しく思います。
また、山中 竹春 横浜市長をはじめ、多数の御来賓におかれましては、御多忙にもかかわらず御臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。
新入生の皆さんは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックから日常を取り戻しつつある現在まで、社会の状況が大きく変わる中、勉学に励まれたことと思います。
これらの変化を乗り越え、本学に入学された皆さんの門出を御来賓の方々が共に祝福してくださいますことは、これからの学生生活を送るうえでの、大きな励みとなることと存じます。
横浜市立大学の歴史は古く、今年は横浜市立横浜商業専門学校創設から数えて創立96周年を迎え、2028年には創立100周年を迎えます。
創立後は、時代の要請に応えながら学部・研究科の新設・再編を進め、国際都市・横浜と共に発展してきました。
また、横浜市立大学病院は、その始まりである横浜仮病院開設から数えて今年で153年となります。
本学には「国際都市・横浜と共に歩み、教育・研究・医療分野をリードする役割を果たすことをその使命とし、社会の発展に寄与する市民の誇りとなる大学を目指す。」というYCUミッションがあります。
このミッションのもと、教育では豊かな教養とグローバルな視野、そして高い専門性を身につけることにより、社会の発展に貢献できる人材の育成を目指しています。
また、研究では先端的な研究を通じてイノベーションを創出し、より良い社会の実現に貢献することを目指しています。
さて、先日、九州の学会で開かれた市民公開講座でのお話をします。
古生物学で恐竜の専門家の先生から 「恐竜は巨大な隕石がぶつかって氷河期が来て絶滅した」 とのお話がありました。
「仮に隕石がぶつかっていなかったらどうなるか?」 とお聞きしました。答えは、「今でも恐竜は地球を闊歩していた」 だそうです。そして、人類などの哺乳類は、恐竜の陰に隠れて細々と暮らしていたそうです。
哺乳類は大きな環境の変化に耐え、柔軟に対応することができたから、進化して生存することができた、という内容でした。
学生の皆さんも恐竜のままではなく、時代の流れに機敏に対応できる人材に進化してください。
ここで少し、私の個人的な経験をお話しします。私は今から45年前に、皆さんと同じように横浜市立大学に入学しました。
入学後に、あこがれていたアメリカ留学をしてみたいと思いました。
今では多くの学生が留学を経験されていますが、当時は制度はもちろんのこと、インターネットも何もない時代です。
運よく奨学金をいただくことができたのですが、留学を許された大学への登校初日に、学部長に呼ばれました。
「日本人の留学生を迎えるのは君が初めてだ。君の成績が良ければ、これからも日本人を受け入れよう。悪ければ二度と日本人は受け入れない。」
びっくりしつつもそれなりに頑張りました。しかし初めての成績は、見るも無残なものでした。初めての大失敗でとても落ち込みました。
しかし、これでは後に続く後輩達に迷惑をかけてしまうと、アメリカ人の友達からアドバイスをもらいました。
勉強方法を日本流からアメリカ流に大変換しました。「郷に入れば郷に従え」ですね。
その結果、成績は躍進、後輩達に迷惑をかけることなく済みました。失敗から環境に適応できるように、自分が進化できたのだと思います。
チャレンジする過程では、失敗することの方が多いかもしれません。
しかし、努力した上での失敗体験は、皆さんのその後の人生に、きっと多くのものを与えてくれます。
それは、将来、皆さんが社会に出た時に、皆さんを助ける大きな力となり、成功に向けた後押しとなってくれるでしょう。
本日は、新入生の皆さんが、新たな人生の旅を踏み出す記念すべき日です。
大学生活では能動的に学ぶ機会が多くなります。
皆さん一人ひとりが、自らの学びを社会に生かし、ポジティブな変化を起こすための知識とスキル、そして何よりも強い意志をここで培っていただきたいと思います。
この大学での経験は、皆さんにとって単なる学問の追求にとどまらず、自分自身と世界の未来をより良くするための旅の第一歩となるはずです。
横浜市立大学は、その旅の出発点として、皆さんが国際的な視野を持ち、社会に強く貢献できる人材になっていただけるよう、全面的に支援いたします。
最後に、皆さんが横浜市立大学での学びを通じて、自分自身の限界を超え、新たな可能性を発見し、そして世界をより良い場所に変えていく力を持った卒業生になることを心から願います。
皆さんにとって、横浜市立大学での人生の新しいステージが始まります。
この素晴らしい旅において最高のスタートを切ることができますよう、皆さんの大学生活の成功を心から祈念して、私の式辞といたします。
令和6年4月5日
横浜市立大学
学長 石川 義弘
学長 石川 義弘