少人数のディスカッションを通して、「考えをカタチにする力」を 徹底的に身につける
現在1年生のデイビスさんに、YCUならではの「教養ゼミ」について聞いてみました!
—教養ゼミとは、ひとことで言うと、どんな授業ですか?
みんな、教ゼミって呼んでいますが、1年生全員が履修する必修科目で、YCUの特徴的な授業のひとつです。少人数制で、1クラスは30名。クラスによって、グループワークの内容は違いますが、私のクラスは、1グループ5人の6グループにわかれ、それぞれのグループが選んだテーマについて、とことんディスカッションして掘り下げていきます。

—ディスカッション中心の授業は、いかにも鍛えられそうですね。では、教ゼミが他の授業と違うところは?
クラスには、国際総合科学部のすべての学系と医学部の学生が混在し、分野の異なる先生が2名で授業を担当します。自分とは違う価値観を知ることや、多様な視点から考えることができるつくりになっているんです。先生の講義をただ聞いて、ひたすら何かを覚えるという授業ではなく、グループで調べ、意見をぶつけあい、毎回の授業でプレゼンテーションを行うところが、他の授業と大きく違うと思います。
—分野の異なる先生と、分野を超えた学生。横断的な構成メンバーの中で、授業はどうやって進んでいくのですか?
毎時間、小テーマを設けて、グループの代表がそれまでの研究結果についてプレゼンテーションを行って、最後に総合的な発表をします。代表は毎回交代するので、全員が必ずプレゼンテーションをすることになります。ディスカッションのときは、2人の先生がまんべんなく教室を回って、問題提起の仕方や、考えをまとめる方法を中心にアドバイスをくれます。プレゼンテーションのときは、先生やクラスのメンバーが、一人一人に対して、内容だけでなく、話しかたの癖や身振り手振りのつけ方など、テクニックを含めた細かな点までフィードバックしてくれるので、毎回とてもいい緊張感があります。テーマもさまざまで、興味深いものばかりです。
—たとえば、ディスカッションのテーマって、どんなものがあるのですか?
そうですね。「男女平等とは何か」「電力自由化の問題点」「2020年東京オリンピック・パラリンピックで自分たちに出来ること」など、正解がなくさまざまな角度から情報をあつめ、整理しながら分析をしていくことが必要なものが多いと思います。私たちのグループは「早寝・早起き・朝ご飯はなぜ良いのか?」をテーマとして選びました。ディスカッションを進めていくなかで「早寝早起きのメリット」「寝るときのホルモンについて」など、理系目線の話も必ず出てきます。同じグループには理系の学生もいて、そこはずいぶん頼ってしまいました。文系の私にとって、理系の視点は、とても新鮮でしたし、勉強になります。
—ずばり、教ゼミで何を学びましたか?
先生からのアドバイスで言われたことに尽きるでしょうか。「早寝早起き朝ご飯の習慣がつかない理由は、親の教育や食育も関連しているのでは?ひいては国力の低下につながるのでは? 理由は重大な部分だから、そこをもっと掘り下げてみるように。」とテーマに関連する切り口から、さらに掘り下げていく手法を教わりました。高校までは、受け身の勉強が中心でしたが、大学の勉強では自分で問いをつくるところからはじめなければなりません。それが、大学では必要な姿勢だと思います。

—自発的な気づきがたくさん生まれる授業なのですね。自分の力に大きく影響したという実感がありますか?
はい。実は、私の夢は環境問題に興味を持つ人がもっと増えるよう、NPOを自分で立ち上げること。そのためには、人に対して自分の意見をわかりやすく発信することが大切なんです。教ゼミでは、意見を深めてまとめる力、プレゼンテーション力をしっかり身につけることができたと思っています。これは絶対、将来の武器になる! 夢に一歩、近づけたような気がします!
プロフィール: デイビス美也那さん。神奈川県立横須賀大津高校出身。国際総合科学部国際都市学系1年生。
環境ボランティア「Step U p↑」とフットサルサークル「cross」に所属。
(2017/5/31)