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先進医療

新しい医療技術の出現や医療に対するニーズの多様化に対応して、昭和59年に始まった高度先進医療制度は、平成18年10月、健康保険法等の改正により、先進医療制度と一本化されました。
先進医療は、一般の保険診療と調整を図ることによって、先端的な医療を受けやすくする制度です。承認を受けるためには技術の他に、医療スタッフ及び施設・設備面等の要件を満たすことが求められます。
当院では、以下のものが承認されています。(平成30年10月1日現在)

多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 (眼科)

平成22年5月承認

症例:白内障

白内障は主に手術によって治療が行なわれます。小さな切開から濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、その代わりに人工の水晶体である眼内レンズを入れる方法で行なわれます。眼内レンズは取り出した水晶体の代わりになる人工水晶体です。2種類のレンズがあり、ピントが1つの単焦点眼内レンズに対し、多焦点眼内レンズは近くと遠くの両方にピントを合わせることができます。多焦点眼内レンズでは白内障手術後にメガネをかける頻度が従来の単焦点レンズに比べると少なくなりますが,にじみやコントラストの低下が気になることがあります。

FDGを用いたポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影による不明熱の診断 (放射線科)

平成27年6月承認(症例登録期間が終了しており、現在新規受付はしておりません。)

症例:不明熱(画像検査、血液検査及び尿検査により診断が困難なものに限る。)

不明熱は、単に原因がよくわからない熱ということではなく、“2週間~3週間以上の間、38℃以上の熱が何回も出て、ひととおり検査しても原因がはっきりしない”状態を不明熱といいます。
不明熱は、病気の状態のひとつと考えられ、このような病状をおこす疾患は、リンパ腫などの悪性腫瘍、感染性心内膜炎や結核などの感染症、血管炎などの膠原病、サルコイドーシスなどの非感染性炎症性疾患、薬剤アレルギーなど非常に多く、最後まで原因不明のままの場合も少なくありません。不明熱の治療には、いかに「早く」、「正しく」原因の診断にたどり着けるかがとても重要です。
一般的な画像診断や血液検査で診断がつかない場合、FDG-PET/CT*1及びガリウムSPECT(スペクト)*2の検査を行うことにより、熱源の原因場所を検出することが可能で、病理診断や細菌検査などで確定診断に到達することができます。正しい診断がついてこそ、治療の成功が期待できます。
*1 FDG-PET/CT; Positron emission tomography 18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)というブドウ糖によく似た放射性薬剤が炎症や癌に集まる性質を利用した検査です。
*2 SPECT; Single photon emission computed tomography クエン酸ガリウム67という放射性薬剤が炎症や癌に集まる性質を利用した検査です。

LDLアフェレシス療法(閉塞性動脈硬化症) (腎臓・高血圧内科)

平成27年11月承認

症例:閉塞性動脈硬化症
(薬物療法に抵抗性を有するものであり、かつ、血行再建術及び血管内治療が困難なものであって、フォンタン分類IIB度以上のものに限る。)

閉塞性動脈硬化症では、脚の血管が狭くなったり詰まったりして血行が悪くなり、しびれや痛みなどの症状が現れます。薬では治らず、血管移植手術や狭くなった血管を広げる治療を行うことができない場合は、重症化して脚の切断に至ることがあります。
 「デキストラン硫酸を用いた吸着型血漿浄化器を使用した血漿交換(LDLアフェレシス)療法」は、公的医療保険が適応されない正コレステロール血症(コレステロール値が正常)の患者さんでも、動脈硬化を悪化させる原因(酸化ストレスの亢進、酸化型LDLコレステロールの増加、など)や血管内皮細胞機能障害を改善し、治療のむずかしい閉塞性動脈硬化症を長期的に改善できる可能性があり、全国でも本附属病院のみで行っている治療法です。
 LDLアフェレシス療法は、2本の留置針を使って患者さんの血管から脱血し、血漿分離膜で血球成分と血漿成分に分離し、選択吸着カラムにおいてLDLコレステロールなどを吸着除去します。一回当たりの治療時間は血管の状態などによりますが約2~4時間程かかり、ベッド上での安静が必要です。スケジュールは計10回の治療を予定しており、1週間に1回もしくは2回の治療を行います。

内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術 (産婦人科)

平成29年7月承認

症例:子宮頸がん(FIGOによる臨床進行期分類がIB期以上及びIIB期以下の扁平上皮がん又はFIGOによる臨床進行期分類がIA2期以上及びIIB期以下の腺がんであって、リンパ節転移及び腹腔内臓器に転移していないものに限る。)

手術的には他の開腹手術に比べて出血量が多く、また侵襲性の高い子宮頸癌(但し、FIGOによる臨床進行期IB以上、IIB以下の扁平上皮癌、あるいは臨床進行期IA2以上、IIB以下の腺癌に限る、転移は認めない)の症例を対象に、ロボット支援広汎子宮全摘出術を施行し、従来の開腹術との間で有効性、安全性を比較する。(内視鏡下の子宮広範全摘術は2015年から先進医療Aにて試験開始となったところである)。全身麻酔・二酸化炭素気腹下に腹腔鏡を用いて広汎子宮全摘出術を行います。portの位置、本数、種類、小開腹創の位置は規定せず、「腹腔内の検索」はすべて内視鏡下で行い、「リンパ節郭清および主幹動脈の処理」、「併施手術」は原則すべてロボット支援下にて行います。
術中腫瘍の進展により他臓器合併切除が必要となった場合は、ロボット支援下続行か開腹手術に移行するかは手術担当責任医の判断に委ねられ、合併切除を行った場合は切除臓器をCRFに記載します。プロトコル治療完了後は新病変が確認されるまでは後治療を行わないません。ただし、術後再発リスク因子を有する症例に関しては、術後再発リスク評価(子宮頸癌の術後再発リスク分類:子宮頸癌治療ガイドライン2011年度版:日本婦人科腫瘍学会)にしたがって後治療を考慮します。また切除断端陽性が確認された場合又は子宮癌以外の疾患であった場合の後治療は規定しません。

自家骨髄単核球移植による下肢血管再生治療 バージャー病(循環器内科)

平成30年4月承認

症例:バージャー病(従来の治療法に抵抗性を有するものであって、フォンタン分類III度又はIV度のものに限る。)

バージャー病に対する自家骨髄単核球細胞を用いた下肢血管再生治療に関する臨床試験です。

マルチプレックス遺伝子パネル検査 固形がん (がんゲノム診断科)

平成30年10月承認

症例:悪性腫瘍(癌腫、肉腫を含むが血液腫瘍を除く)(根治切除が不可能又は治療後に再発したものであって、治療法が存在しないもの又は従来の治療法が終了しているもの若しくは従来の治療法が終了予定のものに限る。)

悪性腫瘍(癌腫、肉腫を含むが血液腫瘍を除く)と診断され、治癒切除不能又は再発の状態で、標準治療実施後の患者(PS 0~1)を対象として、がん遺伝子パネル検査であるTodaiOncoPanel の臨床性能を評価することを目的とする、非盲検単群試験です。Todai OncoPanel は、465 遺伝子のDNA の変異、増幅および、467 遺伝子(一部重複を含む)の融合転写産物(RNA)を検出する。これらの遺伝子のシークエンス結果を、がんゲノム医療知識データベースであるT-CanBase に照合し、各変異に臨床的意義づけ(アノテーション)を行った上で、症例ごとに、エキスパートパネルによる討議を経て、担当医に解析結果を報告します。
また、新規のがん関連遺伝子等をパネルに組み入れるため、年に1 回程度パネル遺伝子の見直しを行います。追加候補遺伝子については、エキスパートパネルの構成員が、科学的根拠となる資料をつけて提案します。「将来的に治療介入への判断の根拠又は病理学的診断の補助となる」可能性のある遺伝子であるかを基準に判定することとし、追加の可否についてはエキスパートパネルにおいて決定します。
詳しくはがんゲノム診断科までお問合せください。

過去に先進医療として承認されたのち、保険適用になったもの

急性リンパ性白血病細胞の免疫遺伝子再構成を利用した定量的PCR法による骨髄微小残存病変(MRD)量の測定 (小児科)

平成30年4月より、保険適用になりました。

実物大臓器立体モデルによる手術支援 (整形外科)

平成28年4月より、保険適用になりました。

腹腔鏡下子宮体がん根治手術 (産婦人科)

平成26年4月より、保険適用になりました。

インプラント義歯 (歯科・口腔外科)

平24年4月より、保険適用になりました。

超音波骨折治療法 (整形外科)

平成24年4月より、保険適用になりました。

三次元再構築画像による股関節疾患の診断と治療 (整形外科)

平成24年4月より、保険適用になりました。

HDRA法又はCD-DST法による抗悪性腫瘍感受性試験 (耳鼻いんこう科)

平成24年4月より、保険適用になりました。

腹腔鏡下根治的膀胱全摘除術 (泌尿器科)

平成24年4月より、保険適用になりました。

内視鏡的大腸粘膜下層剥離術 (大腸ESD) (消化器内科)

平成24年4月より、保険適用になりました。

乳がんにおけるセンチネルリンパ節の同定と転移の検索 (臨床腫瘍科・乳腺外科)

平成22年4月より、保険適用になりました。

小児期の悪性腫瘍に対する18FDGを用いたポジトロン断層撮影による検査 (小児科)

平成22年4月より、保険適用になりました。



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