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業界のリーディングカンパニーで活躍する卒業生をご紹介!

活躍する卒業生を紹介する企画の第7弾となる今回は、大学時代に培った幅広い知見を活かし、油が持つメカニズムについて研究する増田洸司さんが登場。仕事についてのお話や、学生時代のエピソードなどを伺いました!


自分の研究が社内を越えて
業界や社会の発展にも繋がることがうれしい


現在の主な業務内容ついて、教えてください。

技術開発の分野で、生産工程の効率化を目的とした原料の分析や、油の美味しさや機能性のメカニズムの解明などを主な業務としています。また、BMIが高めの方の体脂肪や内臓脂肪を減らすことが報告されている中鎖脂肪酸を含む「MCTオイル」について、そのような油がなぜ健康機能を高められるのかや、油を含む食品はなぜ美味しく感じられるのか、といった現象に対する科学的エビデンスを取ることや、それらを明らかにするための分析手法を開発することが、現在の研究活動の大きな柱です。


業務において、意識していることや心がけていることはありますか?

複数の異なる研究テーマを同時並行で進める必要があるため、幅広い知識が求められます。様々な分野の論文を読んで知識の幅を広げることはもちろんですが、企業の活動ですので、会社の現在の状況や社会の動き、経済状況などを無視して研究を進めることはできません。そのため、新聞などから社会情勢を把握したりしながら、今後求められる技術や考え方について常にアンテナを張っています。社会人になった今も、勉強の日々です。
また、「失敗を繰り返しながらも、ひたむきに研究活動に取り組む」ということを心がけています。実は、研究が課題解決に繋がり、成果を挙げられることは非常に少なく、失敗が大半です。しかし、その失敗をしっかり記録に残せば、今後同じ失敗を繰り返すことがなくなります。失敗が新たな知見を生んで、別の研究に繋がっていくケースも多々あります。研究を次に繋いでいくためにも、失敗はとても重要なことなのです。


やりがいを感じるのはどんな時ですか?

例えば研究で新しい発見があって、それが社内の課題解決に繋がり、さらにそれを論文にしたり学会で発表したりすると、そのアウトプット先は社会全体になります。そうやって自分の研究が、社会的な課題解決に繋がるということは、大変やりがいを感じる点です。社外の方から「ぜひこれについて教えてほしい」と言われたり、私の論文が他の方の論文で引用されていたりするのを見つけると、自分の研究が社会の役に立ったのだと実感がわき、とてもうれしいです。


入社の経緯について、教えてください。

大学院で脳神経疾患のメカニズムに関わる研究を行っていたため、医薬品、日用品、食品のメーカーを中心に就職活動を行っていました。そのなかでも人間が毎日欠かさず摂取する食品が最も多くの人の健康を支えることに繋がっていると考え、「食を通じて人々の健康に寄与したい」と、食品メーカーへの志望度が高くなりました。そのなかで日清オイリオグループは、確かなエビデンスを基に商品開発を行っていると感じ、ひかれました。入社前にお会いした先輩方の接しやすい人柄や、研究所が首都圏に立地していることも大きな決め手になりました。

ピペット3種は、実験で使う薬品を正確な量で取るために使う。ゴーグルは薬品が目に入るのを防ぐためのもので、実験の際は必ず着用する。その他、普段利用する実験ノートとタブレット

増田さんが開発に携わる日清オイリオグループの製品の数々


YCUを選んだ経緯について、教えてください

一番の理由は英語に力を入れていた、という点です。英語は高校時代、好きな教科のひとつで、自在に操れるようになりたいと思っていたので、大学で学べる環境があるというのは魅力的でした。今の仕事でも、英語で論文を読んだり、国際学会での発表があったりなど、英語に触れる機会は多くあります。また、日清オイリオグループはマレーシアに研究所があるので、研修として1カ月間滞在し、現地のスタッフと英語でやり取りしながら研究を行いました。横浜市立大学で英語の勉強をしっかりしておいたことが、今の礎となっていると感じています。


学生時代で印象に残っている出来事はありますか?

大学~大学院で取り組んだ、所属研究室での研究の日々です。当時、「精神疾患治療薬がどのような仕組みで治療効果を及ぼすかを解明すること」を目的に、培養細胞やラットやマウスといった実験動物を使った実験をしていました。毎日継続的に行わなければならない作業が多くありましたが、毎年の学会発表を目標に少しずつ実験結果を積み重ねていきました。


YCUでの経験で、現在に生きていると感じることはありますか?
代表も務めた、学生時代のテニスサークルでの1枚

ひとつは英語力が鍛えられたことです。YCUの進級要件にTOEICやTOEFLのスコアが求められていましたが、決められた期限内に成果を出すことは、社会人になった今ではとても大切なことだと気付きました。もうひとつは研究室での経験です。先生の方針で、夜遅くまで研究したりしないよう、朝から夜の決められた時間内で1日の作業を終えるように言われていました。確かに、残業のように夜遅くまで研究するようなやり方は、社会では通用しません。今振り返ると、そういう少しずつ毎日継続する習慣を身に付けられたことは、とてもありがたかったと感じています。


学生時代、課外活動などは行っていましたか?

テニスサークルに所属し、大学3年次にはサークルの代表を務めました。週2~3日のテニスの練習に加え、年4回の合宿、各種イベントの企画などが主な活動です。何歳も上のOBや、多くの後輩たちとの人脈を形成できましたし、目上の人や学外の人とのコミュニケーションの取り方など多くのことを学びました。
今も会社のテニス部に入っていますが、その大会でたまたまYCUの先輩に遭遇したこともあります。


高校生や受験生に向けて、メッセージをお願い致します!

YCUはとてもアットホームな雰囲気です。同学年は学部学科を問わず知り合えるし、人脈も広がります。横浜やみなとみらいといったスポットも近いので、様々な経験ができます。北京オリンピック金メダリストの平野歩夢選手の言葉に「人はいろんな負荷を掛けるほど身軽になれる」というものがあります。皆さんも、身軽な未来を目指して、受験の今は負荷をかける時。大学生活という明るい未来をイメージして、ポジティブに頑張りましょう!


「ヨコ知リ!」アンケート(締め切りました)

ご回答いただいた方の中から抽選でYCUオリジナルグッズをプレゼント! 当選者の発表はグッズの発送をもって代えさせていただきます。
※グッズの指定はできません。

(2022/7/5)

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