当院におけるプルヴィクト(177Lu-PSMA-617)治療開始のお知らせ
前立腺がんに対する新しい放射線治療薬プルヴィクト(177Lu-PSMA-617) の治療を2025年11月より開始いたしました。
本治療は、PSMA(前立腺特異的膜抗原)を標的とした核医学治療(RI内用療法)であり、従来の治療で効果が不十分となった転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対する新たな治療選択肢です。
プルヴィクトとは
プルヴィクトは、
前立腺がん細胞に多く発現するPSMAに結合する薬剤に放射性物質(ルテチウム177)を結合させた治療薬です。
- PSMAに結合 → がん細胞へ選択的に集積
- そこから放射線を放出 → がん細胞を内側から攻撃
- 正常組織への影響を抑えつつ治療が可能
という特徴を持っています。
海外および国内の臨床試験において、生存期間の延長や症状改善効果が示され、2025年11月より本邦でも保険診療として使用可能となりました。
プルヴィクト治療の適応となる患者さん
以下の条件を満たす患者さんが主な対象となります。
- 転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)
- ARSI(アビラテロン、エンザルタミド等)治療歴がある
- ドセタキセルなどの化学療法治療歴がある(未治療でも可)
- PSMA PET検査でがん病変にPSMAの集積が確認されている
※全身状態や血液検査、腎機能などを総合的に評価し、
治療の安全性を確認した上で適応を判断します。
※放射線安全管理のため、入院中および帰宅後に一定の自立度で生活できる方が対象となります。
※治療には待期期間が生じている場合があり、この場合原則として、他に治療法のない方を優先させていただいてます。
治療のスケジュール
①事前検査
- 血液検査
- 画像検査(CT、骨シンチ、PSMA PETなど)
- 全身状態の評価
②治療当日
- 放射性医薬品(プルヴィクト)を点滴静注
- 投与時間:約30分
- 投与後は放射線管理のため特別措置病室に入院(通常1~2泊)
③治療間隔
④ 治療後フォロー
- 外来での経過観察
- PSA、血液検査、画像検査で効果判定
副作用について
主な副作用として以下が報告されています。
- 倦怠感
- 口渇(唾液腺への影響)
- 悪心、食欲低下
- 血球減少(貧血、白血球減少、血小板減少)
- 腎機能障害
※多くは軽度~中等度ですが、定期的な血液検査で安全管理を行います。
受診・相談方法
● 当院通院中の方
● 他院通院中の方
→ 泌尿器科外来へご相談ください
● 事前相談
→ 診療情報提供書(紹介状)をFAX/郵送いただければ事前検討可能です。
お問い合わせ先
横浜市立大学附属病院 泌尿器科
TEL:045-787-2800
受付時間:平日 9:00~17:00
最後に
プルヴィクト治療は、
これまで治療選択肢が限られていた患者さんにとって新たな希望となる治療です。
当院では
が連携し、安全かつ質の高い治療提供を行っております。
お気軽にご相談ください。