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小脳性運動失調・ニューロパチー・前庭反射消失症候群(CANVAS)の原因となるRFC1遺伝子のリピート異常伸長に配列や組み合わせのバリエーションがあることを発見

2022.03.31
  • プレスリリース
  • 研究

小脳性運動失調・ニューロパチー・前庭反射消失症候群(CANVAS)の原因となるRFC1遺伝子のリピート異常伸長に配列や組み合わせのバリエーションがあることを発見

横浜市立大学附属病院 遺伝子診療科 宮武聡子講師、同大学大学院医学研究科 遺伝学 松本直通教授らの研究グループは、ロングリードシーケンサー*1を用いた解析により、小脳性運動失調 *2、ニューロパチー、前庭機能障害を主徴とするCerebellar ataxia, neuropathy, vestibular areflexia syndrome(CANVAS)*2の16名の患者において、RFC1遺伝子*2のイントロン領域に存在する両アレル性*3リピート*4異常伸長領域の全配列を決定し、異常リピート伸長のリピートユニット*4配列の組み合わせに3つのバリエーションがあることを明らかにしました。これまで知られているリピート病は、1種類のリピート異常が1疾患を惹起するとされていましたが、CANVASでは例外的にリピートユニットが2種類存在し、それぞれのリピート配列のホモ接合性伸長が存在することがこれまで報告されていました。今回新たに異なるユニット伸長が複合ヘテロ接合性に認められる症例を見出しました。本研究は、ロングリードシーケンサーという新技術を用いて、従来法に比べてより高精度なリピート病の診断を行ったものです 。

本研究成果は、英科学誌『Brain』に掲載されました。(日本時間2022年3月31日午前8時)


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