YCU 受験生ポータルサイト 横浜市立大学

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今回はYCU医学部を卒業して附属病院で活躍する2名の医療人をご紹介します。ひとりは、患者の状況に応じて症状の緩和や様々な問題をサポートする「緩和ケア」の医師である竹田雄馬さん。もうひとりは、市民総合医療センターで看護師として働く谷口夏澄さん。そんなおふたりに現在の業務や、学生時代に学んだことについてインタビューしました!


チームで患者さん一人ひとりに合った提案をしていく


現在の主な業務内容について、教えてください。

横浜市立大学附属病院で医師・看護師・薬剤師などの多職種からなる緩和ケアチームのリーダーをしています。緩和ケアとは、患者さんの身体的・精神的な症状をやわらげるためのケアですが、病気の症状や治療のことだけでなく、仕事の問題や将来の不安に対してのさまざまな対処も、緩和ケアチームの大切な役目です。患者さんはがん患者の方が主ですが、それ以外の病気の方もいます。毎日、外来と入院の患者さんを多職種のチームで診察して、症状に対する治療だけでなく、日々の過ごし方や、保険や地域サービスに関する制度の申請まで、継続的にサポートするような体制を取っています。


業務において、意識していることや心がけていることはありますか?

チームで動いているのは、私たちの一番の特徴です。病気そのものの治療だけではなく、症状への対処、薬の飲み方、など包括的にサポートして、それぞれの職種の専門性を活かして、最良なケアができることを心掛けています。そして、患者さんの話をじっくり聴きながら、一人ずつに合わせたオーダーメイドの提案をできるように心がけています。そのためにはさまざまな病気や治療のことを日々勉強しないといけませんが、患者さんの生活をトータルでサポートして、例えば患者さんがあきらめていたことができるようになったりなど、生活が改善した時は大きな喜びを感じます。

患者さんが1週間どのように過ごしたか、何があったかなどを記入してもらう用紙。ここから患者さんがどんな日々を過ごし、来週は何をやりたいのか、今何に困っているかを探って、一緒に考える


YCUを選んだ経緯について、教えてください

両親が高齢者介護に関する仕事を横浜でしていて、幼い頃からそういった施設でボランティアをする機会に多く恵まれました。身近な存在だった高齢者を笑顔にする仕事がしたいと考えるようになり、医師の道を志しました。横浜の高校に通っていたので、YCUの医学部は自然な選択でした。YCUに進んだ先輩から話を聞くことも多く、大学生活をイメージしながら受験勉強に打ち込めました。また、YCUは都心へのアクセスも良く、総合大学なので色々な学部の学生と仲良くなれることも魅力に感じました。


学生時代で印象に残っている出来事はありますか?
国家試験後にクラス旅行で伊豆に行った際の1枚。60名以上が参加した。国家試験が終わった解放感もあり「今まで行った旅行で一番楽しかった」と竹田さんは話す

医学部では4年間の座学後に、病院での2年間の臨床実習を通して、医学全般の勉強をします。私が緩和ケアを専門にしようと思ったのも、6年次の実習で緩和医療、在宅医療に接し、これは自分の理想とする仕事だと感じたからです。 あと、YCUは全国の医学部でも比較的定員数が少ないと思うのですが、そのおかげで学生たちの仲が良く、団結力が強かったですね。在学中は試験の回数も多かったですが、仲間と一緒に励まし合いながら取り組んでいたので、つらくはなかったです。実習テストの後などは、毎回集まって打ち上げをするなど、すごくいい関係でした。


YCU医学部での経験で、現在に活きていると感じることはありますか?

臨床実習では、すべての診療科で実際の診療に参加することができました。緩和ケアでは様々な診療科の先生と一緒に患者さんの診察をしますが、それぞれの診療科の知識や考え方を学生時代に詳しく知れたのは日々の診療にとても役に立っています。
また、課外活動として、先輩と一緒に医学部にフットサル部・ゴルフ部を立ち上げ、両方のクラブの部長を務めたのですが、多くのメンバーと協力しながらチームを作った経験も、今の仕事にとても役立っています。
YCUで勉強したことで無駄なことは何一つなかったと改めて実感しています。


YCUの受験生に向けて、メッセージをお願いします!

YCUは、色々なチャレンジをする環境が整っています。多くの学生が勉強だけでなく、スポーツやアルバイトにも励んでいて、とても多くの経験ができると思います。附属病院が市内に2つあるので、さまざまな形の医療を勉強することもできます。試験や実習などは大変ですが、大変だからこそやりがいがあり、乗り越えた時の達成感もとても大きいです。そして、YCUでは一生付き合える素晴らしい仲間ができると思います。





手術を経た患者さんが退院する時は、とてもやりがいを感じる


現在の主な業務内容について、教えてください。

主にがんの患者さんが多い消化器外科病棟で看護を行っています。手術で根治を目指す患者さんだけではなく、ターミナル期という、いわゆる終末期にある患者さんとも関わる機会も多くある仕事です。周術期の患者さんへは、術後経過に沿った医療的なケアや療養上のケアを主に行っています。手術による身体機能の変化を受けての退院となるため、患者さんが普段どのように生活しているかを伺いながら、退院後の生活の仕方についての指導をしています。毎日のカンファレンスでは患者さんの術後経過の情報共有や退院に向けて必要な支援の検討、在宅療養へ移行する患者さんへの支援の検討などについて話し合っています。


業務において、意識していることや心がけていることはありますか?

外科病棟だと、何となく「病気を治して、帰る」というシンプルなイメージで捉えられるかもしれません。しかし実際は、退院後のことも考え、フォローする必要がある患者さんも大勢います。患者さんがこれまでどのような生活をしていたか、今後地域に戻ってどのように生活していくか、どのような価値観や考えを持っているか、ご家族とはどんな関係なのか、とさまざまな視点から、患者さん自身を知ろうとすることが重要だと考えています。そうした患者さんへの関わりを考えた看護ができた時は、小さいながらも達成感みたいなものを感じます。

いつも携帯するアイテムの数々。聴診器、アルコール消毒液、患者さんの肌に当たっても傷つけないようにカバーが付いたハサミ、手荒れを防ぐハンドクリーム、ペン類など。電卓とタイマーが一体化した機器は、点滴の速度を計算したり、回診など自分へのリマインドのために使う


YCUを選んだ経緯について、教えてください

「医学部」の看護学科という点に、魅力を感じました。看護学部の看護学科より、もっと専門的な医学の知識も身に付けられたり、医学科の学生と交流が持てたりするのではないかと思ったからです。実際、入学後は医学科生と一緒に受ける講義もありました。
また、総合大学なのでまったく専門の違う他学部の学生と交流が持てることも魅力でした。1年次には、共通教養科目などでさまざまな学部の学生と一緒に学びました。


学生時代で印象に残っている出来事はありますか?
アカペラ部主催ライブのリハーサル中の1枚(写真左が谷口さん)

課外活動では、全学部が参加できるアカペラ部に所属していました。部員同士でバンドを組み、よく空きコマを利用して練習していました。複数のバンドを掛け持ちして、練習のために金沢八景キャンパスと福浦キャンパスを行ったり来たりもしていました。年に数回、部でライブを企画して、そのライブ出演をかけたオーディションを受けたり、学内や他大学への宣伝活動も行ったりしていました。学生生活の中心だったと思います。


YCUでの経験で、現在に活きていると感じることはありますか?

卒業研究は、がん終末期にある患者への看護師の関わりについて研究しました。このテーマを選んだのは、今後自分が看護師として働くなかで関わる機会が多い患者で、困難なこともあるのではないかと思ったからです。実際、ここで研究したことは今の仕事に大きく役立っています。課題に感じることについて、様々な論文を調べて考察したり、病棟で情報共有したりできているのも、卒業研究での経験が活かされていると思います。
また、実習で患者さんと関わったり、実際に働く看護師の方々の姿を見たりして、看護とは何か、自分はどんな看護師になりたいのか、という思いを深めていったように思います。YCUでの学びは、働いていて何か困難が生じた時に、それを乗り越える基盤になっています。特に、何かの問題に対して、ただ経験を基に考察するのではなく、理論や先行研究などの根拠に基づき考察する姿勢が身に付けられました。


YCUの受験生に向けて、メッセージをお願いします!

看護師になることへの志や考え方は、看護師になってからも変わっていくものです。まだそこまで固まっていなくて良いと思います。看護学を学ぶなかで、その面白さや奥深さに少しでも興味を持てたら良いのではないかと思います。大学では、その過ごし方によって様々な経験をすることができると思います。その点を大事にして、入学後は楽しんでほしいです。

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(2023/8/21)

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