YCU 横浜市立大学

第3回大倉山国際学生フォーラム

ハーバード大学と日本の大学生が交流イベント

日本文化の体験を通した日米学生の交流会「第3回大倉山国際学生フォーラム」が平成27年2月7日(土)に大倉山記念館で開催され、横浜市立大学、慶応義塾大学、御茶の水女子大学、日本大学、桜美林大学の学生とアメリカ・カナダ大学連合日本研究センターの学生が参加しました。 このフォーラムは、大倉陽子プロジェクトの主催で平成25年から始まり、今回で3回目となります。今回は日本最古の歴史書「古事記」を題材にして、古事記の中の伝説を画像を使った講演会、テーマを決めてのグループディスカッションや会食等により交流会を行いました。以下、参加学生のレポートをお送りします。
第3回大倉山国際学生フォーラム パネルディスカッション

講演会

○講演では、古事記の大まかなストーリーを聴きながら、絵画を観ました。言葉に加えて絵があることでより想像がしやすくなり、また反対に絵も言葉によるストーリーがあることでより一層作品に深みを増しているのだと感じました。古事記は以前、宮崎旅行に行く際に読んでいたのですが、神の嫉妬という人間らしい面は全く意識せずに読んでいたので、そのような見方があることを初めて知りました。神にも人間らしい面があると思うと親しみがわき、魅力が増しました。大和舞を初めて観ましたが、大変迫力のある踊りだと思いました。
○画家のマーク・エステル氏の絵画を用いながら、「古事記」にどんなことが記されているのかを聞きましたが、日本を創造した神々の話でありながらその行動や愛情表現は私たち人間と似通ったところがあることが分かり、非常に興味深かったです。その後のお二人のパネルディスカッションの中でのマーク・エステル氏の「平和を伝えるために絵を描く」という言葉は、とても力強く印象深いものでした。大和舞については、日本舞踊のような優美な動きとバレエのようなダイナミックな動きが融合したダンスはとても美しかったです。

○日本の神々の人間臭さなどを知れてとても興味深かったです。兄弟間の喧嘩や一目惚れから始まる恋愛事情など、西洋のギリシャ神話等と通じる部分があり、それらと比較しながら講演を聞くのが楽しかったです。普段からなんとなく耳にする神話に出てくる神々の名前が実際にどういった神様なのか知ることができるとても有意義な体験でした。 
第3回大倉山国際学生フォーラム 英語によるディスカッション

テーマを決めたディスカッション

「愛される人の条件」、「あなたが思う神とは」という基調講演に基づいたテーマで英語によるディスカッションを行いました。
○アメリカの学生が「日本の神は人間味があって身近に感じる」と言っていたことがとても印象的でした。日本人の視点だけでは日本の神について話し合うこともないと思いますし、新たな気付きをすることもなかったと思います。グループディスカッションでは、初めて対面した人々ばかりだったのにそれぞれが自由に意見をいえる環境があり、大変有意義な時間となりました。ただ、ディスカッションが膨らみ、話し足りない気がしました。もう少し時間をいただければ良かったかなと思います。

○私のグループでは「あなたにとって神とは?」を選びました。私のグループの学生は誰も特定の宗教を信仰していませんでしたが、それぞれが様々な宗教に対する知識や意見を持っていたので議論がとても盛り上がり、グループディスカッションに与えられた時間があっという間に過ぎてしまいました。最終的にそのディスカッションでは、神は西洋においてもアジアにおいても絶対的な存在ではなく、信仰する人々に合わせて変化する相対的な存在であるという結論に達しました。しかし、その後にそれぞれのグループが各々の結論を発表している中で、私たちのグループとは真逆の結論に至っているグループもありました。それらの発表を聞きながら、自分たちのグループが考えもしなかった観点からそのトピックについて考えていたので、「そういう考え方もあるのか」と、とても勉強になりました。

○今回のフォーラムでは神という存在を考える貴重な機会になりました。古事記には神々の伝説が書かれており、古事記を通して神について考えました。抽象的でスピリチュアルなテーマだったため、個人の意見が具体的でないことが多かったです。意見を集約し、合意の得られた地点まで到達することができなかったのが心残りでしたが、神について意見を交換できたことは大変意義深いと思いました。

○人間らしい神、という点の他に印象に残っているのは、同じグループになったアメリカ人の学生が、私たちはあまり神を信じない、と言っていたことです。日本人にも無宗教の人が多く、宗教をそれほど重要視しないという考えが、私たち日本人と共有できることがあるのだと実感できました。また、一方では、いざという時に神様を頼るなど、日常での神の存在を口にすることがあるのだという点も皆が共感したことであり、国が違っても神に対して似たようなイメージを持っているところがあると分かり、とても面白いディスカッションでした。

大倉山国際学生フォーラム