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リウマチ膠原病センター

各関節の代表的手術

膝関節

関節リウマチの膝関節手術では人工関節置換術が多く行われます。人工膝関節置換術では大腿骨(太ももの骨)、脛骨(膝下の骨)、膝蓋骨(膝のおさらの骨)の各々の破壊された関節の骨を人工関節に置換します。人工関節の固定は特殊な表面形状により固定するものや、骨セメントを使用して行なうものがあります。人工膝関節には様々な種類がありますが、関節リウマチの患者さんでの人工関節は最低20年の耐用年数があると考えられています。

右膝関節の骨を前から見た図(灰色の部分が人工関節)
(関節リウマチの診療マニュアル(改訂版)、診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン、財団法人 日本リウマチ財団発行、 2004より引用)

手関節・手指関節

手関節(手首)では関節リウマチによる滑膜炎で変形や痛みを生じることがあり、痛みを減らして手関節の機能を改善する目的で手術を行います。一般的に手関節では滑膜切除を行った後に、部分的に関節の骨を固定することが多く、部分的に関節を固定することで関節が安定し、痛みの改善が期待できます。
手指関節では指の小関節に滑膜炎が起こり、様々な変形を生じて日常生活動作の障害や痛みの原因となる場合に滑膜切除術、人工関節置換術や関節形成術を行います。

2~5指(人差し指から小指)に対する人工関節置換術
(関節リウマチの診療マニュアル(改訂版)、診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン、財団法人 日本リウマチ財団発行、2004より引用)

足関節・足趾関節

足関節(足首)では関節の状態によって、滑膜切除術、人工関節置換術、関節固定術など様々な手術が行われます。関節固定術を受けても他の(足の甲にある関節など)足部の関節は残るので、足部が全く動かなくなるわけではありません。足関節固定術により安定性が確保されるので、歩行は痛みなく安定して可能になります。
足趾の手術では近年は関節形成術が多く行われています。足趾の破壊された関節の骨を一部切除したり、向きを変えたりします。

足関節固定術
母趾は関節固定術、2~5趾は関節切除術
(関節リウマチの診療マニュアル(改訂版), 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン, 財団法人 日本リウマチ財団発行, 2004より引用)