横浜市立大学が、第49回構造活性相関シンポジウムのポスター賞4枠を同時受賞!! Vol.2
2022.01.14
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生命医科学研究科 博士後期課程 3年の武富 啓さんが、第49回構造活性相関シンポジウムでSAR Award(ポスター)賞を受賞!
生命医科学研究科 博士後期課程 3年の武富 啓さんは、2021年11月18日(木)〜19日(金)にオンラインで開催された第49回構造活性相関シンポジウムにおいて「硬質コルチコイド受容体の活性型変異S810Lに対する水分子の効果」についてポスター発表を行い、SAR Award(ポスター)賞を受賞しました。
受賞者
生命医科学研究科 博士後期課程 3年
武富 啓 さん
発表演題
「硬質コルチコイド受容体の活性型変異S810Lに対する水分子の効果」
生命医科学研究科 博士後期課程 3年
武富 啓 さん
発表演題
「硬質コルチコイド受容体の活性型変異S810Lに対する水分子の効果」
発表内容
—今回の受賞に至った研究内容について武富さんに解説していただきました。
硬質コルチコイド受容体は血中に存在するイオン濃度の維持に関わっており、同受容体が活性化すると血圧上昇を引き起こします。血圧の制御としてなくてはならい蛋白質ですが、810番目のセリン残基がロイシン残基に変異すると硬質コルチコイド受容体が過剰に活性化され若年性高血圧や妊娠性高血圧を引き起こすことが知られています。
本研究では分子動力学シミュレーションを用いてこの現象を解明することを試みました。分子動力学シミュレーションの結果、変異したロイシン残基は”栓“のような役割を果たし、周囲に存在する水分子から硬質コルチコイド受容体に結合しているリガンドを遮蔽し、結合安定化させる働きがあることが分かりました。今後はリガンドが異なっても同じような現象がみられるか、蛋白質の立体構造への影響に出るかなど確認したいと考えています。
—今回の受賞に至った研究内容について武富さんに解説していただきました。
硬質コルチコイド受容体は血中に存在するイオン濃度の維持に関わっており、同受容体が活性化すると血圧上昇を引き起こします。血圧の制御としてなくてはならい蛋白質ですが、810番目のセリン残基がロイシン残基に変異すると硬質コルチコイド受容体が過剰に活性化され若年性高血圧や妊娠性高血圧を引き起こすことが知られています。
本研究では分子動力学シミュレーションを用いてこの現象を解明することを試みました。分子動力学シミュレーションの結果、変異したロイシン残基は”栓“のような役割を果たし、周囲に存在する水分子から硬質コルチコイド受容体に結合しているリガンドを遮蔽し、結合安定化させる働きがあることが分かりました。今後はリガンドが異なっても同じような現象がみられるか、蛋白質の立体構造への影響に出るかなど確認したいと考えています。
武富 啓さんのコメント
歴史ある構造活性相関部会で賞を賜りまして大変光栄に存じます。本研究を進めるにあたりご指導頂きました池口教授、浴本助教、理化学研究所の大田上席研究員、並びに生命情報科学研究室の皆様に心より感謝申し上げます。本会ではオンラインではありましたが多くのと活発な議論ができ、今後の研究を進める上で多くの気づきを得ることができました。皆様より頂きましたご助言を活かし、今後も研究を進めて参りたいと思います。
指導教員 池口 満徳教授のコメント
企業で働きつつ、大学院でも見事な研究をされたと思います。その頑張りが、このような素晴らしい賞につながったものと思います。企業においても、創薬のインシリコ分野を引っ張っていく人材として大きく活躍されることを期待しております。