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呼吸器外科

診療内容・特色・主な対象疾患

当院呼吸器外科は呼吸器内科と密接に連携し、様々な胸部疾患に対して最適な診断と治療を提供しております。経験豊富で高い技術を有する呼吸器外科専門医が複数在籍し、質の高い手術および術後管理を行っており、術後合併症も低率です。さらに、悪性疾患では手術待機時間を短くするよう努力しており、目安は初診から約1ヶ月前後で、遅滞なく治療を開始することができます。

疾患別の診療内容・特色

(1)肺がん
肺がん手術においては安全性と根治性が最重要であり、当院ではそれらを高い水準で確保した上でさらに「身体に優しい」低侵襲な手術を行っております。
1.胸腔鏡下手術
進行期を除いた大半の肺がん患者さんに対して、胸腔鏡下手術を行っております。筋肉に対する損傷が少なく、肋骨を切らないため術後の痛みが軽く、速やかな日常生活への復帰が可能です。また、胸腔鏡のメリットは傷だけではなく、拡大視により血管やリンパ節の剥離層が精密に把握できることも挙げられます。
2.ロボット支援下手術
2019年8月から保険診療を開始しました。当院は県内有数の実績と安全性を誇ります。胸腔鏡と同様の拡大視に加え、3D画像および多関節機能という独自のメリットがあり、複雑で細やかな手術手技が可能です。現在は肺葉切除しか適応がないこと、一部の進行がんでは実施困難なことなどの制約もありますが、ご希望の方は外来受診時にお申し出ください。
3.肺をできるだけ残す区域切除と気管支形成手術
低侵襲とは傷のみの問題ではなく、病状に応じて適切に肺を温存することも重要です。すりガラス陰影を呈する肺癌や小型肺癌では区域切除の成績が肺葉切除より劣らないとされており、肺を残すことが出来ます。当院では多くの区域切除を傷の小さい胸腔鏡下で行っております。また、肺門型の進行肺がんでは複数葉の切除が必要になることが多いですが、当院では気管支形成により極力肺を残すことにも積極的に取り組んでおります。
4.高齢者や併存疾患を有する方に対する手術
近年高齢者、とくに80歳以上の肺癌の患者さんが増えています。従来は手術が困難とされた高齢者の肺癌の患者さんも、術前評価・術後管理の進歩により安全に手術が行えるようになっています。当院での肺癌に対する肺葉切除の最高齢は89歳ですが、お元気に外来通院中です。また、心血管・腎・代謝・神経疾患などを有する患者さんでも、内科や麻酔科と連携して入念な評価を行い、術後のケアも多職種が関わることで、安全に手術を行うことができます。

胸腔鏡下手術の傷、ロボット手術の傷

(2)縦隔腫瘍(胸腺腫、奇形腫、神経鞘腫、甲状腺腫など)
縦隔腫瘍には発生する部位、疾患の性質などで非常に多くのバリエーションがありますが、当院では胸腔鏡、ロボット、開胸手術のいずれも可能であり、非常に得意としております。他院で胸骨正中切開と言われた患者さんも一度ご相談ください。

(3)重症筋無力症(胸腺腫非合併例も含む)
主に脳神経内科で治療する疾患ですが、病型と胸腺腫の程度により、手術(胸腺摘除)が必要となることがあります。当科では脳神経内科と連携して最適な治療を提供します。一般的には胸骨正中切開により拡大胸腺全摘が行われることが多いですが、当科では殆どの場合、胸骨を温存し傷の小さい胸腔鏡あるいはロボット手術で行っております。

(4)気胸、胸膜腫瘍など胸膜疾患
若年者の気胸で脱気治療が必要なかたも、ソラシックエッグで通院治療も可能なことがあります。必要な方には適切な胸腔鏡手術を行います。高齢者、COPD、Birt-Hogg-Dube症候群、リンパ脈管筋腫症などに続発する気胸についても広く診療しております。また、胸膜腫瘍も適切な診断および治療を行っております。

(5)胸壁腫瘍
肉腫など術前・術後の化学療法を要する腫瘍では、整形外科と連携して治療を行っております。また胸壁の再建を要する腫瘍も形成外科と連携しております。

(6)悪性胸膜中皮腫
生検から術前・術後化学療法、さらに根治手術まで積極的に行っています。とくに上皮型では手術により予後の延長が見込めますので、積極的な治療を推進しています。当科では高侵襲な胸膜肺全摘術のみならず、胸膜全切除術(胸膜切除・剥皮術)も行っております。

(7)膿胸、肺アスペルギルス症(アスペルギローマ)、非結核性抗酸菌症
呼吸器内科と連携して、適切な手術療法を行っております。

(8)漏斗胸などの胸壁変形
現在は準備中ですが、漏斗胸に対するNuss法を開始する予定です。


主な治療実績・専門外来・検査等

治療実績

2018年1月~12月の手術数は以下の通りです。

疾患カテゴリー 疾患名・術式名 アプローチ 手術数
良性肺腫瘍 4
原発性肺悪性腫瘍 肺癌 完全胸腔鏡下 44
ロボット支援下 2
(小)開胸 14
その他 1
転移性肺腫瘍 完全胸腔鏡下 31
(小)開胸 0
気管腫瘍 0
胸膜腫瘍 2
胸壁腫瘍 0
縦隔腫瘍 完全胸腔鏡下 17
開胸・胸骨正中切開 2
重症筋無力症 胸腺摘除術 胸腺摘除術 3
非腫瘍性良性疾患 膿胸 8
自然気胸 完全胸腔鏡下 6
その他 縦隔鏡 1
胸腔鏡下・開胸生検 13
その他 13
合 計 161

その他

・初診受付日:火・木 午前9:00~11:00
但し、それ以外の曜日でも紹介状があれば対応可能ですが、専門医による診察が即日にはできない場合があります。予め外来に連絡をいただけると幸いです。
・午前8:30~10:30の間に総合案内で初診手続きをお済ませください。


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