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データを活用して、
より良い社会に貢献したい!


今の仕事を選んだ理由やきっかけを教えてください

事業領域の広さ、データサイエンティストとしての活躍の場、そして挑戦を促す社風が決め手でした。当社は通信事業をはじめ、金融・決済、エンタメ、スマートライフなど幅広い分野に展開しており、多様なデータが蓄積されています。これを戦略策定に活用できる環境が整っている点に魅力を感じました。
学生の頃からデータを活用して適切な意思決定ができることに面白さを感じており、豊富なデータを持つ企業で働きたいと考えていました。特に、通信会社なら位置情報と組み合わせた分析もできます。ちょうど就職活動の時期にビッグデータ活用が注目され、データ人材の採用も強化されていたことから、この分野での成長機会があると確信しました。
加えて、挑戦を歓迎する社風も大きな決め手でした。自らの成長と業務への貢献を両立できる環境で、常に新しいことに挑戦しながら働いています。


現在の主な業務内容について、教えてください

社内外のデータを活用し、企業や自治体のマーケティングを支援するデータプロダクトの開発をしています。具体的には、小売店向けに「どの店舗にどんなお客様が来店し、何を購入しているか」を分析するダッシュボードの開発や、観光業界向けに、どの地域にどんな人が訪れているのかを分析し、位置情報を活用したデータ提供を行っています。通信会社ならではの強みをいかし、位置情報データや決済データを活用することで、より精度の高い分析が可能になっています。


業務において、「大変なこと」や「やりがい」を教えてください

開発したプロダクトを、実際の業務で活用してもらうことが難しい場合があります。「データを使って何かしたい」という要望は多いのですが、データを可視化しても「どう使うのか」が明確でないと、意思決定につながらないからです。そのため、データの活用方法も提案し、価値を伝えることも重要な仕事です。
また、個人を特定せずに有益な情報を提供する工夫も必要です。技術的には可能でも、プライバシーの観点で制約がある場面もあり、そのバランスを考えながら開発を進めています。そうやって苦労して、自分が手を動かしたプロダクトが形になり、人の役に立ったときに一番やりがいを感じます。
例えば、2024年の能登半島地震では、回線データを使って避難所ごとの混雑状況を分析し、空いている避難所へ被災者を誘導したり、物資を適切に輸送したりできるよう、支援しました。こうした社会貢献ができたときもやりがいを感じます。

PC作業の疲れを軽減してくれる眼鏡。お気に入りのデザインで、かけるとテンションが上がります。映画『博士と彼女のセオリー』に登場する、主人公の理論物理学者の眼鏡をイメージしているそう



YCUを選んだ経緯について、教えてください

大学受験時はまだ自分の専門を決めきれず、幅広く学べる環境を求めていましたが、当時、YCUの国際総合科学部では、専門分野を2年次に選択する形だったので、幅広く学びながら好きな分野を探せる点に魅力を感じました。 実際に入学してみると、全国からさまざまなバックグラウンドを持つ学生が集まり、多様な価値観に触れられる環境でした。規模が大きすぎないので、学生同士や先生との距離が近く、密度の高い学びができる点も魅力に感じました。 研究を進めるにあたり中園善行先生の研究室を選んだのは、同じ方向を向いて熱中できる先生や友人の存在が大きかったからです。研究に限らず、何かを突き詰める際に、一人でモチベーションを維持し続けるのは容易ではありません。信頼できる先生や気の置けない仲間がいたことで、研究に集中し、継続することができました。


学生時代、特に力を入れた学びは何ですか?

家計の行動分析、特に消費者が持つ「インフレ期待」について研究していました。インフレ期待とは、「将来の物価がどのくらい上がるか」という消費者の予測のことで、これが経済全体に与える影響を調べていました。
具体的には、数十億件に及ぶ購買履歴データに、消費者が考える将来の物価水準を結びつけ、消費者心理がインフレ期待や、金利など経済に与える影響を分析しました。例えば、円安の影響で物価高になるような、家計の消費水準を引き下げるかもしれない悲観的なニュースに対して、消費者が過剰に反応してしまうことを明らかにしました。

こうしたデータ分析を通じて経済の動きを解明することに取り組み、この研究の面白さを実感するうちに、より深く学びたいと考えるようになり、大学院への進学を決めました。


YCUでの経験が、現在に役立っていると感じることはありますか?
大学院に進学するタイミングでコロナ禍となったが、困難な状況を仲間と支え合った。その中園研究室の同期の仲間たちと大学院の卒業式に撮影した写真。右から2人目が畑中さん

仕事や研究に対する姿勢です。ゼミでは、先生や仲間との信頼のもとで研究を進めることで、どんな困難も情熱を持って取り組めること、そしてそれが深い喜びにつながることを学びました。つまり、「何をやるか」も大事だけれど、「誰とやるのか」も同じくらい大事だと実感しました。
この経験は、現在の仕事にも役立っています。業務を進めるうえで、同僚や先輩との信頼関係を大切にし、「この人たちの力になりたい」「貢献したい」という思いが、仕事の原動力になっています。


学生時代、課外活動などは行っていましたか?

研究室に所属していたときに、海外のサマースクールに参加しました。中園先生の勧めで、オランダの大学のマクロ経済・インフレ期待に関する授業を受講しました。本来は現地でのプログラムでしたが、コロナの影響でオンライン開催となり、日本時間の夜22時から朝5時という時差の中で受講したので大変でしたね(笑)。専門家の研究を学びながら、英語でのグループワークも経験し、異なる視点や手法を学ぶ貴重な機会になりました。


高校生や受験生に向けて、メッセージをお願いします!

YCUは規模が大きすぎないからこそ、先生方が学生生活を親身にサポートしてくれます。また、全国から多様な経歴を持つ学生が集まり、刺激的な出会いに満ちた学生生活を送ることができます。ここで出会った仲間は、卒業後も長く付き合える大切な存在になるはずです。
勉学も研究もキャンパスライフも充実したYCUはオススメです! ぜひここで学んでみてください。

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