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生命ナノシステム科学研究科 小林瑠那さん「海と地球のシンポジウム2021」で学生優秀発表賞を受賞!

2022.01.20
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「深海熱水噴出域由来の微生物は電気を食べて育つのか?」について研究!

生命ナノシステム科学研究科 博士前期課程2年の小林瑠那さんが、2021年12月20日~21日に開催された、海と地球のシンポジウム2021で「深海熱水噴出域由来の微生物は電気を食べて育つのか?」について発表を行い、学生優秀発表賞を受賞しました。
受賞者
生命ナノシステム科学研究科 博士前期課程2年 
小林こばやし 瑠那  るな さん

シンポジウム名
「海と地球のシンポジウム2021」
共催:東京大学大気海洋研究所(AORI)・海洋研究開発機構(JAMSTEC)

発表演題
「深海熱水噴出域由来の微生物は電気を食べて育つのか?」
○小林瑠那1,2, 山本正浩1,2, 谷崎明子1, 平井美穂1, 鹿島裕之1, 高木善弘1, 高井研1
1 横浜市立大学、2海洋研究開発機構

発表内容
—今回の受賞に至った研究内容について小林さんに解説していただきました。

深海には「深海熱水噴出孔」というとても熱い温泉の湧くところがあります。その周辺の深海では、光が届かないにもかかわらず、たくさんの生き物が生息しています。
近年、深海熱水噴出孔周辺では「発電現象」が起きていることが明らかとなり、その電気を食べて生育する「電気合成微生物」の存在が示唆されていました。
これまでの研究で、深海熱水噴出域の岩石を使用し、電気と二酸化炭素だけをエサとした電気培養を行うことにより、「電気合成微生物」の候補となるチオミクロラブダス(Thiomicrorhabdus)属に含まれる細菌が確認されていました。
今回の発表では、様々な実験結果を用いて、この菌が電気によって増殖していることを説明しました。

小林 瑠那さんのコメント

今回のシンポジウムは、分野外の専門知識がない方にも説明をしなければならないということで、この研究を始めた頃に作成したスライドを引っ張り出して初心に帰り、どんな方にもわかりやすい説明を心がけました。今まで以上にスライド作成に力を入れたため、発表賞を頂くことができて大変嬉しく思っております。
山本正浩先生をはじめ、お世話になっている海洋研究開発機構の皆様に心から感謝申し上げます。残り少ない学生・研究生活ですが、最後まで精一杯行って参ります。

指導教員 山本 正浩 客員准教授のコメント

このシンポジウムはJAMSTECが運用する研究船を用いた研究の成果報告会となっています。生物学以外にも生態学・気候変動・地震津波・海底資源・地球科学・海洋工学など多様な分野から成る横断型の研究集会です。他分野の人にも理解してもらえるプレゼンが要求される中で評価されたことは非常に価値のあることだと思います。制限時間内で科学的な正確性を損なわないようにしながら平易な表現で分かりやすく研究内容を伝える練習をした経験は、小林さんが社会人になってからも大いに役に立つことでしょう。博士前期課程としての修学期間も残りわずかとなりましたが、最後まで全力で走りきって下さい。

問い合わせ先

横浜市立大学 広報課
E-mail:koho@yokohama-cu.ac.jp


 

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