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横浜市立大学が、第49回構造活性相関シンポジウムのポスター賞4枠を同時受賞!! Vol.4

2022.01.14
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生命医科学研究科 佐藤 朋広 特任准教授が、第49回構造活性相関シンポジウムでSAR Award(ポスター)賞を受賞!

生命医科学研究科 佐藤 朋広 特任准教授(生命情報科学研究室、寺山慧グループ)は、2021年11月18日(木)〜19日(金)に開催された第49回構造活性相関シンポジウムにおいて「転移学習を用いた活性予測モデルの新規化合物シリーズに対するモデル適用性の改善」についてポスター発表を行い、SAR Award(ポスター)賞を受賞しました。
受賞者

生命医科学研究科 特任准教授   
佐藤さとう 朋広   ともひろ さん


発表演題 

「転移学習を用いた活性予測モデルの新規化合物シリーズに対するモデル適用性の改善」


発表内容
—今回の受賞に至った研究内容について佐藤さんに解説していただきました。

近年、創薬分野において深層学習に代表される機械学習を用いた予測は、標的タンパク質に対する阻害活性や体内動態の予測など、様々な形で利用されています。しかし、機械学習に基づく予測モデルは予測適用範囲が学習データに強く依存することから、新規性の高い化合物に対しては予測精度が低下してしまう事が課題となっています。
本研究では転移学習を利用して、構築済みの機械学習モデルに対して新規化合物データを追加で学習させた際の予測性能の変化をEGFR, COX-2, A2a受容体の3つの標的タンパク質に関するデータで検証しました。転移学習に半教師あり学習を組み合わせた新規手法は、新規化合物データが少ない場合でも過学習の影響を抑制して安定した予測性能を発揮することに成功しており、今後、公共データから作成した予測モデルの製薬企業への技術移転等において学習データと異なる化合物群に対する予測適用性を効率的に改善可能な手法として活用していきたいと考えています。

佐藤 朋広 特任准教授のコメント

本研究及び発表準備に当たっては、寺山准教授をはじめ生命情報科学研究室の皆さまに有益なアドバイスをいただきましたこと御礼申し上げます。深層学習に代表される機械学習を用いた予測モデルは近年様々な分野で注目を集めていますが、しばしば既知データに基づく検証結果と実際の新規データに対する予測性能が乖離してしまう事が課題となっています。本発表では実際の創薬研究で想定される予測性能の低下をモデル化して改善に取り組んだことを評価していただきました。今後も情報科学を活用して創薬を通じた社会貢献ができるような技術開発に取り組んでいきたいと考えております。

問い合わせ先

横浜市立大学 広報課
E-mail:koho@yokohama-cu.ac.jp


 

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