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ペインクリニック内科

重要なお知らせ

平素よりペインクリニックの診療にご理解ご協力いたただき、誠にありがとうございます。
現在当院のペインクリニックは予約が大変混み合っており、ご予約をいただくには大変困難な状況にございます。
特に、県外を始めとする遠方の患者様におかれましては、その地域毎に担当されている病院への受診が推奨されておりますので、誠に申し訳ありませんが、まずは各地域および近隣都道府県における担当病院にお問い合わせの上、ご受診くださいますようお願い申し上げます。
皆様には大変ご迷惑をおかけすることとなりますが、ご理解いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

慢性痛

ペインクリニック内科では、慢性痛に対する正しい理解を広く知ってもらうべくさまざまな取り組みを行っています。

痛みを「一生モノ」にしたくないあなたへ

&慢性痛
慢性痛についての総合的情報サイト「&慢性痛」を公開しました。
このサイトで、最も注目していただきたいのは、トップページにあるムービー「あるペインの少女クララ」です。これは、他人にはなかなか理解してもらいにくい慢性痛と、それに対して有効とされる「集学的痛み治療」について、解りやすく説明したものです。当科のオリジナルムービーであり、是非、一人でも多くの方に見ていただきたいと思っています。

慢性の痛み講座 北原先生の痛み塾

慢性痛に関するYouTubeチャンネル「慢性の痛み講座 北原先生の痛み塾」を開設しました。ぜひご覧ください。
・1回 3~10分程度
・全50回程度
・毎週水曜日に新作をアップ

慢性痛についての総論から、様々な治療法、さらには良くある誤解まで幅広くお伝えしていきます。
【概要(2021年3月10日現在)】
・第01~04回 慢性痛とは何か
・第05~08回 生活習慣の改善
・第09~19回 薬剤による治療
・第20~28回 心理療法について
・第29~30回 ご質問への回答
・第31~41回 運動療法について
・第42~50回 漢方、鍼灸、番外編
・第51~60回 筋筋膜性疼痛 片頭痛 神経痛
・第61~70回 五十肩、線維筋痛症 慢性痛の基礎など
・第70~78回 難治性疼痛 高齢者の慢性痛 腰痛
・第79~86回 肩こり、膝の痛み 帯状疱疹など

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担当医師


北原 雅樹
診療教授(部長)
ペインクリニック、麻酔科(難治性慢性痛)
専門医資格▼



小島 圭子
助教
緩和ケア、ペインクリニック、麻酔科(担がん患者の慢性疼痛、がん性疼痛)
専門医資格▼



西岡 浩子
助教
麻酔科
専門医資格▼



阿部 美蓉
助教
麻酔科
専門医資格▼

スタッフ


五十嵐 香
非常勤臨床心理士
心理学
専門医資格▼



伯母 治
非常勤作業療法士
作業療法学
専門医資格▼



野口 直子
非常勤鍼灸師
鍼灸学、生活科学(産婦人科系不定愁訴)
専門医資格▼



守屋 正道
非常勤理学療法士
神経科学、救急医学、理学療法学(自律神経生理学、集中治療)
専門医資格▼

診療内容・専門分野

 ペインクリニック(pain clinic)とは痛み(pain)の診断・治療を行う専門外来のことです。慢性や急性の痛みの原因を明らかにし、最適な治療プランを作成・実施して、痛みを治療します。
 ペインクリニックというと、神経ブロック療法を繰り返し行う治療を思い浮かべる方が少なくないかもしれません。身体的原因が明らかな急性の痛みには、神経ブロック療法が効果的であることもありますが、長く続いた痛みには身体的因子だけでなく、心理的社会的因子が複雑に絡んでいることが多くあります。痛みが強い時に来院し、投薬や注射などを行う従来型の治療では、限界があることも多いのが事実です。慢性痛の診療は、患者さんを病気中心に診る従来型の医療モデル(生物医学モデルbiomedical model)ではなく、痛みの原因は心理的社会的因子が複雑に絡んだものであることを理解した医療者が行わなければなりません。この診療モデルを生物心理社会モデル(biopsychosocial model)といい、少なくとも二つ以上のバックグラウンドを持つ、複数の専門医療者 (例:麻酔科医と理学療法士と臨床心理士)が評価し、話し合いをすることで、患者さん中心の治療方針を決定し、治療を行っていく集学的痛み治療(multidisciplinary pain therapy)が国際的に標準の慢性痛治療モデルとなっています。
 当院のペインクリニックでは2016年4月からこの集学的痛み治療を実践導入し、院内院外から紹介していただいた痛みに苦しむ患者さんに診療を行っています。臨床心理士、理学作業療法士、看護師、栄養士、薬剤師などの専門医療職と密接に協力しながら痛みの診療を行い、また必要に応じて、リハビリテーション科、精神科、整形外科、神経内科などの診療科にも協力を仰ぎながら治療を進めてまいります。

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主な対象疾患

 対象となる身体的疾患は、
 頭痛(片頭痛、緊張性頭痛)、各種神経痛(三叉神経痛、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、坐骨神経痛など)、脊椎疾患に関連する痛み(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症など)、急性帯状疱疹、ケガや術後の慢性の痛み(乳房切除後疼痛症候群、開胸術後疼痛症候群など)、難治性慢性疼痛症候群(線維筋痛症、複雑性局所疼痛症候群CRPS、筋筋膜性疼痛症候群など)、慢性腰下肢痛、末梢血行障害(バージャー病、閉塞性動脈硬化症)、原因の明らかでない痛み
などがあります。

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治療実績

新患患者数

院内併診患者数 院外紹介患者数
2018   126   171
2019   102   137
2020    35   148
2021    39   169

特色

 ペインクリニックでは主に運動療法や心理療法が治療の中心となりますが、筋肉由来の痛みの診断・治療に有効な筋肉内刺激法(IntraMuscular Stimulation, IMS)も取り入れています。
 この治療法はカナダ人の医師Dr. Chan Gunnが開発した治療法で、当院ペインクリニックの北原医師がアメリカ留学中にDr. Gunnから直接指導を受け、日本に紹介しました。解剖学の知識に基づいたトリガーポイント治療の一種で、東洋医学の鍼治療に用いる針を使用します。
 筋肉内刺激法IMSをご希望の方は以下のご質問事例集をお読みください。

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予約外、救急、時間外での対応、初診時の注意事項について

 ペインクリニックでは、混雑を防ぐために原則として完全予約制としています。予約外で来院された場合は、医学的に緊急性が高い場合を除き、後日、改めて受診していただきます。また、ペインクリニック担当医による当直制度は行っておりませんので、診療時間外に対応できる医師はいません。また、入院による治療は行っておらず、緊急入院を受けることもできません。医師を指名しての診察希望は受け付けておりませんので、あらかじめご了承ください。

 初診の患者さんが当院に来院し、必要な検査、問診票の記入などを行った後、医師による診察となります。初診時の病院滞在時間は平均3時間以上かかりますので、当日は十分な時間の余裕をもってお越しください。
 ペインクリニックにかかる患者さんには、現在、受診中のすべての医療機関からの紹介状(診療情報提供書)のご提出をお願いしています。それは、痛みの治療には関係がなくとも、薬剤の飲み合わせや、治療内容が影響することがあるためです。また、今までの検査結果(X線写真、CT、MRI、血液検査など)がありますと、不必要な検査をせず、診療を効率的に行うことができますので、できるだけお持ちください。おくすり手帳や最近の健康診断、人間ドックの結果なども、治療の効果を高め、副作用や合併症を避けるために役立ちますので、可能な限りご用意ください。

受診の方法(初診予約)

お申込みいただける方
医療機関からの予約のみ
初診受付日
月~金 <完全予約制>
お申込み方法
・「診療予約申込書」と併せて「診療情報提供書」をFAXしてください。
・診療情報提供書を拝見してからのご案内となります。
「初診時問診票」を印刷し、記入してご持参ください。
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地域における担当医療機関一覧

神奈川県及び静岡県東部地域

・横浜市立大学附属市民総合医療センター

静岡県西部地域

・愛知医科大学病院痛みセンター
・名古屋市立大学病院いたみセンター など

東京都

・東京慈恵会医科大学附属病院ペインクリニック
・順天堂大学順天堂医院ペインクリニック
・日本大学医学部附属板橋病院 緩和ケア・痛みセンター
・慶應義塾大学病院 麻酔科 ペインクリニック

千葉県

千葉大学医学部附属病院 痛みセンター

埼玉県

(※東京地区担当病院へ)

茨城県

(※東京地区、栃木地区、または千葉地区担当病院へ)

栃木県

独協医科大学病院 麻酔部(ペインクリニック)

群馬県

(※東京地区担当病院または新潟大学医歯学総合病院総合リハビリテーションセンター)

山梨県

(※東京地区担当病院へ)

上記以外の地域の担当病院などについては『厚生労働科学研究費補助金 慢性の痛み対策政策ホームページをご参照ください。

痛みについてのご質問について

 ペインクリニックでは、痛みについてのお電話でのご質問にはお答えできません。厚生労働省の支援に基づいて設立されている以下の専門機関にお問い合わせくださいますよう、お願いいたします。なお下記法人は、医療機関ではないので診療の予約はできません。

 【認定NPO法人 いたみ医学研究情報センター 電話相談窓口】
  電話 0561-57-3000
  月曜日~金曜日 9時~17時 ※12時半~13時半を除く(土日祝日や夏季及び年末年始はお休み)
  「認定NPO法人いたみ医学研究情報センター」 ホームページへ

ペインクリニックの取り組みについて

 痛みとは多くの病気でみられる症状の一つでもあり、また原因が明らかでない痛みに長く苦しんでいる慢性痛の患者さんも合わせると、その数は全国で2千万人以上いると言われています。慢性痛で苦しむ患者さんは、人生の上で貴重な時間を不自由な状態で過ごすだけでなく、周りの家族や職場にも大きな影響を与えることになります。慢性痛にかかる医療費は、心臓病やがん、糖尿病、精神疾患にかかるそれよりも多いと言われ、今後、急速に少子高齢化が進むわが国では、さらに慢性痛患者も増えることが予想され、医療財政にも大きな影響を与えると考えられています。
 国際的には慢性痛の治療として評価されている集学的痛み治療ですが、本邦でも、痛みセンターの設置を全国的に広める動きとして、厚生労働省による痛み政策についての提言をうけ、2011年に「痛みセンター連絡協議会」が設立されました。現在(2017年5月)では全国20大学が参加し、専門的な観点から慢性の痛みの課題を整理し、対応策を協議しています。それぞれの地域の痛みセンターが、日本全国に標準化された痛み治療を普及する拠点となることが期待されています。なお、痛み対策の取り組みとして、さらに詳しくお知りになりたい方は、患者さんや医療者向けの広報機関「NPO法人いたみ医学研究情報センター」のホームページをご覧ください。

 横浜市立大学附属市民総合医療センターのペインクリニックは、2017年4月に神奈川県下では初めて、痛みセンター連絡協議会に参加登録され、今後ますます横浜市や神奈川県における慢性痛の拠点病院として活動を行っていく予定です。
 地域医療支援病院にも認定されている当院の方針でもありますが、ペインクリニックではそれぞれの病院や医院で痛みの治療の効果がなく、多角的な診療が必要と思われる患者を紹介していただき、評価・診断後、治療を開始し、治療方針が確定した時点で、紹介元へ逆紹介させていただくことを基本方針としています。今後もスタッフ一丸となって、治療成績の向上や効率化を図り、地域の医療機関から信頼していただけるよう、慢性痛治療の拠点として発展を目指してまいります。

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医療関係者のみなさまへ

 ペインクリニックでは、私たちの取り組みを多くの方に知っていただきたいと考えています。
 地域の医療機関や診療所等にお勤めの医師、看護師、理学・作業療法士、鍼灸師や臨床心理士等、あらゆる分野の医療現場で従事されている方々からの見学を随時、受け付けております。
 見学をご希望の場合は、まずは下記のメールアドレス宛にお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
 コーディネーター 浅枝まり子
 Eメールアドレス secretary.ycu.pain@gmail.com

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