経皮的心房中隔欠損閉鎖術(カテーテル治療)
心房中隔欠損症とは


・心臓は4つの部屋に分かれていますが、さらに左右2つずつの部屋に分かれています。
・左右の心臓の部屋はそれぞれ壁(中隔)で仕切られています。
・左右の心房(左房と右房)の間にある壁である心房中隔に穴が開いている病気です。
なぜ治療が必要なのか
心房中隔欠損を通って体に流れるべき血液が肺に逃げて行ってしまいます。その結果右側の心臓(右房・右室)や肺に負担がかかってしまいます。小さい時はあまり症状がありませんが、大人になってから心不全や不整脈として症状が出てきてしまいます。
治療方法は外科的手術とカテーテル治療があります。外科的手術では胸を切開しなくてはいけません。カテーテル手術では足の付け根の静脈からカテーテルをいれ、心房中隔欠損症閉鎖用の器具をいれて穴を閉じます。全身麻酔は必要ですが、手術と比較し安全で数日で退院が可能です。当院では3歳15kgくらいから大人まで治療を行っています。
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本邦で3番目に認可された心房中隔欠損閉鎖栓 -
当院のカテーテル手術スケジュール*
*時期によりスケジュールが変更になることがあります。
手術前外来
1~2回の術前の診察が必要です。カテーテル手術が必要かどうか心エコー検査や造影CT検査を行ったり、手術前の麻酔科での診察も行います。
入院
6泊7日での入院が多いです。金曜日に入院して検査をします。カテーテル手術は月曜日に行い、数日経過観察をしてから退院となります。
入院日(金) | カテーテル手術当日(月) | 手術翌日(火) | 退院日(木) |
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カテーテル手術を行います。 |
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午前中に退院です。 |
退院後の注意点
- 1か月間は激しい運動や体を強くぶつける運動は避けてください。
- 半年間は抗血小板薬が必要です。出血し易くなるため大きな怪我の時など医療機関に相談をしてください。
- 感染性心内膜炎の予防が必要です。歯を抜くときや手術をするときは抗菌薬の予防内服が必要です。
- 最短でも5年間のフォローアップ時期が必要です。