令和5年度 横浜市立大学卒業式 学長式辞
2024.04.17
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令和5年度 横浜市立大学卒業式 学長式辞
御卒業おめでとうございます。
卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。
これまで卒業生を支えてこられた御家族の皆様にも、心よりお慶び申し上げます。
また、横浜市の山中市長におかれましては、御多忙の中、卒業式に御列席賜り、誠にありがとうございます。
御家族の皆様、来賓の皆様と共に、会場で卒業生をお祝いできますことを、心からうれしく思います。
令和2年度に入学した皆さんは、入学直後から3年間、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、学生生活に大きな影響を受けました。
入学式は中止となり、厳しい感染対策のもと、多くの活動が制限され、授業も課外活動も国際交流も、皆さんが思い描いたであろうものとは大きく異なりました。
皆さんが入学してから2年後に「入学者歓迎式典」を大学で開催しましたが、「初めてこの大学に入学したことを実感した」という感想が寄せられ、それまでの2年間、皆さんが心の置き場に苦労していたことを強く感じました。
それらを乗り越え、皆さんが卒業の日を迎えられたことをうれしく、また誇らしく思います。
国際教養学部、国際商学部、理学部、データサイエンス学部を卒業する皆さんは、本学で教養を高め、専門的な知識やスキル、研究マインドを身につけ、データを読み解き活用する能力も養いました。
真偽のほどが定かではない情報があふれる中で、情報を正しく扱うことも学んだことと思います。
卒業後は社会で様々なことを経験しながら、自分のありたい姿を真剣に考え、学び、チャレンジすることにより、大きく成長することを願っています。
医学部を卒業する皆さんは、病院や社会における新型コロナウイルス感染症との戦いをリアルタイムで知ることにより、医師や看護師の責任の重さを強く認識したことと思います。そして、そう遠くない未来に再び未知の感染症が社会を襲った際には、皆さん自身が第一線に立ち、市民の命を守る立場となります。
また、感染症以外にも様々な現場で、皆さんは医師として、看護師として、人の命と向き合います。
それは、人の心、そして自分自身の心と向き合い、個々の患者さんにとっての最善を求めて、選択し続けることでもあります。同時に、生命の尊さ、素晴らしさを改めて知り、その誕生や回復、再生に携わることに大きな喜びを感じることと思います。
それらを経験しながら患者さんやスタッフに誰よりも信頼される医師として、看護師として、成長することを願っています。
大学院を修了する皆さんは、研究を通して高い専門性を身につけました。修了後は、専門性を活かしつつ、これまでの知見にとらわれない自由な発想で、明日の世界を切り拓いてください。
大学院修了後も研究者としての道を歩む皆さんは、社会にイノベーションを起こすような革新的な研究を目指してください。
皆さんが発信する輝かしい研究成果は、「研究大学」を目指す本学の、横浜の、そして日本の大きな誇りとなります。
さて、世界は今、気候変動や自然災害の多発、少子高齢化という人口問題、ますます不安定化する国際情勢や人権問題など、多くの深刻な問題を抱えています。
さらに、生成AI をはじめとする技術革新のもたらす急激な社会変化は、今後も加速していくものと思われます。
このように、解決すべき課題や不確実な要素が多く、社会全体が大きく変貌することにより将来の予測が不可能な時代は、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を表すVUCA(ブーカ)の時代と呼ばれています。
そのような時代に求められるのは、広い視野を持ち、多様性を受け入れ、世界中の人たちと協力しながら、人々の幸福な未来(Well-Being ウェルビーイング)のために揺るぎない信念をもって行動する人々です。
その素養を身につけて本学を卒業する皆さんが、これからの活動を通して「社会に明るさと希望をもたらす存在」、さらには「新たな社会の創造をリードする存在」として、社会で活躍することを願っています。
最後に、本学は、2028年に横浜市立横浜商業専門学校創設から数えて創立100周年を迎えます。
歴史を振り返るだけでなくその後の発展に向けて、現在、卒業生を含む多くの方々の御協力をいただきながら、教育や研究に関する様々なプロジェクトを進めています。
また、附属2病院は、将来にわたり市民の健康と命を支える最後の砦としてあり続けるために、そして医学部および医学研究科は、先端的な医学研究の拠点となるために、再整備の準備を進めています。
卒業生の皆さんは、この伝統ある大学、そしてこれからも発展し続ける大学の「大切な一員」であり、私たちはいつまでも皆さんを心から応援しています。
そして皆さんがこれからぶつかるであろう様々な困難を乗り越えながら、横浜はもとより、広く世界で活躍することを願っています。
卒業生の皆さんのこれからの素晴らしき人生と、社会での活躍を心より祈念し、私の式辞といたします。
令和6年3月25日
これまで卒業生を支えてこられた御家族の皆様にも、心よりお慶び申し上げます。
また、横浜市の山中市長におかれましては、御多忙の中、卒業式に御列席賜り、誠にありがとうございます。
御家族の皆様、来賓の皆様と共に、会場で卒業生をお祝いできますことを、心からうれしく思います。
令和2年度に入学した皆さんは、入学直後から3年間、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、学生生活に大きな影響を受けました。
入学式は中止となり、厳しい感染対策のもと、多くの活動が制限され、授業も課外活動も国際交流も、皆さんが思い描いたであろうものとは大きく異なりました。
皆さんが入学してから2年後に「入学者歓迎式典」を大学で開催しましたが、「初めてこの大学に入学したことを実感した」という感想が寄せられ、それまでの2年間、皆さんが心の置き場に苦労していたことを強く感じました。
それらを乗り越え、皆さんが卒業の日を迎えられたことをうれしく、また誇らしく思います。
国際教養学部、国際商学部、理学部、データサイエンス学部を卒業する皆さんは、本学で教養を高め、専門的な知識やスキル、研究マインドを身につけ、データを読み解き活用する能力も養いました。
真偽のほどが定かではない情報があふれる中で、情報を正しく扱うことも学んだことと思います。
卒業後は社会で様々なことを経験しながら、自分のありたい姿を真剣に考え、学び、チャレンジすることにより、大きく成長することを願っています。
医学部を卒業する皆さんは、病院や社会における新型コロナウイルス感染症との戦いをリアルタイムで知ることにより、医師や看護師の責任の重さを強く認識したことと思います。そして、そう遠くない未来に再び未知の感染症が社会を襲った際には、皆さん自身が第一線に立ち、市民の命を守る立場となります。
また、感染症以外にも様々な現場で、皆さんは医師として、看護師として、人の命と向き合います。
それは、人の心、そして自分自身の心と向き合い、個々の患者さんにとっての最善を求めて、選択し続けることでもあります。同時に、生命の尊さ、素晴らしさを改めて知り、その誕生や回復、再生に携わることに大きな喜びを感じることと思います。
それらを経験しながら患者さんやスタッフに誰よりも信頼される医師として、看護師として、成長することを願っています。
大学院を修了する皆さんは、研究を通して高い専門性を身につけました。修了後は、専門性を活かしつつ、これまでの知見にとらわれない自由な発想で、明日の世界を切り拓いてください。
大学院修了後も研究者としての道を歩む皆さんは、社会にイノベーションを起こすような革新的な研究を目指してください。
皆さんが発信する輝かしい研究成果は、「研究大学」を目指す本学の、横浜の、そして日本の大きな誇りとなります。
さて、世界は今、気候変動や自然災害の多発、少子高齢化という人口問題、ますます不安定化する国際情勢や人権問題など、多くの深刻な問題を抱えています。
さらに、生成AI をはじめとする技術革新のもたらす急激な社会変化は、今後も加速していくものと思われます。
このように、解決すべき課題や不確実な要素が多く、社会全体が大きく変貌することにより将来の予測が不可能な時代は、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を表すVUCA(ブーカ)の時代と呼ばれています。
そのような時代に求められるのは、広い視野を持ち、多様性を受け入れ、世界中の人たちと協力しながら、人々の幸福な未来(Well-Being ウェルビーイング)のために揺るぎない信念をもって行動する人々です。
その素養を身につけて本学を卒業する皆さんが、これからの活動を通して「社会に明るさと希望をもたらす存在」、さらには「新たな社会の創造をリードする存在」として、社会で活躍することを願っています。
最後に、本学は、2028年に横浜市立横浜商業専門学校創設から数えて創立100周年を迎えます。
歴史を振り返るだけでなくその後の発展に向けて、現在、卒業生を含む多くの方々の御協力をいただきながら、教育や研究に関する様々なプロジェクトを進めています。
また、附属2病院は、将来にわたり市民の健康と命を支える最後の砦としてあり続けるために、そして医学部および医学研究科は、先端的な医学研究の拠点となるために、再整備の準備を進めています。
卒業生の皆さんは、この伝統ある大学、そしてこれからも発展し続ける大学の「大切な一員」であり、私たちはいつまでも皆さんを心から応援しています。
そして皆さんがこれからぶつかるであろう様々な困難を乗り越えながら、横浜はもとより、広く世界で活躍することを願っています。
卒業生の皆さんのこれからの素晴らしき人生と、社会での活躍を心より祈念し、私の式辞といたします。
令和6年3月25日
横浜市立大学
学長 相原 道子
学長 相原 道子