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第5回教育研究審議会

第5回教育研究審議会

議事録

日時:令和4年9月6日(火)16:10~17:22
開催形式:Zoom開催
中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室
委員:相原学長、中條副学長、遠藤副学長(議長)、橘国際総合科学群長、寺内医学群長 兼 医学部長、大澤国際商学部長、横山理学部長、山崎データサイエンス学部長、叶谷医学部看護学科長、齊藤都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、佐藤生命ナノシステム科学研究科長、朴生命医科学研究科長、土屋データサイエンス研究科長、田村医学研究科長、榊原附属市民総合医療センター病院長、石川学術情報センター長 兼 学長補佐(研究・産学連携推進担当)、中島先端医科学研究センター長、吉泉事務局長、小林学務・教務部長、渡邉研究推進部長、梶原東京工業大学生命理工学院長・教授、清水山梨大学理事・副学長
欠席:鈴木国際教養学部長、本多共通教養長、後藤附属病院長、木下木原生物学研究所長

1前回議事録について
令和4年度第4回教育研究審議会(8/2)の議事録について確認し、了承された。

2審議事項
(1)第4期中期計画の策定状況について
企画財務担当係長より、第4期中期計画の骨子項目たたき台の策定状況の説明および横浜市の中期目標の素案の報告があり、審議の結果、現時点案として承認された。今後中期計画の本文等が加わるため、11月に改めて審議に諮ることが確認された。教育に関する指標や数値の意見等は、学務・教務部に直接連絡してほしい旨、説明者より依頼があった。第4期中期計画骨子項目のⅠ教育「5学部6研究科における教育の充実」の指標の「学生満足度」について、文部科学省が試行する「学生調査」で把握することが可能であるため、学修成果の把握と可視化を表す指標にすべきとの意見があった。また、Ⅱ研究「研究基盤の強化及び支援体制の整備」の指標について、科研費採択件数のみならず、科研費等採択金額を記載し、大型研究費獲得努力をするとよいとの意見があった。教学IRを活用した入試の自己点検評価について、文部科学省の「教学マネジメント指針」(追補)により、アドミッションポリシーを含めた自己点検評価が求められることを踏まえ、計画内容や指標に記載するとよいとの意見があった。本学では、毎年度、入試の分析および見直しをしているが、中期計画に記載はなかったため、今後は検証評価を計画内容や指標に記載していくとの説明があった。医学部では、分析と併せて、入学後のデータも蓄積しているとの補足説明があった。

(2)共通教養リニューアル概要について
学術企画担当係長より、令和5年度の共通教養科目リニューアルを目的とした共通教養各項目の変更について説明があり、審議の結果、承認された。教養ゼミの見直しは、高校での学びを踏まえ、主体的な学びの方法や研究倫理について学修可能となるよう一部改正したこと、YCUリベラルアーツ入門は、これからの社会をつくる成熟した市民として成長し続けるために新設すること、情報関連科目は、本学が掲げるデータ思考人材育成のため、データサイエンスの基礎を学修できるよう科目の統廃合を行った、との説明があった。
YCUリベラルアーツ入門について、活躍している卒業生や、主に人文社会科学系(現代社会、思考、人間、市民、科学、文理融合等)の分野で講話可能なゲストを招く等、講演内容が偏らないよう検討しているとの説明があった。また、YCUリベラルアーツ入門の授業1回分を、教養ゼミでのグループディスカッションの材料に活用することで、教養ゼミとYCUリベラルアーツ入門をリンクさせる予定である。卒業生やゲスト講師には、ご自身のリベラルアーツとの関りや考え方も含めて講話するよう調整してほしいとの要望があった。YCUリベラルアーツ入門の成績評価方法は、現在検討中であるが、大人数の講義であるため詳細な評定は困難であるが、毎回の講義の感想等を含めた提出課題を評価に加えることを検討している旨、説明された。東京工業大学では、博士後期課程まで教養科目を履修する必要があり、学士課程3年目の全学生が教養卒論の執筆・発表を実施する等、リベラルアーツを推進している旨、説明があった。多様な学問に触れることができる反面、専門分野の学修機会・時間が少なくなるとの意見があり、市大でも学生の様子を見極めながら、必修・選択科目のバランスを検討するとよいとの意見があった。

(3)大学学則の改正について
学務・教務担当係長より、令和5年4月の共通教養科目改定に伴い、看護学科の学則別別表1-3を改正すること、および、10月に文部科学省へ医学部看護学科教育課程の変更承認申請書類を提出することの説明があり、審議の結果、承認された。
    
(4)令和4年度 学生生活アンケートの設問内容について(第4回教育研究審議会からの継続案件)
学生支援課長より、アンケート設問内容の前回からの変更点について、「留学」と「100周年事業」の設問の改正の説明があり、審議の結果、承認された。本学学生は同窓会組織への入会数が少ないため、卒業後の同窓会入会に関して、「入会意思」と「入会しない理由」の設問を次回アンケート実施時に追記してほしいとの要望があった。

3報告事項
(1)令和4年度「バイオインフォマティクス特講」の開催について
学務・教務担当係長より、大学院(医学研究科・データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻・生命ナノシステム科学研究科・生命医科学研究科)の講義として、また、文部科学省認定事業としての共同利用・共同研究拠点のセミナーとしての開講となる令和4年度「バイオインフォマティクス特講」について報告された。本講義は、オンデマンドでの実施はないが、大学院生のみならず、本学の全ての研究者や学生、また、外部研究者の参加が可能である旨、補足説明があった。

(2)先端研「マルチオミックスによる遺伝子発現制御の先端的医学共同研究拠点」 共同利用(シングルセルRNA-seq受託解析)の実施について
研究・産学連携推進課長より、今年度も実施する先端研「マルチオミックスによる遺伝子発現制御の先端的医学共同研究拠点」 共同利用(シングルセルRNA-seq受託解析)について報告された。昨年度は4検体の利用実績があった。有用な設備のため、今年度も外部の積極利用が期待される旨、補足された。

(3)2022(令和4)年度 科学研究費助成事業(科研費)の採択結果等について
研究費管理担当係長より、2022(令和4)年度 科学研究費助成事業(科研費)の採択結果および2023(令和5)年度科研費申請に向けた準備状況について報告された。今年度より、科研費課題保有教員数を専任教員数で除した科研費の保有率を算出していること、採択率の高い木原生物学研究所が行っている申請方法等のノウハウを共有していること、同僚や上司等の第三者が確認する等グループ全体で科研費を獲得する意識が必要であることの補足説明があった。科研費の申請率があまり高くないことから、申請率を上げるために、申請率100%を目標とするとよいとの意見があった。東京工業大学では、一定額以上の研究費を獲得した教員には、間接経費の一部を研究者個人の研究環境の改善等に使用していること、研究スペースが必要な教員への研究スペースを提供する等のインセンティブについて説明があった。市大でも、特に若手研究者へのインセンティブの検討をするとよいとの意見があった。山梨大学では、若手研究者のやる気を引き出すため、科研費で間接経費30万円以上を獲得している教員には、間接経費の6%を12月の賞与として還元していること、グローバル化や英語教育の活発化を促すため、英語での授業実施および英語での修士論文や博士論文を執筆する学生指導をした教員に対してインセンティブを与えていることの共有があった。併せて、昇任人事においても英語での教育が可能な人材への評価を付加していることが補足された。

4その他

◆学長より以下のコメントがあった。
本日も熱心なご審議に感謝申し上げる。中期計画の策定については、数値目標を質と量の両面から考えて如何に適切なものにするかが、今後重要になってくる。教職員の皆さんと一緒にしっかりと考えていきたい。また、共通教養のリニューアルについて概要の説明があったが、高等学校の教育が変わっていくとともに、本学の共通教養も今後変えていかなければならない。教養ゼミや情報科目、リベラルアーツ教育は国際教養学部を中心に多くの学部の先生方の協力で成り立っている。本学が目指す豊かな教養と高い専門性、それに必要とされるスキルを備えた人材育成のために、今後とも協力をお願いしたい。

以上 次回開催予定:令和4年10月4日(火)16:10 Zoom開催(中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室)

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