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レイニング(馬術)の全国大会で大沼桃佳さん(国際総合科学部 国際教養学系 3年)が優勝しました!

2016年10月に開催されたレイニングの全国大会「AMAHA Reining Classic 2016」のIntermediate Non Pro (インターミディエイトノンプロ)(個人)と Limited Non Pro(リミテッドノンプロ)(個人)で、大沼桃佳さん(国際総合科学部・国際教養学系・3年生)が見事優勝しました。受賞にあたり、大沼さんにインタビューを行いました。

—レイニングとはどのような競技なのでしょうか?

レイニングとは、ウエスタン乗馬における競技の一つです。定められた走行経路を、馬に乗ってコントロールしながら進んでいきます。レイニングはもともとカウボーイ達の仕事のなかから発展したものです。そのため走行経路は、カウボーイが馬に乗って、牛を追う際の馬の動きを技として組み合わせたものです。2002年から世界馬術選手権の正式種目にも加わり、日本での競技人口は少ないものの、本場アメリカをはじめ世界40か国以上に広がっています。

—今回はどのような点が評価され、受賞されたのでしょうか。

“丁寧さ”を意識したことが、評価につながったのだと思います。技を高めていくには、日々のトレーニングのなかで馬とのコミュニケーションが大切です。馬も人間と同じ生き物であり、体格や性格、癖、得意なこと、苦手なことが一頭一頭違います。そこを的確に把握し、どうやったらもっといい状態にできるか、どうやったらこの馬の能力や長所を最大限に引き出せるかを常に考えながら一緒にトレーニングをしていました。

—日ごろのトレーニングについて教えてください。

現在、千葉県の乗馬クラブを拠点としているのですが、私は大学周辺で一人暮らしをしているため、毎日通うことはできません。そのため、週末やまとまった休みなどに、泊まりがけでトレーニングをしています。トレーニングには、馬の体調チェックやケアなどもとても大切です。そもそも馬が健康でなければ、乗ることも大会に出ることもできないんです。トレーニングの合間には、馬房掃除や馬の飼付、馬の手入れやケアなど、乗馬クラブのスタッフとしてアルバイトもしています。

—高校1年生の時にも、全国大会で優勝されていると伺いました。レイニングをはじめてみようと思ったきっかけは?

実家の近くに牧場があり、たまたま知り合いに声をかけられ、そこからのめりこむようになりました。ただ、そこは観光のための牧場だったので、レイニングのトレーナーもいなければ、専用のトレーニングされた馬もいませんでした。何頭かいる馬のなかで、一番動けそうな馬を選んではじめることにしました。もちろんトレーニングは、すべて自分でやるしかありません。初めての全国大会は小学校4年生のとき。そこからほぼ毎年大会に出るようになりました。他の出場者は、レイニングホースで出場していたので、最初は入賞すらできなくて悔しい思いをしました。「レイニングホースじゃないから勝てないんだ」とか「こんな環境だからうまくならないんだ」と、投げ出したくもなりましたが、一緒にコンビを組んでいる馬が、私と同い年だったんです。だから愛着もあり、ずっと一緒に練習をしていました。大会に出続けるなかで、だんだんと入賞できるようになりましたが、馬にも寿命があり、体力も衰えてきます。この大会でこの馬と出場するのは最後にしようと思ったとき、はじめて全国優勝できました。それが高校1年生の時です。

—ものすごく努力されたのですね。

馬とのコミュニケーションは毎回発見があり、とても面白いんです。私にとっては、一鞍一鞍が勉強です。それに周りの方々からもたくさん応援していただいていたので、大会に出るからには勝ちたい、とも思っていました。

—今後の目標について教えてください。

この大会に参加するにあたり、両親、友達をはじめたくさんの方に協力、応援をしていただきました。今後は、そういった方々に恩返しができるように、ライダーとしてさらに成長していきたいと思っています。レイニングは馬術競技の中でもまだまだマイナーな競技ですが、年齢、性別問わずできるところが大きな魅力です。大会も随時開催されているので、ご興味のある方はぜひ会場に足を運んでみてください。またこの記事を通して多くの方に、レイニングを知っていただければとても嬉しいです。



(2017/5/31)

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