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生命医科学研究科 禾 晃和准教授が日本結晶学会学会賞学術賞を受賞

2021.09.27
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日本結晶学会学会賞学術賞を受賞

横浜市立大学大学院生命医科学研究科の禾 晃和准教授が日本結晶学会から学術賞を授与されました。
また、授賞式および受賞講演は2021年11月20日(土)に北海道大学学術交流会館で執り行われました。
(左)大阪大学 中川 敦史教授(右)禾 晃和准教授
<学会名>
一般社団法人 日本結晶学会

<受賞した賞>
日本結晶学会学会賞 学術賞

<受賞者>
横浜市立大学大学院生命医科学研究科 禾 晃和准教授

<研究内容>
生体膜上で形成される低親和性蛋白質間相互作用の構造生物学的研究

【研究内容】

 禾准教授は、これまでX線結晶解析を中心とした構造生物学的手法を用いて、「受容体−リガンド系」と「膜内タンパク質切断」という細胞膜上でのシグナル伝達に関わるタンパク質の構造解析に取り組んできました。
 受容体−リガンド系に関する研究では、ヒトなど高等生物の細胞表面受容体と細胞外リガンドのX線結晶解析を行い、シグナル伝達の過程で形成される複合体の構造を明らかにしてきました。代表例として、大脳皮質の形成を制御する細胞外タンパク質リーリンと受容体ApoER2、神経細胞の軸索ガイダンス因子であるセマフォリンと受容体プレキシン、アミロイドβの除去に関わる受容体sorLAなどの研究が挙げられます。
 膜内タンパク質切断に関する研究では、大腸菌などのグラム陰性菌で細胞表層ストレス応答に関わる膜内プロテアーゼRsePの構造機能解析に取り組んできました。膜内プロテアーゼが細胞膜上でシグナル分子を選別して切断する分子機構を構造生物学的観点から明らかにしてきました。
 以上の研究において、動物細胞を用いたタンパク質生産や抗体を用いた試料調製等の技術開発に取り組み、特性の異なる複数の実験手法を組み合わせた構造解析を行うことで、シグナル伝達を制御する低親和性ながら特異性のある分子認識の仕組みを明らかにしてきた業績が評価され、今回の受賞に至りました。

【コメント】

日本結晶学会という長い歴史を有する学会から、学術賞という栄誉ある賞をいただくことになり、大変光栄に思います。これを励みとして、引き続き自身の研究活動を発展させるとともに、学術の振興にも貢献していきたいと考えています。今回の受賞対象となった研究活動において、ご指導いただいた諸先生方、そして、ご協力いただいた数多くの共同研究者、学生の皆様にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。

問い合わせ先

横浜市立大学 広報課
E-mail:koho@yokohama-cu.ac.jp

 (2021.11.26更新)
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