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消化器外科

膵がん

膵がんについて

膵癌は膵導管細胞を起源とするがん腫であり、近年世界的に増加傾向を示している。固形がんの中で最も予後不良な癌腫とされます。早期発見が難しく、診断時には既に遠隔転移していることが多いとされますが、近年の抗癌剤・手術などを組み合わせた集学的治療の進歩により治療成績も徐々に良くなってきています。

診断のポイント

膵がんに対する治療は手術もしくは化学療法(抗癌剤治療)がメインとなります。その際に、手術をするにしても化学療法を行うにしても、組織学的診断が求められます。消化器内科の先生とも協力しながら超音波内視鏡などをもちいて膵癌の診断を行います。膵癌においては、手術で病巣を取り去ることが唯一の長期生存の可能性のある治療法なので、まず切除可能性分類に照合し、切除の可否を検討します。遠隔転移の有無の確認のためにPET検査、審査腹腔鏡を実施することがあります。

治療方法

膵がんは原発巣の広がりによって切除可能性分類(切除可能、切除可能境界、切除不能)が提唱されており、それに基づいて治療方針を決定しています。「切除可能膵がん」に対して、従来は切除先行されていたが、「膵癌診療ガイドライン」の改訂に合わせて、現在は術前化学療法がすすめられます。「切除可能境界膵がん」には、術前化学放射線療法を勧めています。「切除不能膵がん」に対しては、6カ月以上の化学療法によって治療効果が認められている場合に切除術を行うことがあります。このような初診時切除不能症例のconversion手術は、門脈・動脈の血管合併切除再建を伴うことも多く、在院死亡率が高い傾向があるため、当院のようなhigh volume centerで行うことがすすめられます。
当院(および横浜市立大学附属市民総合医療センター)の膵癌に対する手術症例をいかに提示します。神奈川県内でも有数の症例数であり、日本肝胆膵外科学会が定める高度技能修練施設Aに認定されています。また、内視鏡外科技術認定医による腹腔鏡下膵切除やロボット支援下膵切除も行っています。適応は膵腫瘍の位置や進展度により適応を決定しています。

手術症例数のグラフ手術症例数のグラフ