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言語・文化を超えて生きる力を身につける

1年生からドイツ語を学び、3年生で1年間ウィーン大学に留学した太田杏奈さん。母語と英語に加え、もうひとつの言語を学ぶ意義について聞きました。

—ドイツ語を学ぼうと思ったきっかけは?

入学当初から英語以外の言語に強い関心がありました。高校は国際科で英語の勉強はみっちりやってきたので、大学では、他の言語を学びたいと思っていました。ドイツ語に決めた理由は、YCUに留学プログラムがあったから。せっかく言語をやるなら、留学という目標があったほうがいいとも思いました。

—習得する秘訣は?

ドイツ語の上達を目指すだけではなく、人とのつながりを増やすという目標を持っていました。相手を知りたいからこの言語で話すというだけで、言語はあくまでもひとつのツールなんです。国籍などで考えるのではなく、相手を知りたいという好奇心や、理解したいという情熱が、結果的に言語の上達にもつながると思っていました。

—人とコミュニケーションを取るとき、 どんなことを大切にしていましたか?

留学してすぐに、学生の国際会議にいくつか参加しました。なかでもノルウェーの国際フェスティバルは印象的でした。フェスティバルといっても、参加者同士のディスカッションが中心で、テーマは「差別」。会議に集まる学生は、国際色豊かですし、考えかたも多様。だからこそ、周りに流されないために、自分がどういうスタンスなのかブレないようにして、人の意見を聞くという姿勢を意識しました。相手の意見がどう位置付けられるのかを考えることで、自分以外の視点に改めて気づくことになります。

—マーケットに行くのが楽しみだったとか

はい、マーケットに行けば私の顔を覚えてくれているおじちゃん、おばちゃんに出会えるんです。「おじちゃん、玉葱1キロ!」「野菜スープ作りたいんだよね~」など、何気ない世間話が楽しくて。その地域の言語で人とつながり、買い物ができたとき、そのコミュニティの一員として暮らしている実感が湧いてくるんですよね。誰かに気にかけてもらったり、おまけしてもらったり、人の温かさに触れることは日常生活を豊かにする重要な要素だと思います。

—太田さんが考えるグローバル 人材とはどのような人だと 思いますか?

自分の頭で次の行動を判断できる人。自分なりの軸を持ちつつ、相手の話に耳を傾ける余裕があり、成長し続けられる人だと思います。ウィーン大学の学生は半分くらいが違う国籍なので、文化、習慣が違うのは、当たり前。だからこそ、「あなたは何がしたいの?」が問われます。暗黙の了解やルールもありません。日本人はこうだからという感覚ではなく、一個人として何をしたらいいのかを考えて行動すること。そのうえで、相手を尊重しつつ自分を出すということが大切です。

—YCUを目指す高校生へメッセージを

興味のあることにはどんどん飛びこんでいってください。まずはやってみることが大切。大学生の間は自分のための時間で、自分に投資している時間です。YCUは挑戦をあと押ししてくれる環境なので、ぜひ自分からその機会をつかみに行ってほしいと思います。


プロフィール:太田 杏奈さん。横浜市立横浜商業高校 国際学科出身。 
大学2年の2月~大学3年の2月まで、1年間ウィーン大学へ交換留学。大学1年生で、「第3回全国学生英語スピーチコンテスト」で優勝。将来の夢は、人が自信を持って突き進んでいけるようなサポートをすること。


※この記事は、横浜市立大学 広報誌whitsle vol.34(2017年3月発行)に掲載されたものです。

(2017/05/31)

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